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【ロッドのQ&A】こんな時はどうすればいい?/ロッドメンテナンス編

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こんにちは、ヤマガブランクスアフターサービス課です。

ここ最近は異常に暑い夏が続いていますね。地元の熊本県は特に湿度が高く、日中の釣りが危険なほどです。このような時期には、夜釣りや早朝の釣りに絞って、日中はご自宅でロッドのメンテナンスをするのはいかがでしょうか?

今回はロッドのQ&Aロッドメンテナンス編として、ご自宅でできる簡単なロッドクリーニングやよくある質問についてご紹介します!

Q1. 自宅でできる簡単クリーニング方法を教えてください。

A. ぬるま湯シャワーで全体クリーニング

用意していただくモノ

・ぬるま湯
・柔らかい歯ブラシ
・柔らかいタオル

釣行後に水洗いすることが多いと思いますが、ぬるま湯で洗うことで塩やガイドの汚れをより効果的に落とせます。さらに柔らかい歯ブラシで軽く磨くと、汚れのひどいガイドリングやガイドフレーム、ブランク部分も簡単に汚れを落とすことが可能です。

注意点

① ブランク内部への入水に注意
ティップ側のブランク内部の穴へ直接水を掛けると、ブランク内部に誤って水が入る可能性あります。ブランク内部への入水は音鳴りや竿の調子がダルくなる原因にもなります。ご家庭での保管で完全にブランクを乾燥させようと思えば1ヶ月以上は掛かりますので、ブランク内部に水が入らないように注意してください。

② 熱湯は避ける
熱湯を使用すると、ブランクやガイドのエポキシ部分にひび割れが発生する可能性があります。40℃くらいのぬるま湯が最適です。

③ 水分を残さないように拭き上げる
拭き上げは柔らかいタオルで丁寧に拭き上げてください。特にガイド周りはしっかりと拭き取りましょう。拭き残しがあると錆びに繋がる可能性もございます。

④ 乾燥は日陰で
直射日光は避け、日陰で風通しの良い場所で乾燥させてください。

Q2. EVAグリップのクリーニング方法を教えてください。

A. 紙やすりで磨いて新品同様のEVAに

用意していただくモノ

・マスキングテープ
・紙やすり(#320程度)
・アルコール系ウェットティッシュ

EVAは使い込むと汚れやテカリが目立つようになります。アルコール系ウェットティッシュで拭くとある程度の汚れは落ちますが、新品同様に戻すのは難しいです。その場合は紙やすりで磨くことで、使用済みの表面を削り、新しい部分を露出させることでEVAを新品同様まで再生することができます。

注意点

① マスキングテープでカバー
紙やすりでグリップやブランクに傷をつけないよう、隣接するリールシートや金具、飾り巻き部、ブランクにはマスキングテープでカバーをすることが重要です。

② EVAの磨きすぎに注意
一点を過度に磨くと、熱でEVAが溶けることがあります。EVA全体を均等に磨くように心掛けてください。

Q3. ロッドが固着してしまいました。どうすれば良いですか?

A. 引っ張る→冷やして引っ張る→抜けないならYBアフターサービスにご依頼を!

用意していただくモノ

・滑り止め付き手袋
・ゴムシート
・パワーグリッドロッドベルト
※上記のどれかをご用意してください。

固着の主な原因は、「差し込みすぎ」や「異物噛み込み」です。対処法として、滑り止めのついた手袋やゴムシートを使って、ジョイント部前後を2人で引っ張りながら捻じってみてください。

注意点

①力加減に注意
細いブランクのロッドはブランクを捻じり折らないよう力加減に注意が必要です。

②ジョイントに近い位置を持つ
ブランクはできるだけジョイント部に近い所を持ち、絶対にガイドには触れないようにしてください。ガイドフレームが曲がったり、テコの原理でブランクを押し割ったりする恐れがあります。

③ 捻じりながら引っ張る
ヤマガブランクスのロッドは特殊なテーパー嵌合を採用しているため、真っすぐ引っ張るのではなく、捻じりながら引っ張ると効果的です。

それでも抜けなければ…

追加アイテム

・急速冷却材
・氷嚢

冷却によりブランクが収縮し、固着が緩和されることがあります。氷嚢や急速冷却材でロッドを冷やしてから試してみてください。驚くほど簡単に抜ける場合もありますので、是非お試しいただくことをお勧めします。

①氷嚢で対応する場合
釣行時のクーラーなどに入っている氷を流用したりできますので、あとは袋を用意するだけと簡単ですが、時間としては30分前後しっかりと冷やしてあげる必要があります。

②急速冷却材を使用する場合
もう一つは、電子部品の温度変化による不良の発見や、性能変化をチェックするための急速冷却剤です。入手が少々困難なのとコスト的に不利な点があるのですが、短時間で冷やすことができます。白く霜が付くくらい冷やしてください。エアゾール製品ですので、保管や持ち運びの際には温度管理に十分ご注意ください。冷やしたロッドを滑り止めのついた手袋などを使って捻じってみると、比較的簡単に抜くことができる場合があります。

それでも解決しない場合は、アフターサービスにご連絡ください。

最後に…

このような簡単なメンテナンスで、ロッドを長持ちさせることができますので、ぜひお試しください。

今回紹介させて頂いた方法はあくまで一方法ですので参考程度にしていただき、ご自身でされる場合は全て自己責任となってしまいます。自信のない方は遠慮なくヤマガブランクスアフターサービス課にお任せください!

ヤマガブランクスアフターサービス課

TEL:0968-41-3939

E-meil: repair@yamagablanks.com(お問い合わせ専用メールアドレス)

ヤマガブランクス(YAMAGA Blanks)

釣竿製造の株式会社山鹿釣具のオリジナルブランドとして2008年に誕生したロッドメーカー「ヤマガブランクス」。より良い製品づくりを目指し、工場内で設計者と職人がコミュニケーションを取れるように、また多くのプロトロッドのテスト・改良をスピーディーに繰り返すために、ブランクの設計・巻きつけ・塗装・組み立て・出荷まで全てを国内自社工場で一貫生産し、その高品質なロッドに定評がある。