エギングシーズン真っただ中の今日この頃。そんなシャクりマクりなみなさんに、隣のエギンガーと差が付くアタリでマクりの新釣法をご紹介。
その釣法とは「GTR」と呼ばれるモノ。その意味するところは、Ground Tip Run(グラウンドティップラン)、すなわちオカッパリでティップランを可能した釣法なのだ。
そもそもティップランとは、本来オフショアエギングで用いられているテクニックで、船を流しながらシャクったエギを水平移動させて、繊細なティップでアタリを取るというもの。その際、ティップが走ることからティップランと呼ばれている。
このティップランのメリットは、アオリイカのアタリをソリッドティップでキャッチすることにより、コレまで以上に多くのアオリイカをキャッチすることができるという点にある。
これをオカッパリに応用した釣り方がGTR釣法なのだ。
ただ、GTRを実現するにあたっては数々の問題があった。その一番の問題がロッドだ。先にも述べたように通常のティップランではソリッドティップを搭載したロッドを使用するわけだが、オフショア用のティップランロッドはキャストすることを目的に作られていないため、そのままオカッパリで使用すると簡単にティップが破損してしまう。
それゆえに、ソリッドティップを搭載しながらもキャスティングに対応することが可能な専用ロッドが必要となったのだ。
そこで、GTR釣法の発案者であり、スラッシュテスターの中越竜也氏のもと長年の研究の末、開発されたのが「アーカード・エアータイプX 802GTR」と「アーカード・クロスグリッド862GTR」の2本だった。
出典:SLASH
このロッドの登場により、これまでのオカッパリエギングでは絶対に取れなかった小さなアタリが取れるようになり、釣果が爆発的に伸びた。
釣り方は、ペンデュラムキャスト(垂らしを長くして振り子のように投げるキャスト方法)を用いてキャストして、ボトムを取ってから巻きジャクりでエギを跳ね上げてからロッドをサビいたり、リーリングすることで意図的にエギを水平移動させる。
こうすることでラインスラックを極力なくし、ティップからエギまでを一直線になることで、小さなアタリも逃がさずアワせることができるのだ。
このように読み進めると、従来のエギングロッドでもGTRは可能なのでは?と思われる方もいるだろう。確かに一連の動作自体は可能になるが、いざアタリがあったとしても、従来の硬いティップのロッドではアタリを弾いたり、アワセを入れた瞬間にゲソカット…という壁にブチ当たってしまうのだ。
このように考えると、GTR釣法にはGTR専用ロッドの必要性を高く感じざるを得ない。
筆者がGTRを間近で見た印象としては、ティップでアタリを取ることができるので、従来のエギングよりもさらにゲーム性が高く、アングラー側から仕掛けていくことができるため、エギングは苦手だが、ほかのルアーフィッシングは得意というアングラーにも楽しめるのでは?と感じた。
まだ完成したばかりの新釣法なので、試すなら今がチャンス。アオリイカフィーバーに沸く2016年に、もっとイカを釣りたいという方にはゼヒ試していただきたい釣り方だ。