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今江克隆のルアーニュースクラブR「今江的・3月上旬のビッグバス狙いのハードベイト三選」 第1230回

連載:今江克隆のルアーニュースクラブR
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先週は、早々春の必勝ワームリグ三選を紹介したので、いよいよシーズンインの3月を迎える今週は“今江的・3月上旬のビッグバスハードベイト三選”を紹介しよう。

かつて3月最強のハードベイトといえば…

まず、この時期の特徴として覚えておくことは、日照時間が明確に長くなり、紫外線量が増えることで、バスやベイトは体感気温以上に確実に春を意識し始めるということ。

そして3月からは各地の湖も水道使用量の増加や田植えなどに備えて水位を上げ始めること、同時に春の長雨といわれる雨量の増加で湖の超満水傾向が顕著になることだ。

これらの現象が増水と共にバスをシャローに差させる要因となるが、3月はまだ三寒四温による気温変動が激しいため、環境と条件に合わせたルアーの正確な選択が重要になる。

かつて3月最強のハードベイトといえば、誰もが口を揃えてジャークベイト、ロングビル、小型シャッドと答えたのだが、近年、この常識はマストとは言えない。

その理由は温暖化に伴い、特に大型バスの耐低水温性が上がった、もしくは日本の冬に慣れたためか、ウィンターバッシングという特別感がなくなったからのように思う。

だが、その釣り方の概念は、今も健在だ。

重めのスピナーベイト

まず一つ目の今江的3月特に上旬のビッグバスハードベイトは、スローに巻ける重めのスピナーベイトだ。

これは、大昔から伝説のように語り継がれる格言が「三寒四温の春はWウィローのヘビースピナベスローローリング」である。

特に暖かい四温の後の三寒の急激な爆風コールドフロント襲来のタイミングでは神ルアーといわれたほど実績が高い。

「風が吹けばスピナーベイト」という名言もある通り、この人間的には萎えまくるような条件化で投げやすく、正確にトレースしやすく、根掛かりストレスなく、1日中あらゆるレンジや場所に投げ続けられる適応力の広さが、実は釣果に繋がるようにも思う。

昔ながらのデカバス釣りの基本ルール「三寒四温のスローロール」、「寒冷前線後のスローロール」を現代に具現化させた「ジンクスミニスーパーブレードTG3/4oz Wウィロー」。3~6mのレンジを気持ちよく、パワフル&ナチュラルに攻められる

海外生産事情でメチャクチャデビューが遅くなってしまったが、ディープクランクを巻くのがめんどくさい場所で有効な明確な巻き感ながらナチュラル、バスを怖がらせない純日本仕様のスローローラーというコンセプト

加工が極めて難しい高比重極薄素材の燐(りん)青銅をハンマードブレード化に成功。アバロンブレードで採用している独自のエッジ残しブレードで鋭い立ち上がりのキレを実現している

この時期の三寒スローローリングのキモは、ボトムから極力離さないように、リアブレードが回る最低速(フロントはランダムな回転で気にしない)で長いレンジをゆっくり一定速で巻くことだけ。

あとはボトムの何かに当たって勝手にヒラ打ち、フロントブレードがたまに回転が崩れてワイヤーに当たって金属音やランダムな動きも出るので、下手なアクションをする必要もない。

すでにバスはシャローに上がりたくてしかないので、三寒でもシャローフラットの手前のブレイク4m~6m前後で待機していることが多いので、これらのレンジをボトム変化やカバー、沈みモノを舐め倒すように巻いてみよう。

巻きスピードをさらに遅くするために、リアブレードのみ2番手ほど大きくする手法も昔は効果的だったが、近年のタフなレイクではコンパクトでナチュラルな「スイムスピナーベイト」の方に分がある気がしている。

立木やスタンプがある急深の垂直岩盤のレンジ別に平行大遠投し、3、4、5、6mラインと棚を変え岩盤を舐めてくる。5mを超えたラインで真冬のビッグバスが出た

チャターベイト

次に、期間限定だが3月に必ず一度は驚異的な爆発力を発揮するのがチャターベイトだ。

三寒四温の「四温」に当り、さらに暖かい雨の急増水、濁り、灌水ブッシュ発生という限定条件付きだが、逆にこの条件が揃い、さらにプリメス第一陣が差すタイミングに合致すると、最強無双にヤバいビッグバスハードベイトである。

早春の大雨&濁りが発生したら即チャター。ビッグバスベイトとしてのずば抜けた能力はビッグベイトにすら全く引けを取らない

ここで留意しておきたいことは、この条件下ではフラット系ワームのトレーラーが最強に効く。

理由は鮒(フナ)も濁りと増水に乗じて乗っ込み始めるからで、「ハドルギル3.9インチ」などは、この時期はまだギルではなく、「鮒イメージ」を意識して使うことがキモである。

3月の一つのキーワードはギルよりシャローに差すのが速い鮒を意識することである。

また林が沈んだような灌水フラットでは、横幅のあるフラットワームの体幅(ボディ外周)がカバー接触からフックをガードするため、ノーガードでも極めてスナッグレス効果が高いのもメリットになる。

春のチャターは適応条件が狭いが、ハマれば強烈な結果を出せる。3月は鮒を意識した「ハドルギル」の鮒っぽいカラーが有効だ

灌水フラットに浮かされ過ぎないためや、バンク寄りが深い場合など、この時期は3/8ozよりも1/2ozが有効なケースが多々ある。

抵抗の大きいフラット系ワームをトレーラーにすると浮き上がりも速いので、1/2ozの準備も忘れないようにしておきたい。

イマカツの15年以上のロングセラーであり、今も現役のチャターベイト「モグラチャターモンスター」。もともと琵琶湖用なので大型トレーラーにも完全にフィットする

レインボーブレード

本来2月末リリースだった山岡(計文プロ)家謹製の「レインボーブレード」は、生産の遅れで3月になりそうだが、寝ぼけたバスの目が良くなり始める3月末から4月になると、「レインボーブレード」の縦のトリックも効いてくる。

いよいよ3月末リリース予定の「レインボーブレード」。アクションの切れ味抜群なブレイドだ

ただ巻きでチェイスからのキル&フォールの動静の変化と美しい姿勢でのフォールが「レインボーブレード」の特徴で、喰わせのトリックも使える点が大きなメリットになってくる。

「レインボーブレード」のみでTOP50決勝単日4位のスコアを出し、超人気レイク・七色ダム&池原ダムでも抜群の威力を見せる「レインボーブレード」。山岡プロのコダワリが満載のチャターベイトだ

昨年も3月末~4月中旬にかけて増水濁りが入った池原ダムでビッグフィッシュを山岡ガイドが「レインボーブレードで連発している。

デカメスがスポーン態勢に入って神経質になる前までは、条件が揃えば最も簡単で、最もデカメス無双なのが早春のチャターベイトである。

昨年の早春、増水で濁りが入った池原ダム。山岡ガイドでプロトの「レインボーブレード」&「バクソクシャッド」でゲストにデカバスが連発していた

「バクソクシャッド」のお陰でチャターのトレーラーに迷いがなくなった。「ハドルギル」と「バクソクシャッド」でレギュラーサイズチャターは全局面で事足りる

ビッグジャークベイトの威力!

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