2007年、日本初のナマズ専用ルアー生誕
古来から日本人に親しまれてきたナマズ。古くは生きたカエルを用いたポカン釣りという独特の釣法もあったほど。
ルアーマンにとっても身近なルアーターゲットというイメージが強かっただろうが、身近すぎる存在というのが仇となっていたのか、主役級のルアーターゲットと言えるバスやトラウトほどメジャーな存在ではなかったのも事実だ。ナマズ狙いのロッドやルアーに関してもバス用のものを流用するという時代が長年続いていた。
スミス・キャタピー
日本のナマズ釣りの歴史が変わったのは2007年。
スミスから日本初のナマズ専用ロッド「鯰人(なまんちゅ)」、日本初のナマズ専用ルアー「キャタピー」が発売されたのだ。以前からスミスの社内にはナマズ釣りを楽しんでいる社員が複数人いたという。専用タックルの開発がスタートしたのも必然的な流れだった。
そしてスミスから専用のタックルが発売されたことで、ルアーターゲットとしてのナマズの存在価値も大きく引き上げられることとなった。
以後、スミスからは数々のナマズ専用ルアーが発売されることになる。今では各ルアーメーカーから専用品が発売されるほど、ナマズはルアーターゲットとしてすっかりメジャーな存在になったと言えよう。
キャタピーがリニューアル
さらなる完成度の高みへ
キャタピーはローライトコンディションでの使用を想定し、アイホールに発光体(ケミホタル)を挿入する機能を有していた。この方式は発光体の突出も最小限に抑えられるために障害物周りでの使用時にもトラブルを起こしにくい。
また金属リップ(カップ)によって遮られることにより水面下方向への光の拡散を抑えるようになっている。つまり、釣り人からは発光体の光が良く見えるが、ナマズ側からは光が遮られて見えにくいようになっているのだ。
一方、同じくスミスのナマズルアーであるジトラーで採用したのは発光体を背中にセットするという方法。こちらは釣り人側からの視認性が非常に良い(良く見える)というメリットがある。暗闇でもルアーが良く見えるという事はそれだけルアーをコントロールしやすいということに繋がる。
発光体の装着方法に関してどれが一番良いとは言い切れないのだ。アングラー側の好みであったり、フィールドの状況で選択していくというのがベターと言えるだろう。
そこでキャタピー及びキャタピークリッカーのリニューアルに際して、発光体の装着方法をアングラー側で選択することが出来るよう、頭部にも装着用ホールを設けることとなった。※ただし、位置的に干渉してしまうため2本同時装着することはできない
プロトモデルでの実釣においても結果は上々。発売を心待ちにしている人も多い事だろう。
お勧めの発光体とは
写真提供:岩瀬裕大
キャタピーⅡ、キャタピークリッカーⅡのアイホールにはφ2.9×23mmのストレート形状の発光体がマッチする。具体的にはルミカ社のケミホタル25という製品がそれにあたる。
頭部のホールにはφ2.9の発光体がマッチする。ストレート形状のケミホタル25でも良いが、より視認性を上げたい場合は膨らんだ形状のウミホタルミニ25もお勧めだ。
スミスのナマズタックル開発担当者の谷中洋一さんによると、発光体に関しては上記に挙げたルミカ社の製品がお勧めだそうだ。ルミカ社以外の製品も存在するが、φ2.9と表記されているものの実際はそれよりもやや太く仕上がっているものも存在しており、キャタピーのホールに入らないものもあるという。その点ではルミカ社のケミホタル、ウミホタルミニであれば間違いないとのこと。
キャタピーⅡ
スミスのナマズルアーのスタンダードとなるのがキャタピーⅡだ。ノンラトル仕様。
全長:68mm
自重:16.2g
ノンラトルタイプ
フック:ダブルフック#1装着
標準小売価格:¥1,700+税
6月発売予定
スミス公式「キャタピーⅡ」詳細ページはこちら
キャタピークリッカーⅡ
キャタピークリッカーⅡはラトルイン(クリッカー)モデル。金属リップ(カップ)はメッキ仕上げとなっており反射光でもアピールできる。ナマズが高活性時、また新規開拓の際にはクリッカータイプの方が勝負が早くお勧めだ。
全長:68mm
自重:16.8g
ラトルイン クリッカータイプ
フック:ダブルフック#1装着
標準小売価格:¥1,750+税
6月発売予定
スミス公式「キャタピークリッカーⅡ」詳細ページはこちら
ますます盛り上がりを見せるナマズのルアーフィッシング。新しくなったキャタピーで、身近なゲームフィッシングを楽しんでほしい。