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今江克隆のルアーニュースクラブR「I×I河豚?河野手長エビ?山岡家スピッツバズ?新コンセプトルアーを霞ヶ浦でテストフィッシング」の巻 第1198回

連載:今江克隆のルアーニュースクラブR
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霞ヶ浦に滞在中

さて今週は、TOP50第3戦霞ヶ浦のプリプラで、茨城県は霞ヶ浦に滞在中。

はや、練習スケージュール中盤を折り返したところだ。

現在の霞ヶ浦は、連日気温34度、水温も28度にも達する真夏並みの猛暑だが、驚いたことにまだスポーンが終了し間もない感じのポストスポーニング真っ盛り。

アフターのウキウキ手長エビ喰いバスを期待して練習を開始したが、いつもにもまして非常に厳しい状況での練習となっている。

ただ、今回の練習は当初から「今まで釣ったことのあるエリア、スポットは一切行かない、触わらない」という、今までのとはちょっと違った練習メニューをこなしている。

それゆえ勝手知る北利根川、浪逆浦、常陸利根川は一切触らず、前半は霞ヶ浦本湖のみに絞って新規開拓をメインにしている。

その理由は、試合はまだ3週間先で梅雨入り前の今の現状とは間違いなく変わってしまうこと、霞ヶ浦水系のバスは非常に移動性が高く、再現性がほとんどないことをイヤというほど味わってきたからだ。

ここ数年、オールスターで学んだことが、霞ヶ浦は過去に釣れた場所の思い出を巡るより、一度も釣っていないが釣れそうな気配がする場所を直感で狙った方が、実は釣れる確率が高いように感じたからでもある。

それゆえに今回は、霞ヶ浦の全く初めてのエリアばかりを事前情報を聞かずに巡っており、厳しいながらも「自分の好きな風景」の中で釣りを楽しんでいる感じだ。

河野プロがBMC第2戦に参戦

そんな練習中盤、河野(正彦)プロは、霞ヶ浦BMCトーナメント第2戦に参戦。

開幕戦優勝者として、ライブ配信カメラが同船し、その一部始終を朝から観戦することができた。

河野プロは「ダンベルクラブ」で朝一にグッドサイズを仕留め、2本約1,300gでAOYに望みをつなぐ 14位でフィニッシュ。

お馬鹿な河野プロは、ごていねいにTOP50エリア内で勝負し、「ダンベルクラブ」での2本目のミスがなければ、表彰台確実だっただけに、この日はよいプラクティスになった気分だった。

直感式霞ヶ浦

そして、このBMCトーナメントの週末は、同時開催でチャプター霞ヶ浦も開催されるというトーナメントでごった返す状況になっていた。

チャプター霞ヶ浦は、TOP50エリアだけに結果が注目されたが、イマカツのOKAこと大竹プロが「スキップドック」で本湖を攻略し、2本1,335gで3位入賞。

今年、初めて手にできたバスがチャプター戦で、さらに3位入賞というプリプラ無意味説全開の、まさに直感式霞ヶ浦を地で逝く結果となった。

ちなみにこの日のチャプターでは約50艇が出船し、700g1本釣ればシングル入賞という結果…1kg以上ならお立ち台という、恐ろしく厳しい結果となっていた。

I×I河豚

今回のプリプラの自分のもう一つの目的は、今年の新年早々から開発を始めてきた3つのルアーの実戦テストである。

その一つ目が、メガバス伊東由樹氏と開発を続けているネームレスI×Iシャロークランク、コードネーム「河豚(フグ)」のテストである。

このクランク、実は狙いが非常に明確で、ただ巻くだけのクランクではない。

ある特殊な使い方に特化した、ある面でビッグベイトに近い使い方をするシャロークランクで、基本的に着水からバイトまで目で見るクランクである。

「河豚クランク」コンセプトのルーツ

この「河豚クランク」のコンセプトの発祥は、もともとフラットサイド社の「JP-S4」の「ハンドメイドプロト」が素晴らしく釣れマクって、自分の中で神クランクになったことに始まる。

だが、この「JP-S4」は、量産化された途端、ちょっとエッっ????てほどに違うモノになってしまっており、理想の動きを具現化するのは、現在、手持ちはわずか1個という超レアクランクである。

ロストが怖すぎて使えなかったのだが、このクランクにしかない特殊な性能をプラスチック製で実現させられるのか、その超難題を伊東さんに問うた、幻のクランクでもある。

今回、最も多くの時間をこのクランクに割いており、様々な名作ハンドメイドクランクとの比較も同時に検証している。

ただ巻かない??

現実的に、このクランクが最強の威力を発揮するのはもう少し先、アフター回復が進む梅雨入りぐらい、ベストシーズンは秋からと予想していた。

だが、このクランクは普通に「ただ巻くクランク」とは全く使い方が違うので、アフターの回復度合いが早い場所では狙い通りのモンドリングバイトをとることができた。

ただ、まだ自分のイメージからは若干の「回転不足」の感があり、まだ容易にOKを出せるレベルには100%は達していないというのが、現時点でのテスト結果だ。

このクランクは、イマカツでの開発を幾度も断念したほど極めて難しいコンセプトの、いわば「サイトシャロークランク」である。

ゆえに天才ルアービルダー伊東氏に自分の神クランクを渡し開発をできるか打診した経緯があり、あと一押しの壁が破れるかどうか、個人的にもルアーメーカーとしても、このチャレンジには非常に興味深いものがある。

手長(テナガ)エビルアー

そして、2つ目の目的が、河野プロと密かに開発していた対霞ヶ浦戦用秘密兵器「手長(テナガ)エビルアー」だ。

これは河野プロが、また「ダンベルクラブ」並に無茶苦茶な造詣とデザインを言い出したのだが、またしてもコスト度外視のお馬鹿ルアーになりそうだったため、自分とゴッドハンド長井が実現可能なレベルに落とし込んだ秘密のルアーである。

正直、河野プロの発想のムチャ振りには毎度驚かされるが、その柔軟な今までにない発想もまた驚かされる。

この「手長エビルアー」は、今までありそうでなかった、間違いなく梅雨シーズンの、手長エビシーズン最強の武器になる可能性を秘めている。

BMCトーナメントの時には試作の1個を前日にロストしてしまい使うことができなかったが、追加のサンプルが届いた翌日には見事なビッグバスを仕留めていた。

今江的には即OK!?

プリプラ前半の晴天続きの状況では、まだ手長エビが大量に湧く梅雨入りの季節には数週間早かったようだが、それでもバスの大好物である手長エビルアーの威力は間違いなかった。

自分はエリアを霞ヶ浦本湖に絞ったため手長エビパターンはまだ早く厳しかったが、それでも超難関な霞ヶ浦本湖でキーパーサイズはかなり手にすることができたことには、驚かされた。

この河野プロ開発第2弾の「手長エビルアー」は、今回が初の試作プロト、初の実戦テストなのだが、今江的には即OKを出したほどの素晴らしい完成度だった。

3週間後のTOP50本戦の頃には梅雨入りし、例年通り手長エビが湧いていれば、相当な戦力になることが期待できる今季最高の新コンセプトルアーかもしれない。

最後の1つは、山岡バズ!

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