今江克隆のルアーニュースクラブR「2024・今江的コイツは凄いぞ!ランキングTOP10を発表」の巻 第1220回
第3位
さて、それではいよいよ2024年TOP3の発表だ。
これは、本当はもう少し発表を控えたかったのだが、恐らく間違いなく来年のビッグベイト系トレンドとなるアイテムだ。
それが、元フィッシュアローのルアーデザイナーだった、あの松本猛司氏が今年12月独立起業し、最初に手掛けていたアイテムの「FDガード」だ。
まだ詳しくは明かせないが、すでに松本氏が特許取得済みのアイテムで、それを今夏から密かにイマカツのあらゆるビッグベイトにコンバートして使っていたものである。
これの最強な点は簡単に着脱可能で、あらゆるルアーの搭載可能、いままでどう頑張っても通せなかったレイダウンやカバーにビッグベイトを送り込み、枝に引っ掛けて止めてロングポーズやシェイクして誘う、ボトムの切株にワイヤー一本で浮かせて立たせるなどの大技が可能になる点だ。
実は、桧原湖でラージマウスバスのビッグベイトサイト(フィッシング)に徹底してこだわった理由がこれだった。
直前プラでは敢えてアワセなかったが、難攻不落のレイダウンの中にいるビッグラージとビッグスモールに何度も口を使わせることに成功していたからだ。
調子に乗ってルアーを何度も見せすぎたのが本番で仇になったのだが…。
この「FDガード」は、来季イマカツのビッグベイト系に順次標準装備していく予定で、その第一弾が「ヤブロイドSP/FD」になる予定である。
第2位
ということで、残すは第2位、第1位となったが、2位はあえてここでは説明しないでおきたい。
その理由は、自分の中では迷いなき1位なのだが、これに関しては主観が入り過ぎるからだ。
それでも「スーパーレイブン610MHRF」は、今江的には稀代の名作、今後、これが変わることはもうないと思えるミドル級バーサタイルロッドの完成形だと思っているからだ。
性能はもとより、軽さと頑丈さを兼ね備えたこのロッドは、最低10年間以上使ってほしいロッドである。
これに関しては、先週記事に書いているので、気になる方は参考にしてほしい。
今江克隆のルアーニュースクラブR「撃ち巻き並立!これが新時代のバーサタイルロッドだ『スーパーレイブン610MHR-F』いよいよ登場」の巻 第1219回
ちなみに、このロッドは河野プロも迷わずTOP3に挙げてくれた銘竿である。
第1位
さて、いよいよ2024年度、今江的「コイツは凄いぞTOP10」の1位を飾ったのは、もう誰も文句ナシであろう2024年最大のトレンドでもあり、TOP50をも席巻したハイドアップの「コイケ17mm」に決定だ。
正直、コイツの「剛毛」、「ファサッとした警戒心を持たせない着水音」、「ボトムに脚数本で立つタチ姿」、「水面からワサワサ出て浮く触手のキモさ」等々、吉田秀雄ならではの、稀代の怪作ルアーといっても過言ではないだろう。
TOP50開幕戦で吉川永遠プロがこれで七色ダムを圧勝した折、インスタ動画を見て衝撃を受けた。
なぜなら彼が狙って釣っていたスポット(立木等)は、自分が狙ってバイトすら得られなかったスポットとかなりの精度で被っていたからである。
ルアーの力の差をまざまざと、後で思い知らされてしまった。
今年のトーナメントでの「コイケ」ブームの要因の一つは、「ライブサイトでの映りのよさ」にあったように思う。
吉田秀雄プロと自分は、彼がイマカツ・スタッフ時代から、「ヘアリーピッグ」や「モジャオ(ヘアリーホッグ」をはじめ「剛毛系毛モノ」に関しては強い執着があり、いろいろとともに研究してきた間柄だ。
だが、剛毛系毛モノの究極ともいえる「コイケ」は、まさに変態的奇才・吉田秀雄の真骨頂だろう。
イマカツでも「クジャラ」という、若手スタッフが中心となって、「スパイダートレーラー」をベースにした毛モノを今年リリースしたが、自分は硬い毛の「コイケ」は理解できるのだが、正直まだ「軟毛多毛系」の「クジャラ」は理解できていない。
「コイケ」と「クジャラ」は似て非なるものなのだ。
だが、三原(直之)プロや河野プロ、若いプロスタッフ達はその軟毛系「クジャラ」を心底信頼して使い、試合で結果を残している。
ちなみに河野プロの1位は、忖度抜きで「クジャラ」だった。
来季の自分の課題は、この軟毛多毛ルアーを自分の戦力としてモノにすることだと考えている。
…ということで、今江的に忖度ナシの「2024コレは凄いぞランキング」1位は「コイケ17mm」で決定である。