“ナブラ撃ちもできて、ブラインドの釣りもできる…これが夏マサの魅力”
そう語るのは、ゼナックフィールドスタッフ 山本 克己(やまもと かつき)さん。
山本 克己(Katsuki yamamoto) プロフィール
そんな山本さんの玄界灘で夏ヒラマサキャスティングを追ったドキュメンタリー、「The Way」がゼナック公式YouTubeチャンネルにて公開されました。
「The Way」とは、ゼナックフィールドスタッフの様々な釣行を追ったドキュメンタリー映像。これまで、本林将彦さんによる隠岐諸島でのロックショア釣行や、大野祐さんによるイソマグロを狙った小笠原諸島での釣行、木下真さんによる遠州灘キハダキャスティング釣行などが公開されています。
最もスリリングで強い釣り、夏のヒラマサゲーム
春マサ・秋マサなどが代表されるヒラマサのキャスティングゲームは、四季問わず通年で楽しむことができます。
また、ジギングゲームよりも大型と出会える可能性が高く、実際にヒラマサの世界記録はキャスティングからキャッチされています。その迫力、ゲーム性はもちろん、一瞬たりとも気を許せないスリリングさなど、多くのアングラーを虜にする魔性の魅力が秘められています。
さて、そんなヒラマサキャスティングにおいて、山本さんの経験上、“最も一番スリリングで一番強い”と語るのが夏のヒラマサキャスティング。
この時期のヒラマサは、産卵を終えて体力回復のために荒喰いするタイミングであり、掛かる場所も水深の浅いシャローエリアのため、エキスパートのアングラーでも一瞬で根に潜られてしまったりすることも多いのだそう。
そのため、技術はもちろん、ヒラマサと闘えるタックルや経験のほか、運も不可欠なのだそう。
またそれら以外の、船長との連携も非常に重要。というのもヒラマサは基本、沈み根や磯場付近を狙うことが多く、それでいて浅瀬で掛けると一気に瀬の際に走ることが多いのだそう。その場合、釣り人・タックルだけでは対処が難しいため、船長が操船で瀬から船を引き離し、ラインブレイクを回避。
今回の動画でもIZANAGIの船長である田中さんはかかった瞬間に、素早く瀬から船を離してやりとりがしやすい場所へ移動したことでヒラマサをキャッチ。まさに全員が一丸となってヒラマサに挑む、“釣り人とヒラマサの闘い”といえるでしょう。
そうしたスリリングなエリアで闘う夏のヒラマサゲームは、他のゲームでは味わえない興奮と充実感を堪能することができるのだそう。
開発には3~4年かかった「SINPAA」
今回動画で使用したロッドは、ヒラマサキャスティングに特化したスペシャルモデル「SINPAA(シンパ)」。
ラインナップは「83 HIRAMASA」の1機種のみ。
ターゲットを絞り込み、細部にまでこだわり抜くことで特化させたキャスティングロッドに仕上げられています。監修には山本さんも携わっており、テストだけで3~4年の年月を費やし完成にたどり着いたとのこと。
周囲の方からは“そんなにかかったの…”と言われたそうですが、山本さんとしては、その、“そんなに…”がロッドを開発するうえでは重要なのだと語ります。
ゼナックには、『Inspire the soul~良い道具を作るのに、近道はない~』というコンセプトが掲げられています。
ものづくりへのこだわり、よりシビアに品質を大切に、こだわり抜く。まさにゼナックのスタイルを体現したロッドに仕上げられています。
「シンパ」のこだわりの一つが、レングス。
8ft.3inchという長さも、最も飛距離が出しやすく、それでいて船の舷の高さ・海面までの高さ、そしてルアー・ラインさばきを考慮した長さ、それを突き詰めたところで辿り着いたのだそう。
ヒラマサキャスティングで最も使用されるダイビングペンシルやポッパーがより操作しやすいようティップも少しソフトに仕上げており、それでいてベリーからバットにかけては強烈なダッシュにも対応できるようパワーを残す。
そのほかにもティップをソフトにすることで、バイトの瞬間よりフッキングが決まりやすくしているそうで、特にバイトした後の反転時にフックが食い込みを良くする狙いも。
というのも、山本さん曰く「ヒラマサキャスティングではフッキング動作はほぼない」そうで、フッキングはヒラマサの反転、それに合わせたドラグ値、ティップの柔らかさ、ベリーからバットにかけてのパワーといった要素でフッキングが決まるとのこと。
実際、5kgクラスのヒラマサが掛かっても20kgが掛かったようにブランクは曲がるそうで、曲がることでバットでしっかりパワーを受け止めて、リフトアップさせる。「シンパ」では、そうしたフッキング要素も計算に入れつつ、ブランクの設計が行われています。
ヒラマサキャスティングに不可欠なグリップ設計
「SINPAA(シンパ)」のこだわりポイントの一つがグリップ設計。グリップにはゼナック伝統の「ヘキサゴン グリップ」を搭載。
「ヘキサゴングリップ」は握った時の指の形に合わせ込んだ「変則六角形」のゼナックオリジナルデザイン。長い時間のファイトやアクションするときに手が添えやすいなど、山本さんも「ヒラマサキャスティングには絶対欠かせない」と語るほど重要な役割を果たします。
こだわりのガイドセッティング
そしてもう一つのこだわりがガイドセッティング。ルアーの大きさによってロッドの曲がりや、キャストフィールも大きく異なります。そうした様々な要素の中で最もバランスが取れたセッティングが採用されています。
ティップ付近のガイドに関しては、軽さを重視し、より操作性に優れたシングルラッピングを採用。それでいてトップガイドとその下のガイドはゼナックオリジナルの「アシストガイド」が搭載されています。ガイド間の距離が近いアシストガイドセッティングは、キャストの直後のティップのブレが起きたり、横風・向かい風などの状況下でもPEラインがティップに絡むのを抑制。より快適キャストができるよう設計されています。
ちなみに、バット付近のガイドはファイト中の強力な引きも受け止められるよう、ダブルラッピングのパワーセッティングとなります。
SINPAA 83Hiramasa【ゼナック】
Length | Lure | PE Line | 推奨リールサイズ | 対象魚 | 通常価格 |
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8′ 3″ | 65~130g | 5~8 | SW10000~14000HG | ヒラマサ 10~20kg overを対象 | ¥68,200 税込 |
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ヒラマサキャスティングの相棒に…
「SINPAA 83Hiramasa」の紹介をしましたが、動画のラストシーンでは山本さんはじめ仲間のアングラーの方々が各々に協力してヒラマサをキャッチするシーンも。
非常にタフで難しいと言われる夏マサゲーム。そのキャッチに至るまでにはたくさんのドラマや想いが存在しています。
釣り上げた瞬間には歓声と涙があふれることも。大人の男たちが抱き合って喜ぶ、そんな魅力があるのもこの夏マサゲームの魅力ではないでしょうか。
ぜひヒラマサキャスティングのお供に、「シンパ」を手にしてみてはいかがでしょうか?