みなさんこんにちは。インクスレーベル代表、レオン加来匠です。
今回のロケーションは「河川汽水域」。かねてより僕が推奨しているポイントになります。今回もぜひ、最後の動画までご覧くださいませ。
レオン 加来 匠(Kaku Takumi) プロフィール
《その3》河川汽水域の河原には夢が詰まっている
さて、本題です。いよいよ今回のロケの最終ステージ(ポイント)での実釣です。狙いのロケーションは河口部に近い河川内。
実は僕がこういったロケーションで釣りをし出した歴史はとても長く、ルアーで本格的にメバルを狙い出した時期、つまり1980年代で、実に40年も前まで遡るのです。
そして、当初の狙いはメバルでは無く実は“ヒラセイゴ”でした。僕は広島住まいですが、当時尺メバルを釣ろうとすると瀬戸内よりも圧倒的に山陰の海が有利であったため、島根県の浜田市・益田市・大田市にまたがる堤防や小磯などに頻繁に通っていました。
そんな道中、海岸線を車で走っていると常夜灯の付いた橋に差し掛かり、その橋は河口に程近い場所にかかっており、車を止めて上から覗いてみると灯りの中に複数の魚影が見えるのです。メバルでは無くそこそのサイズの魚影…。で、早速タックルを取り出してキャストすると一投目にヒットしてきたのは40cmほどのヒラスズキであり、しかも5連発…。
同じ島根県には江の川や高津川など有名河川が流れていますが、大規模河川では全く経験できなかったことが、その後も小規模河川(川幅20〜30m程度)では同様の釣果が必ずといって良いほど得られたのです。その後は兵庫県沿岸など都市部でも小規模河川で海から最初の橋を徹底的に打って回ると、魚種は変われど必ず想定以上の結果が得られたのです。
これらの経験は全てメバリングのニアサイドの結果なので全てがナイトゲームだったのですが、近年同じ事をデイゲームでやってみると驚きです。これだけ長らくルアーフィッシングをやってきた僕が驚くほど見慣れない魚種や、多大な釣果が得られたのです。その中でも特に驚いたのは“キス”が連発したこと。
長年完全に海水魚だと思い込んでいたので、まさか汽水域で数釣れるとは…まさに青天の霹靂でした。
タイミングを見極めるということ
そしてここで重要なのは、「夜」と「昼」とでは、釣れる潮時とピンの要素がまったく違う…というところ。簡潔に言うならば、夜は満潮付近+常夜灯という要素。昼は干潮からの返しの潮(干底返し)で、かつ海水が上るレーンを撃つという事が最大の要件となります。
そして今回のロケでも自身初魚種である“シマイサキ”がヒット。
見たことがない魚なので驚いてその場でスタッフに画像を送ったところ「シマイサキです」との答え。僕は思わず「うん?」となりました。僕が知っている(散々釣った)シマイサキと全然違う。なので帰宅してから調べたところ、僕が過去に釣ってシマイサキと呼んでいたのは全てイサキの幼魚であり、いわゆるウリ坊だと認識していたのですが、全く別種で正式に和名がシマイサキという魚がいることを、図らずもこの歳になって初めて知らされた印象深い釣行になりました。
しかもこれらの魚をワンタックル・ワンルアーの釣りで、それも自身がデザインした場所と魚種を選ばないボーダーレスメタルジグであるナッゾジグで釣ることができたのが何よりのトロフィーであり、釣り人として至福のひと時となったのでした。
最終回「ナッゾジグの全て」へ続く…
使用タックル
〈ロッド〉インクスレーベル FXB-TS79UL 江戸前小継ぎ一尺五寸べスパーダPrototype
〈リール〉ダイワ 22EXIST LT2500S-H
〈ライン〉よつあみ リアルデシテックス 0.5号
〈リーダー〉クレハ シーガーグランドマックスFX 2.0号
〈スナップ〉ボンバダアグア オーヴォ00番
〈ルアー〉インクスレーベル ナッゾジグ5.5g