各地でアユ釣りが解禁され、今年もより熱を帯びているのがルアー鮎ゲーム。
現在、多くのメーカーから様々なタイプの「アユルアー」が登場していますが、今回は中でも特に高い支持を得ているDUOの「流鮎」シリーズについて紹介していきます。
昨年登場した「流鮎110F」を筆頭に、今年はより深いエリアを探れる「流鮎DEEP」と強い流れや深場を攻める「流鮎VIB」が登場。
それぞれの特長や使い分けについて、生みの親でもあるDUO代表の安達 政弘さんにインタビューしてきました。
ルアー鮎ゲームの中核を担う「流鮎110F」
まずは、昨年登場し数々の実績をあげたことでも知られる「流鮎110F」について。
前回の記事でもその開発の歴史や、各所のこだわりについても紹介しましたので、そちらも併せてご覧ください。
―:前回の記事でいろいろお話を伺った「流鮎110F」ですが、かなり細部までこだわって開発された印象でした。実際に使用してみて、「流鮎110F」はかなり汎用性が高いと感じました。
安達 政弘さん(以下、安達さん):ある程度ルアー鮎ゲームで代表されるフィールドであれば、「流鮎110F」で対応できてしまうのは事実です。「流鮎110F」は実際、チャラ瀬などのルアー鮎のメインとされる1m以内の水深のフィールドを想定して開発していたので。
でも、利根川といった大型河川など水深もあり、急な流れや瀬があるフィールドではどうしても対応しきれなかったエリアがあったこともあり、大会などを通して要望の声もあったので「流鮎DEEP」や「流鮎VIB」が開発されました。
なので、基本的にルアー鮎ゲームをこれからはじめる方には、まずは「流鮎110F」を手にしてもらえれば、ある程度のエリアであればカバーできてしまうかと思います。
-:ルアー鮎入門にもオススメしやすいアユルアーなんですね!
安達さん:そうですね。まずは「流鮎110F」を使って、アユ釣りというのものを楽しんでもらえればと思います。
ルアー鮎ゲームの魅力って、手軽にアユ釣りが楽しめるところにあると思うんです。“アユが釣れるか?ではなく、アユをどう狙うか…”ってところが楽しめるので。
-:アユが定期的に放流されていますからね。
安達さん:ルアー鮎ゲームで一番近い釣りでいうと、渓流のトラウトが挙げられるかと思いますが、実際に技術や知識、経験の差って顕著に出てしまうんですよね。上手な人がいた場所に入っても、全然釣れないとか…(笑)。
でも、ルアー鮎ゲームに関してはそこまでではない。もちろん、多少釣果の差には表れますが、基本的にアユは定番と言われるエリアにはほぼ必ず居る。
あとはルアーを入れて反応してくるかなので、装備をがっちり揃える本気の方からライト層の方まで幅広く楽しめる、それが魅力ですね。それはもちろん河川や放流をしてくださっているその管轄の漁業組合の方の協力があってこそなので、感謝の気持ちと漁業権の購入は必ず行ってほしいところですね。
-:「流鮎110F」の使いやすさはどんなトコロにあるのでしょうか?
安達さん:前回でもお話ししたように、「流鮎110F」はアユの泳ぎ方をより忠実に再現するように設計しました。もちろんまだまだ未完成な部分もありますが、それでもアユが追尾してきたり、縄張りを警戒して横並びに泳いでくるなどアユを掛ける要素が多数盛り込まれています。
それでいて、そこに当てた時に音がしないソフト素材のリップを採用するほか、長いハリスを使用しても底を擦らないよう上の位置にハリスを設置するなど独自で研究して得られた情報を反映させています。
なので基本は狙いのポイントに投げ込んで、そこにアユが居ればある程度は掛けることができてしまいますね。誘い方のコツですが、よく瀬の中に“留めておく”なんて言われますが、アユは少し動かしていた方が良いと思いますね。少しロッドで引っ張って泳がせるとかする方が反応が得られるかと。
あと定期的にハリ先をチェックを忘れなければ、だれでも比較的簡単に掛けられるかと思います。
Name | Length | Weight | Type | Hook | Price |
---|---|---|---|---|---|
ルアユ110F | 110mm | 15g | 重心固定・フローティング | 付属針/がまかつ社管付チラシ針 | ¥1,980(税込) |
DUO公式「ルアユ110F」詳細ページはコチラ
出典:YouTubeチャンネル「DUO JAPANデュオ公式チャンネル」詳細ページ
水深2mまで潜れるオールラウンダー「流鮎DEEP」
-:比較的万能なイメージの「流鮎110F」ですが、さらに深いところを狙う専用のルアーが「流鮎DEEP」なのでしょうか?
安達さん:「流鮎DEEP」に関していえば、深いエリア専用と言うワケではありません。強いて言うなら「流鮎110F」では狙えないような、水深2mクラスまで万能に対応できるオールラウンダーという感じです。
正直、私がアユルアーを一つだけしか使えない条件であれば「流鮎DEEP」を選ぶと思います。
-:実際、「流鮎110F」では狙えないエリアというのは具体的にどのようなポイントになるのでしょう?
安達さん:そうですね、具体的な地形をあげると、流れの緩い水深のあるトロ場や、「流鮎110F」のようなショートリップのルアーでは底近くでトレースが難しい状況ですね。
リップの角度が「流鮎110F」と比べても急に設計されているので、水深のあるところでもしっかり潜ることができます。潜るまでの助走もそこまで必要とないのと、潜ってしまえば浮き上がりを抑えられるので、底付近を丁寧に探れるのも「流鮎DEEP」の特長ですね。
Model | Length | Weight | Type | Hook | Price |
---|---|---|---|---|---|
ルアユディープ | 100mm | 12g | 重心固定・フローティング | がまかつ社管付チラシ針使用 | ¥2,145税込 |
DUO公式「流鮎(ルアユ)ディープ」詳細ページはコチラ
出典:YouTubeチャンネル「DUO JAPANデュオ公式チャンネル」詳細ページ
強い流れを攻めることができる「流鮎VIB」
-:対して「流鮎VIB」はどのような性能なのでしょうか?
安達さん:「流鮎VIB」に関しては、他のルアーが飛び出してしまうような強い流れや深場を狙う場面のスペシャリストといった感じです。
流れが急で潜れずに弾かれてしまう…そんな場面でも安定した泳ぎができて、一定時間アクションを持続させることができます。
流れが強い瀬はもちろんですが、ちょっとした増水のときなどにも活躍してくれます。特に、アユの追い気が弱い時でも時間をかけて追いに持ち込めたりするので、いまいち掛けが悪い状況にも頼りになる存在ですね。
Model | Length | Weight | Type | Hook | Price |
---|---|---|---|---|---|
ルアユ バイブ | 100mm | 15g | 重心固定・シンキング | がまかつ社管付チラシ針使用 | ¥2,145税込 |
DUO公式「流鮎(ルアユ) VIB」詳細ページはコチラ
出典:YouTubeチャンネル「DUO JAPANデュオ公式チャンネル」詳細ページ
「流鮎DEEP」と「流鮎VIB」のハリスの位置
-:「流鮎110F」では、ハリス止めの位置が脂ビレ(上部)に設置されていましたが、今回登場する「流鮎DEEP」と「流鮎VIB」は尻ビレの付近に設置されているのですね。
安達さん:実は「流鮎DEEP」と「流鮎VIB」に関しては、ハリス止めの位置はあえて尻ビレの位置に設置しているんです。
というのも、この二つに関しては「流鮎110F」の泳ぎ姿勢よりも、どうしても頭が下がり気味になります。それぞれ水平に近い姿勢になるように調整はしてはいますが、それでも尻上がりになるためハリスを上にしてしまうと逆にハリが上過ぎてしまい掛かりが悪くなってしまうんです。
またどちらも急流のエリアで使用が予想されるため、ハリスを下にしても底を引きずりにくいという点も考慮しているんです。そのあたりもちゃんと考えて設計しているんですよ(笑)。
-:そうだったのですね!大変失礼いたしました(笑)
安達さん:今回登場した「流鮎DEEP」と「流鮎VIB」は、「流鮎110F」では攻めきれなかった補完的要素も備えていますが、それぞれ単独でも十分にルアー鮎ゲーム楽しむことができます。
アユはシーズンによって着く場所なども変化するので、時期によって必ず必要な場面が出てきます。ぜひこの3つを揃えてルアー鮎ゲームを楽しんでもらえたらと思います!
-:安達さん本日はありがとうございました! みなさんも、ぜひ参考にしてみてくださいね!