例年になく厳しい寒さと大雪が続く今冬、春はもう目の前と言いたいところだが、ぶっちゃけフィールドはまだ晩冬。
ということで、今週はまさに今、晩冬から早々春に使えるデカバス狙いの要注意ワームリグ3選+2025年要注目㊙リグを紹介しよう。
デコ乗せリグ
まず第一選リグは、この時期から3月にかけての今江的鉄板リグは何といっても「デコ乗せリグ」のミドスト&ボトストだ。
今風にカッコよく言うと「デコライドリグ」笑。
これはもう5年ぐらい前から「ハドルファットフライ」で早春に多用するリグで、0.6~2.3gのスモールフックのジグヘッドを写真のようにデコに乗せるようにセットする方法だ。
簡単にいうとジグヘッド重心を高重心化し、少し曲がったデコ部分を軽いリップ感覚にすることで、ほどよい巻き抵抗感とロッドワーク次第で強烈なロールアクションを発生させることになる。
大昔は「振り子リグ」と名付けた、ザップのインチワッキージグヘッドを「ニードルシャッド」や「ハドルスイマー3インチ」の鼻先チョン掛けスタイルが一世を風靡したが、高浮力のエラストマー素材の「ハドルファットフライ2.8インチ」が登場したことで、さらなるフラッシュロールの強化とボトストでの尻尾を上げた「啄(ついば)み姿勢」が抜群に効くことから「デコ乗せリグ」に進化したものである。
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早々春の鉄板リグ・デコ乗せ「ハドルファットフライ2.8インチ」。高浮力高強度エラストマーワームの真骨頂だ
ちょっとブサイクな印象があるデコ乗せリグだが、寒冷期、ボトムにへばりついたベイトを演出するアピール力があり、プラグに近い動きと波動を出せる操作系リグである。
シンカーの重さによって中層~ボトムベタまでなソフトバイブレーションシャッド?みたいな感覚で、寒い冬でもアクティブに釣り続けることができる釣り方だ。
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今冬、イマカツスタッフで圧倒的に毎週デカバスを釣ってる男・テラコバサー。「デコ乗せリグ」は一見、ブサイクに見えるがそのボトストでの威力は真冬から早春にかけて最強だ
デコ乗せリグのキモ
このデコ乗せリグで大切なことは、その時に喰ってるであろうベイトのサイズにマッチさせることが重要。
そして派手なアピールロールが効くのか、自然で弱めのナチュラルロールが効くのか、バスのコンディションを見極めること。
ベイトのサイズ感は非常に重要で、特に2月末~3月は、3~5m前後の砂底フラットにワカサギが産卵のため差し始める時期で、意外と大きなワカサギやヒウオが多い湖では5インチクラスの大きめのワームに、かなり重め(2.7~7g)のデコ乗せリグミドスト&ボトストが劇的に効くことがあるので、小さいワームが必ずしも万能ではないことを覚えておきたい。
今江的経験では、アピール重視ならエラストマー系高浮力の「ハドルファットフライ2.8インチ」等のフラッシュ系、ナチュラルでスローな喰わせ重視ならワーム素材でテールが弱い入力でも自然に動くジャバロン系「ジャバロンスーパーリアル85~150」、「バクソクシャッド5インチ」が効くことが多い。
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今年の2月、生野銀山湖で炸裂中の「ジャバロンスーパーリアル150」のデコ乗せリグ。ワカサギの接岸に合わせたマッチザサイズがキモだ
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U-30王者のカメタクが真冬の七色ダムで55cmUP。デコに乗せなくてもアクションイージーなのが「バクソクシャッド5インチ」
今年も2月に入って好調の5インチクラスのミドスト・ボトストのキモは、重いジグヘッドとワームの自重や水圧にティップが負けないスピニングロッドを使うこと。
ベイトより自然なラインスラックの出せるスピニングロッドが断然有利なので、竿先がお辞儀しやすいソリッドティップより、操作が意志通り行いやすい67Mクラス以上のチューブラースピニングが必須なテクニックである。
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5インチクラスのデコライドリグ(デコ乗せリグ)を扱うには、操作時にティップが負けないスピニングロッドがマスト。「ガルネリウス67XM」は、まさにベストフィットなタフスピンだ
吊るしリグ
次に第二選リグは、シャローや垂直系カバー表層に太陽光の暖を求めてボーッと浮いている気の早い、冬でも深場落ちしないラージ血統のデカバスを狙う定番「吊るしリグ」だ。
この早々春の特徴として、この手のバスは「めちゃくちゃ賢い真っ黒デブデブのプリメス」か、「激ヤセお馬鹿になったカバー好き超大型ラージマウス」だ。
これからの時期、日当りがよく水深のある複雑な縦カバーで、サイトで結構目にする大型バスだ。
薄い浮きゴミがカバーに掛かっていれば比較的釣るのは簡単なのだが、「吊るし」が大流行したためか、見通しのよいカバーでは近年なかなか並の「吊るし」では思わせぶりな寸止めの反応しかしない。
この難攻不落の浮きバスを攻略する「吊るしリグ」は、「シンプル無双」か「複雑怪奇」がキモだ。
余計で不自然なモノが極力ついていないか、何か分からないほど複雑怪奇なリグだ。
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「MCハンガージグ」&「ダンベルクラブ」の毛むくじゃらリグ。一体何なのか判別させないのがミソ。基本的にあまり動かさなくてもで微かに全体が動いてるので喰ってくる
そして両者ともに「距離を置いても自然に気付かせられること」が重要。
要は吊るし最大のキモは、ルアーとラインの着水を見せないことであり、直撃はご法度で、バスの方から見つけさせる視野ギリギリ内にアプローチすることだ。
その2つの要素を持つリグがシンプルな「『ハドルファットフライ2.8インチ』の『MCハンガージグ』丸剥きリグ」と、複雑な「『ダンベルクラブ』の『MCハンガージグ』毛むくじゃらリグ」だ。
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こちらは先週、極寒の生野銀山湖でディープ立ち木での「ハドルファットフライ」の丸禿MC吊るしでゲット。テラコバサーは今年ほぼ毎週、超絶極寒の銀山湖に浮きまくり。何を目指すのか…
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先週極寒のリザーバーで「ハドルファット」の丸禿MC吊るしで喰わなかった立木真ん中ウキウキ見えバスが、「ダンベルクラブ」+「MCハンガージグ」の毛むくじゃらリグにしたら速攻喰ってきた。
ともに両極ともいえるリグで、前者はシンプルながらフラッシュロールとフッキングを失敗してカバーに巻いた時のクルリンパ復帰率が抜群で、「気付かせ力」と「セカンドチャンス力」が高い。
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2月末、早々春特有のドシャロー居残り激やせラージを「ハドルファットフライ」丸禿MC吊るしで仕留めた河野正彦プロ。この時期、ラージ系見えバスは激ヤセが多いが、サイズはロクマル級
後者は魚系吊るしに無反応な時、あまり動かすと嫌がる時に効果的で、一口サイズのためバイトがとても弱々しい時にフッキング率が高く、特に有効だ。
基本的に水面ギリでなぜかあまり動かさない方が喰うことが多い。
ともに1.2号前後のPEライン使用で吊るして取り込む前提なので、フックを伸ばされない強力で小さなフックの使用が一番重要。
ロッドは、吊るし専用なら「スパイダースピン611MH」クラスがマスト、吊るしからのミドスト等を併用したいのなら「ガルネリウス67XM」が最もオススメロッドだ。
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スモラバなどのスイミングと吊るし、吊るしとキャスティングを高次元で共用したい時に便利な「ガルネリウス67XM」。オカッパリでも一本で大概のことはできるので、便利なタフスピンだ
奥の手!初公開のリグ!