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今江克隆のルアーニュースクラブR「ヌメリ? トンボ? 2024年秋冬の新たなトライアル的新作ルアーを紹介」の巻 第1213回

連載:今江克隆のルアーニュースクラブR
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魚特有のヌメリ感と艶感! 新開発塗装技術を紹介

そして、2つ目のA/W新作ルアーが、イマカツ的にも今後の大きな進歩に繋がるとみて、今季、開発に力を入れてきた「スライミー(ヌメリ)3DRリアリズム」である。

イマカツが、世界に先駆けて開発したプラグ&ワームの「3DRリアリズム」塗装は、いまや世界的トレンドとして当たり前の塗装技術として完全に定着した。

次の進化として、現在、イマカツがトライしているのが、「3DRリアリズム」に新たに魚独特の深みのあるヌメリ感と艶感を与えるスライミー塗装である。

とはいうものの、ワームのヌメリ塗装に関しては、実はそれほど新しい技術でもなんでもなく、古くはアメリカの「バストリックス」やイマカツの「レインボーシャッド」に用いられている塗装技術である。

そのヌメリ表面処理とイマカツ独自の3DRを多層式に組合せたのが「スライミー3DRリアリズム」である。

生きた魚の生々しい感じはヌメリによる部分が大きい。「3DRリアリズム」以上の生命感を求めたのが「スライミー3DRリアリズム」だ

昨年からテストしている「レイジースイマー3.9インチ」、および、山岡(計文)プロの希望で試作している「山岡ダイイングシャッド(死にかけシャッド)」の2種類を、先発採用ルアーとして試作を繰り返しており、すでに製品化レベルに達している。

このヌルヌルとした深みと艶(つや)が「スライミー3DRリアリズム」の特徴である

新塗装法の副産物

この新塗装法、副産物としてかなりシルエットがバルキーに仕上がる。

ところが、逆にこの塗装法をうまく使うことで、通常のワーム素材にもかかわらず「浮力」を高めることにも成功している。

この辺はまだシークレットなのだが、「山岡ダイイングシャッド」は、ワーム素材なのに、山岡プロの希望通りよく飛び、なおかつフローティング仕様としてリリースできることが、ほぼ確実である。

まだ全貌公開できないが、山岡プロ発案の「山岡ダイイングシャッド」のボディ。「レインボーシャッド」同様のヌメリ感があるが、これ以上の生命感になることは、間違いない

また、今年の春から実釣テストを繰り返してきた「レイジースイマー」の最小版、「レイジースイマー3.9インチ」に関しては、3.9インチながら、オリジナルの「レイジースイマー」が持つ、十分な質感と円錐状のバルキーなボディに、深みと透明感のあるヌメリを表現する3DRリアリズム塗装が見事にハマった手ごたえを得ることができた。

「スライミー3DRリアリズム」で完成した「レイジースイマー3.9インチ」。バルキーなボディだが、透明感のあるヌメリが、水に溶け込みシルエット幻惑効果を発揮する

今江的に一番簡単確実に釣れるのは2.5g前後のジグヘッドリグ。ロッドはシャキシャキ動かせ、スパッと掛けれる「ガルネリウス67M」がベストマッチする

まあ、実釣テストではテストするまでもなく、メチャ釣れ…。ミドスト、ボトスト、ホバスト、なんでもござれだ

当初のジグヘッドリグでの使用のみならず、フィネススイムベイトとしても、ワームともスイムベイトの双方の特徴を持つ、実に生き物くさい、新たなスタイルのワームとして仕上がったと思う。

ジグヘッドと高相性だった「レイジースイマー3.9インチ」だが、ネイルリグでのフィネススイムベイトとしての質感、生々しい感じも抜群に表現できたと思う

「レイジースイマー」と同じだが薄い「薄ハドルテール」を装備した「レイジースイマー3.9インチ」。高速で震えるようなライブリーシヴァーアクションを発生する

これから晩秋、そして冬にかけてベイトフィッシュたちは高水温期より体表面のヌメリを増していく季節だ。

今から十数年前に生まれ、世界を席巻したイマカツ「3DRリアリズム」のさらなる進化系、「スライミー3DRリアリズム」に、ご期待ください。

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