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今江克隆のルアーニュースクラブR「ヌメリ? トンボ? 2024年秋冬の新たなトライアル的新作ルアーを紹介」の巻 第1213回

連載:今江克隆のルアーニュースクラブR
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毎年、この時期になると感じることだが、日本の四季の常識が、近年はバス釣りに当てはまらなくなってきた感じがする。

20年ほど昔は、間違いなく9月~11月が秋という感じだったが、近年は9月は間違いなく夏で、10~12月が秋、下手すりゃ1月もまだ秋で、2月だけが20年前のマジ冬相当。

もはや3月はすでにバリバリ春で、ゴールデンウィークを過ぎたら、もう夏なんじゃないかとすら思う。

昨年も実感したが、今年も本当の意味での秋パターンは、11月から12月が本番のような気がする。

実際、ここ数年、12月まで余裕で水面系プラグで釣れることは常識化したし、ターンオーバーも収まり、水が一番よくなる12月中旬が、一番秋らしい釣りで釣れる気がするのは自分だけではないはずだ。

ということで、今週は、イマカツの2024年新作A/W(オータム/ウインター)コレクションとして、ちょっと新たなトライアル的新作ルアーを2つ紹介したい。

近年は秋の季節感がどんどん遅れている。もはや12月中旬でも普通に羽根モノで釣れることは、さほど驚くことではなくなった

バゼルフライ

まずは、今年の秋~冬に限定試験リリース的に生産が予定されているのが、「バゼルフライ」である。「バゼル」の最小マイクロ版となるモデルだが、この「バゼルフライ」は、「バゼル」のアクションを完全に踏襲したまま、サイトフィッシングに特化したサイズ感が特徴だ。

「フライ(稚魚)」という名前にはなっているが、このルアーの狙いは完全に「虫」プラグである。

昔から晩秋になると湖上、特に野池や小規模河川では一番よく見かける虫、すなわち「トンボ」をイメージした「トンボパターン」も強く意識したサイズ感とシルエットに仕上げてある。

赤トンボが湖面に舞うようになったら秋本番。バゼル最小マイクロサイズ、トンボパターン適応「バゼルフライ」が、この秋デビュー

実際、9月のTOP50第4戦桧原湖では、寒冷地だけに赤トンボがどこでも見かけるほど発生しており、同時に湖岸ではセミ、沖では2cm位のワカサギのフライボールもかなり見かけられた。

そして、水面の何を喰っているのかは定かではないが、何もない水面でボイルするバスをドンピシャのタイミングで仕留められれば、破格にデカいスモールが釣れる確率が高いことも良く知られている。

赤トンボと思ったのか、それともワカサギのフライと思ったのか、はたまたセミと思ったのか、桧原湖のモンスタースモールは、水面で騙すのが一番簡単確実だ

練習の折には、0.3号の高強度極細PEラインを使うことで、虫サイズの「バゼルフライ」でも圧倒的な飛距離を得ることができ、秋でも水面虫(稚魚)系プラグの強さを改めて体感することができた。

TOP50プロの多くが、密かに使用している最強極細PEラインがコレ。ビビるぐらい高いが、バスにラインを見切られにくく見やすいカラーで、引張強度はもちろんだが、根ズレにも圧倒的に強い極上のPEである

秋~冬に発売する理由

「バゼルフライ」は、特にノー感じ、ノーアクションのi字系が苦手な人には超オススメである。

基本は虫系、i字系のキモである着水後のロング放置でよいのだが、そこからマイクロサイズとは思えない強いピクピク波動や、回収時の高速バジングでも釣れることがあり、ある面でつまらない?i字系プラグに比べ、アングラーが仕掛けられる部分が多いのがメリットだ。

「バゼルフライ」とオリジナル「バゼル」の大きさ比較。想像以上に小さいが、PEラインを使うと抜群に飛ぶのはオリジナル譲り。超高速アクションも、何ら遜色はない

では、なぜ、またこんな時期に、さらには限定生産的にリリースを決めたかというと、実は冬季の管釣り、エリアトラウトルアーとしても未知の威力を秘めている可能性があると、エリアトラウトのスペシャリストからの意見があったからでもある。

まあ、これに関しては、自分は管釣りをあまりしたことがないので何ともいえない部分はあるが、TOP50では近年のフィネストレンドの一つでもある極細PEでの水面系バスフィッシングの練習としても、この冬、ぜひ、管理釣り場のトラウトに使ってみて、威力を試してみてほしいと思っての、特別限定生産リリースである。

難点は、あまりにもガッチリと掛かってしまうことがほとんどで、フックを壊さないように外すのがかなり面倒

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