ルアーフィッシングのトピックをこまめにお届けする釣りの総合ニュースサイト

LureNews.TV YouTube Channel

このロッドは罪深い。何でもでき過ぎるヤマガブランクスのブルーカレントで「アユ」を狙ってきた話

  • X
  • Facebook
  • Line
  • はてなブックマーク

推奨ターゲット:アジ・メバル・ロックフィッシュ・クロダイ・シーバス・他なんでも。

とは、ヤマガブランクスが誇る人気シリーズBlueCurrent(ブルーカレント)Ⅲの公式HP、モデル「82/B」の項に記載されている一文。

藻が茂る沖合でフロートで大型メバルやアジを掛け、ゴリ巻きで獲りたい。あわよくばロックフィッシュやチニングも…そんなイメージで入手したBlueCurrentⅢ 82/Bですが、ホントに“なんでも”釣れてしまう。今回は“鮎ルアー”に行ってきた話。

ブルカレで鮎ルアー

先に結論から言うと、専用に作られたロッドの方がもちろん良い。ただ、これはこれで十分釣れるし全然アリ。

ここからはあくまで記者の主観ですが、そのメリット、デメリットを列挙していきます。

メリット

①:感度が良い

鮎ルアーの仕組みはいわば友釣りと同じで、ルアーを食わせるのではなく追わせるというもの。端的に言えば、縄張り意識の強い鮎が自分のテリトリーを侵されるまいと追い出すべく、体当たりしてきた所をハリで掛けるという釣り。

そのためロッドには、ルアーに鮎がまとわりつく感覚やポイントに入った感覚、また流れを捉えたり抜けたり…など、とりわけ“感度”が重要なんですが、このロッド感度がバツグンに良い。個人的にこれは大きなアドバンテージだと。

②:バットが強い

バットが強い。これも大きなメリット。鮎自体はそこまで大きいサイズではないものの、流れがあるため実際掛けるとかなり引く。そして、時にウグイやハスといった大きなゲストが掛かることがある。そんなとき、バットが強いとノされることなく、安心してやり取りができると。

③:ティップが繊細

①とやや重複しますが、ブルカレの真骨頂とでも言いましょうか。張りがあって、でも曲がるというごくごく繊細なティップを搭載しているため、不安定な流れをうまく受け流してルアーをしっかり定位。ティップが強すぎてルアーが水面を割る…というようなこともなし。

④:取り回しが良い

一般的な鮎ルアーのロッドの主流9ft~に対し、8.2ftとやや短い「BlueCurrentⅢ 82/B」。後述しますが、短さゆえのデメリットはあるものの、その取り回しはバツグンに良い。魚を掛けた時はもちろんのこと、仕掛けをチェックしたり、ルアーを交換したりを頻繁に行うのであれば、その取り回しの良さの恩恵は大きい。

⑤:やっぱり汎用性

釣りができる期間が決められている鮎。逆に言えばオフシーズンが長い=タックルが眠っている期間が長い訳で。このロッドなら、オフシーズンはアジにメバルにロックフィッシュにチヌに…と引く手あまた。

デメリット

①:ティップがやや強い

メリットの逆説的な話になるのですが、ややティップが強い印象。実際、鮎は釣れたので問題ないといえばないのですが、若干アタリを弾いているかも?という感覚があったのも事実。あと1匹、もう1匹…とシビアに釣果を狙っていくには、やはり胴調子でアタリを弾かないように設計されている専用ロッドがあった方が良いかも。

②:短い

取り回しの良さとは裏腹に、ロッドの届く範囲でポイントを撃っていくとなると、撃てるポイントは限られる。実際、もう少しレングスが長ければ…という場面も。

試しにやってみる…なら十分すぎるスペック

あれこれ書いてきましたが、試しにやってみようとか、鮎ルアーを始める最初の1本、とかなら十分すぎるスペックじゃないかと。

この1本を軸に、もう少し長いロッドがいい、もう少し胴から入るロッドがいいとか、好みによって専用モデルを揃えれば良い訳だし、この1本がベストなのであれば尚良し。

いずれにせよ他の釣りにも使えるし、価格は30,400円(税抜価格)とコスパも良く、決して無駄な1本にはならないはず。

BlueCurrentⅢ 82/Bのスペック

■Lure: MAX20g (JH2~20g / Float3.3~20g / Jig2~20g / Rig2~20g / Plug2~15g)
■Line: PE 0.4~0.8 / NY・FC4~10lb
■全長:2495mm
■仕舞寸法:1280mm
■自重:93g
■継数:2pcs(逆並継)
■カーボン:90.5%
■ガイド:SiC-SステンフレームKガイド仕様(Fuji)
■リールシート:PMTS17(Fuji)
■グリップ寸法:a.320mm / b.425mm
※a.リール装着時のフット位置からグリップエンドまでの長さ / b.ハンドル全長

…とにかく暑い近年の夏。日中なんて暑すぎてほぼ釣りにならない中、川に浸って、涼しく、楽しく、遊べる「鮎ルアー」は、貴重な夏の遊びになっていくような気がして。

既に持っているという方はもちろん、これから始めよう、興味がある、なんて方はご一考を。

注意事項

アユ釣りのシーズンは、一般的に6月~7月頃から解禁となり、10月~11月にはシーズンが終了となっています。アユ釣りには各都道府県が制定する「内水面漁業調整規則」、そして各漁業協同組合が制定する「遊漁規則」があります。エリア・河川によって異なる遊漁期間、遊漁エリアのルールとなっているので、それらに従って楽しんでください。なお漁業協同組合が管理されている河川で釣りをする場合には、必ず事前に管轄漁業協同組合の遊漁証(入川券など)を購入してから釣りを行うことを忘れずに!

※各メーカーHPに鮎ルアーができる推奨河川の漁業協同組合一覧ページなどがあるのでぜひチェックを

釣行前には各管轄漁業協同組合の規則・詳細の確認を

なおアユの遊漁規則内に「リール付き竿」「ルアー」どちらか一方の使用を禁止しているフィールドもあり、それらのフィールドでは鮎ルアーはできないので、必ず釣行前には各管轄漁業協同組合の規則・詳細をご確認ください。

また、実際の釣り場では、友釣りのほか、いろんなスタイルの方が楽しまれており、それらの方々とは十分な距離を保って楽しむこと。また、ほかの釣り人の妨げになるようなロングキャストはなるべく控えてくださいね。

ヤマガブランクス(YAMAGA Blanks)

釣竿製造の株式会社山鹿釣具のオリジナルブランドとして2008年に誕生したロッドメーカー「ヤマガブランクス」。より良い製品づくりを目指し、工場内で設計者と職人がコミュニケーションを取れるように、また多くのプロトロッドのテスト・改良をスピーディーに繰り返すために、ブランクの設計・巻きつけ・塗装・組み立て・出荷まで全てを国内自社工場で一貫生産し、その高品質なロッドに定評がある。