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【業界騒然】ダイワ新テクノロジー「CGS カーボングリップシステム」爆誕!ストイストRT CGS 80MLに搭載【山田ヒロヒトが明かす・誕生秘話】

連載:山田ヒロヒト「ヤマラッピワールド」
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新製品総力特集2025

山田ヒロヒト (hirohito yamada) プロフィール

バックドリフト、ノーテンションソフトフォールなど、新たなエギングの扉を開き続けるエギンガー。2016年年末に、それまで23年勤めた会社を退社、2017年よりフルタイムのプロアングラーとしての活動を開始。これまで通りエギング関連アイテムの開発を続けるほか、イカ係長とフィッシングブランド「NUTS & VOLTZ」を立ち上げるなど、活躍の場を広げている。なおアオリイカの自己記録は屋久島ロケ中に捕獲した4280g。1968 年7月生まれ、大阪府出身、奈良県在住。趣味はスノボと一眼レフカメラ撮影。

あけましておめでとうございます
本年もどうぞよろしくお願いいたします

いやぁ~あっという間に年明けですね。
2024年はみなさんにとって、どんな年でしたかね?
私は相変わらず、毎年タックルの開発に追われている日々が続いて、アっという間の1年でした。

今年令和7年はどんな年になるのか、各地のフィッシングショーでは斬新な新製品の発表も行われ、素晴らしい年になること間違いなしだと思っています

私が関わったダイワの2025新製品は…⁉

さて、今回の連載ですが、新製品情報の時期ですので、私が関わったダイワの新製品について紹介したいと思います。その新製品とは…ひとまず、これを見てください!

異変に気付きましたか?
実はロッド関連の新製品なのですが、注目してほしいのはグリップ部分。
新テクノロジーが導入されたエギングロッドなのですが、とにかく、エグい仕上がりです!
多分、2025年は、このテクノロジーで話題はもちきりになるはず。ダイワさん! えらいこと、しでかしたなぁ~と、思っています。

 

ダイワの新しいテクノロジー!
CGS カーボングリップシステム
2025年・爆誕!

そうなんです! ダイワが新しいテクノロジーを開発し、エギングロッドに搭載することになったんです!
そのダイワの新テクノロジー名は「CGS カーボングリップシステム」。
業界を震撼させるテクノロジーです。

エギングロッドのみならず、すべてのジャンルのロッドをみても、何歩も先に進んでしまったのではないでしょうか?

正直、こんな時代が来るとは思わなかったし、私自身がこの新テクノロジー搭載のエギングロッドを作り上げることができるなんて、想像もしてなかったです。

「CGS カーボングリップシステム」開発秘話

ちなみに、この「CGS カーボングリップシステム」の開発がスタートしたのは、恐らく3年から4年前くらいだったか? と思います。
実はダイワ本社に出向いた際に、開発陣から見せたいものがあるということで、その時、初めて試作の「カーボングリップ」を目にしました。

前々から、私の手がけるロッドに関して、ガイドはカーボン化させていっているのに、グリップだけがEVAということに少し引っかかっているトコロがあり、カーボン化などの提言は行っていました。

もちろんダイワ開発陣も何年も前から、どうにかできないか? と、カーボングリップの開発には着手はしていたものの、納得のいく製品化にはなかなか到達していなかったのです。

とはいえ、とにかく、エギングロッドのグリップのカーボン化について、ある程度、形にできるまでは、しっかりと作り込んでいくことを前提に、先の長い開発がスタートしたわけです。

カーボングリップの開発ではさまざまな視点から分析を行いました

グリップデザイン開発の過程では、一般的なロッドの握り方、そしてエギングでの握り方など、さまざまな視点から分析を進めていきました。
握りやすいという点だけに絞ればある意味、簡単ではあるのですが、エギングでは、そう話は簡単ではありませんでした。
というのも、エギングでは、グリップを握り過ぎ込んでしまうと、うまくシャクれないからです。

エギングではグリップを握り過ぎ込んでしまうと、うまくシャクれない…

エギングでは、シャクった時に手の平の中で、グリップに動きが発生します。
その辺りのこともしっかりと考えていくと、「ある考え」に辿り着いていきます。

それは、人差し指と親指のひっかかりというものや、円柱ではない方がイイということも分かってきました。

「側面は手の平にはうように少し平面的な部分を確保し、人差し指と親指の引っ掛かりを作る」など。エギングでの握りというものを徹底的に分析し、幾度もテストを繰り返しました。

そして何個もサンプルを作って検討に検討を重ねた結果が、この形状となったのです。

開発の途中では、滑り止めの塗料を塗ったモノを使い込んだりもしたのですが、あまり役目を果たさずに、ただカーボンの輝きがなくなるだけでした。

エギングのグリップは、手のひらの中で少し自由度があるような感覚の方が動かしやすい

エギングに関して握りを追求して作り出したグリップ形状は、手のひらの中で少し自由度があるような感覚の方が動かしやすいといういことが分かりました。

逆に滑り止めで、完全にグリップを増した握りは、動かないことで疲れや痛さがでてくることも分かりました。
こういったことはやってみないと、なかなか分からなかった部分です。

最初はカーボンだから単純に滑りそう、滑るやろ! と思っていたた私も、徐々に考えを変えていきました。
試行錯誤を繰り返していくうちに、このエギングでのカーボングリップ開発の虜(とりこ)になっていき、他のグリップでは物足らなくなったのはいうまでもありません。

とにかく、ここまでグリップのことを考えてタックルを作らせてもらえたことで、さらにレベルアップできたことを実感、ダイワの開発陣には感謝しています、

当初はストイストの特別仕様・限定100本レベルでの販売が予定されていたのですが…

そんなこんなで、グリップの形状が決定し、製品化に向けた段階へと入っていきました。ただ当初は、ストイストロッドの特別仕様、限定100本での販売とかいうレベルでのみ作る予定でした。

ただ本社で、そんな限定販売プロジェクトの説明会の最中で、事態は急変することになったのです。

というのも、そのグリップの完成度の良さや、私のグリップに対する思い対してダイワの上層部が「もっと量産できる体制を整えるべき」という判断を下してくれたのです。

そこからは、一気に事が動だきました。このカーボングリップが、ダイワテクノロジー化に決定。あらゆる面で量産体制が整えられることになったのです。

私自身、このカーボングリップを全世界のエギンガーに使ってもらいたいとも考えていたので、限定生産から急遽、量産化となったことは、正直、嬉しく思いました。

さらに今回のストイストRT CGSには、ダイワエギングロッド史上初、私のサインスクリーンがブランクに入っています。これも新たなCGSというダイワテクノロジーの開発に携われた証として、非常に誇りに思っています。

 

ストイストRT(レーシングチューン) CGS  80ML

さて、このカーボングリップを搭載したロッドのブランクは80MLにしました。
これは、私の得意とするロッドの作り方であるティップ側を少しマイルドにしたLMLやMLMといった作り方ではなく、CGSになったことで反響感度をもっとあげていった方が面白いロッドになるのではないかと考えての80MLセレクトです!

こだわりは調子や使用感にとどまらず、ブランクそのものにもダイワエギングロッド史上初のエアグロスフィニッシュを採用しております。

これは、焼成時にしみ出た樹脂を特殊研磨機で削り、磨きをかけることで仕上げるダイワオンリーワンテクノロジーで、鮎竿でも最高峰のロッドにだけ採用されている技術です。

80MLのブランク自体もすごくいい出来なのですが、職人が一つ一つ手作業でエアグロスフィニッシュを施す
ことで、さらに軽く、動きのいいロッドになっています。これは、持って振れば分かるレベルで違いを感じてもらえると思います。

常に世界最高峰のエギングロッドを目指して開発に向き合っていますが、なかなか革新的なモノを生み出すのは難しいです。

ただ、今回はそれをやってのけることができました。諦めなければ進化は止まらないですね。いや〜本当にモノづくりって、真面目に向き合えばあうほど面白いです。

ただし、今回のストイストRT CGSはあいにく抽選販売になるみたいです。今まで語ってきたとおり、職人が一本一本作り上げる技術や、CGSという新たなテクノロジーをトラブルなく量産品にのせるといったダイワの徹底した品質管理を考えると仕方ないですね。

価格もなかなかのもんですが、この特別なロッドからどうやって、現状のRT、STを進化させていくのか? これからの課題も多いです。
今後もさらなるストイストシリーズの進化に是非ご期待ください!

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