みなさまこんにちは。ヤマシタの柘植学です。

柘植 学(Tsuge Manabu) プロフィール
4月の中旬頃から各地で開幕するボートエギング(船からキャスティングで狙うエギング)。岸からのエギングとの違いを交えながらボートエギングについてのハウツーをご紹介しようと思います。
タックル
基本的には、岸からのエギングタックルの流用することができます。
ロッドは、現在お持ちの岸から使用しているものでも可能ですが、取り回しの良さを考慮すると8ft(2.4m)までの長さが理想。硬さはMLからMHまでお好みに合わせて使用可能です。
また、リールは2500番から3000番クラスの小型スピニングリール。ラインは、PE0.5号~0.8号、リーダーは、フロロカーボンの1.75号から3号を使用するのが一般的で、岸からのものをそのまま流用できます。
エギの選び方については、3.5号から4号のベーシックタイプ(沈下速度目安:約3秒/m)が適しています。また、小型ボートで藻場を狙う場合にはシャロータイプ(沈下速度目安:約6秒/m)を持っていると攻略の幅が広がります。
私のおすすめのエギはヤマシタの「エギ王K」シリーズです。エギ後方にハイドロフィンが搭載されており、安定したフォールが可能で、足場が動く船でも非常に扱いやすく、初心者にもおすすめです。
釣り方
ボートエギングの最大の特徴は足場が常に動いているということです。潮や風の影響で船が動くことから、釣り方も「当て側(船がエギに近づいていく側)」と「流し側(船がエギから離れていく側)」とで少し変わってきます。
潮、風の影響を受け、船がエギに近づいていくため、ラインは常にたるむことになります。
フルキャストした後、着水と同時に空中の糸ふけを取ります。ここまでは、岸からの釣りと同じですが、船の場合は、船がエギに対して常に近づいていくのでラインをフリーにせずフォール中にどんどんたるむラインを少しずつ巻き取ることが重要です。ポイントについたら船長がアナウンスする水深に応じて、例えば水深7メートルの場合、エギ王Kのベーシックタイプだと1m沈むのに約3秒かかるので、3秒×7で21秒数えるとエギが底付近に到達している状態になります。
基本的な誘い方としては3回しゃくって6秒~10秒フォールさせるのが効果的です。フォール時もラインはどんどんたるむので、その分だけ少しずつ巻き取りますが、巻き取りすぎてエギに不要な動きを与えないよう注意をする必要があります。3回しゃくってフォールの繰り返しで足元までエギが来たら回収し、再度キャストを繰り返します。
一方、流し側は潮、風の影響でエギから船がどんどん離れていくので、フルキャストの必要はなく軽く投げる程度で十分です。
当て側と違うのは船がエギからどんどん離れていくため、エギを沈める際はラインをフリーにして沈めていきます。水深のアナウンスを確認し、当て側と同様に3秒×水深をカウントして底付近まで沈めます。底付近まで落とし込んだら、3回しゃくって6秒から10秒のフォールを繰り返します。この時ラインを張ると船にラインが引っ張られてエギがどんどん浮いてきてしまうため、必ずラインをフリーにしてフォールさせるのがポイント。また、エギがどんどん船から離れていくため、シャクリ、フォールを繰り返してもエギが足元に寄ってくることはありません。70メートルほど流したら一度回収し、再度キャストを繰り返します。
ボートエギングは当て側、流し側ともにアタリを取るのが難しく、またアタリを取ろうとしてラインを張るとエギが不安定になり、釣果が落ちる場合もあります。そのため、無理にあたりを取ろうとせず、フリーフォールでエギを安定させてフールさせ、アオリイカを誘うことが重要です。
エギ
最後にエギですが、私がおすすめするのはヤマシタのエギ王K。エギの後方にあるハイドロフィンと他のエギよりも少し重たい自重によって安定したフォールを生み出してくれるので、足場の動くボートエギングでもエギが勝手にアオリイカに対してアピールしてくれます。サイズは3.5号をメインに大物狙いの方は4号がおすすめです。
カラーは、濁り潮の際には、オレンジやグリーン系の「オラオラマンゴー」「ぶちぶちコーラル」「モエモエグリーン」「マッディキング」等。
澄潮では、ピンクやブルー系の「ローズゴールド」「ムラムラチェリー」「ブルーポーション」「ピーカンブルー」等が私のおすすめです。
また2025年、春新色として発売となった「グリーンエナジー(濁り潮向け)」、「ドキドキマリン(澄潮向け)」は、ヤマシタとしては初のグーリンボディーとブルーボディーの採用となるため、新たなローテーションの一角として注目のアイテムになります。

086 ドキドキマリン

グリーンエナジー
ボートエギングは、船長がアオリイカのいるポイントに連れて行ってくれるため、誰でも数、型ともに良い釣果を狙えるのが魅力です。この春、新たな釣りの楽しみとして、ぜひチャレンジしてみてください。