今江克隆のルアーニュースクラブR「推しリグはコレ!シーズン最強ギル型ルアーとオススメリグを公開」の巻 第1196回
5月というのに、もう初夏のような暑さになってきた、今日この頃。
水辺は、ミッドスポーンから、すでにアフターへと季節は移行しはじめた。
バスのスポーニングが終盤に近付くにつれ、今度は小バスとギル(ブルーギル)が、水辺のあちこちに見られるようになってくる。
この小バスとギルが水辺のいたるところに見えてくるのが水温が20度に達した頃で、越冬から目覚めた肉食の小バスは孵化したバスのフライの天敵となり、バスの卵を狙っていたギル達は、子の敵とばかりに今度は自分たちが喰われる小バス喰い&ギル喰い状態へとなっていく。
この水辺が、小バス&抱卵ギル(ギルネスト)で賑やかになってくる5月下旬から6月は、生息域がモロに被ることもあって「小バス喰いバス」と「ギル喰いバス」がめちゃくちゃに増える季節だ。
それゆえにこのタイミングではギル系ルアー、小バス系ルアーが圧倒的に好釣果をもたらす季節でもある。
ということで今週は、これからのシーズン最強のギル型ルアーのオススメリグを紹介しよう。
フワッとした感じ
まずはこれからの季節で覚えておきたいキーワードは「フワッとした感じ」だ。
アフターの鉄則でもあるが、ミッドスポーンのゴリゴリの攻め方は効かなくなり、回復しきっていないバスにはノーシンカー系、回復が進んで群れ回遊し始めたバスには中層スイミング系が効いてくるからだ。
いずれにせよギル系ルアーでも、フワッとしたナチュラル感を意識したリグがキーになる。
フリーリグ
まず、これからの時期、最も簡単かつ効率的なリグは「フリーリグ」だ。
基本は、張り出し(ている地形)やフラット(な地形)に近いブレイクや、比較的浅めの縦スト(ラクチャー)に、次々とリグを落としていくだけ。
ポイントは、フォール中に全力でラインふけを出してやることで、着底後は10秒数えて何もなければ、一回だけリフトしてもう一度落として数秒待つだけ。
これを淡々と繰り返すだけでいい。
細かいテクより使うワームの能力次第で、ワームが間違ってさえいなければ、これからの時期の最も簡単確実な釣り方である。
これはノーシンカー系のネイルリグなどにも共通することだが、フォール中にS字旋回力(グライドスイム)があり、ワームのボディのどこかしらが自発的に生命感のある動きを維持しているフラット系ワームを使うことがポイントだ。
ネイルリグ、ウェイテッドフックリグ
次にオススメなのが、今江的に最もこの時期にデカバスを捕獲している「ネイルリグ」のグライドフォール(S字旋回フォール)と、そこからのタダ巻き中層スイミングだ。
「ネイルリグ」と「ウェイテッドフックリグ」の違いは、グライドフォールにおけるS字旋回力。
ネイルリグの方が、重心が「一点集中化」、「低重心化」され過ぎないため、フォールしながらの旋回アクションが明確に出る。
低重心化されると、フォール一方向に安定しすぎるのだ。
一方、ウェイテッドフックは重心が低重心化され安定するため、今江的にはフォール重視ではなくスイムベイト的な巻きのスイミング重視、特にハードボトムへのコンタクトスイミングや、ズル引きスイミングで、ウェイテッドシンカーを使い分けている。
スパイラルフォールとグライドフォールの違い
ちなみに今江的解釈では、スパイラルフォールは螺旋状に糸ヨレを起こす同方向旋回のフォール、グライドフォールは螺旋状だが一方向のみに旋回せず、途中で「切り替えしの逆旋回」を伴うフォール、スライドフォールは、坂を滑るように螺旋ではなくストレートな斜めフォールと定義している。
この中でも最も今江的に好きなのが、旋回方向が時折逆回転するグライドフォールなので、そのアクションが出しやすいネイルリグを多用している。
爆発的に効くことがある「縦リグ」、そして…