2024年春、GRASSROOTS(グラスルーツ)から待望の第一弾バスロッド「エンゲージ ナイヴス」が全10モデルのボリュームでデビューした。
出典:グラスルーツ公式
同時に喰わせのシャロークランク「ランビット」、多機能型スイムベイト「ランナバウト210F」も登場。
もちろん発売以来、多くのファンを獲得してきたファーストプロダクト「グランドエッジ190SF」の存在も忘れてはならない。
バスフィッシングシーンに新たな風を吹かすべく存在感を放っている注目のブランド、それがグラスルーツだ。
「グランドエッジ190SF」、「ランナバウト210F」にマッチするエンゲージ ナイヴスは?
さて、そうなってくると「ロッドもルアーもグラスルーツでバスフィッシングを楽しみたい!」そんなアングラーも多いのではないだろうか?
今回は、グラスルーツ社のスイムベイト「グランドエッジ190SF」、「ランナバウト210F」を扱うなら「エンゲージ ナイヴス」のどのモデルが良いの?をテーマにご紹介したい。
先に述べた通り、「エンゲージ ナイヴス」は全10機種と豊富だ。
その中からスイムベイト専用ロッドとして開発されたEKC66H “Extreme Custom”をお薦めしたい。
Length | Power | Power | Lure weight | Line | Material | Blanks | Rod weight | Price |
6 feet 6 inch | H ヘビー | MS ミディアムスローテーパー | Max 4oz. | 14-30lb. | Premium Synthetic | チューブラー | 124g | ¥53,000(税別) |
ショートレンジ&ショートレングスというコンセプト エンゲージ ナイヴス EKC66H“Extreme Custom”
EKC66Hは近〜中距離のスイムベイト&ビッグベイトゲームに特化したロッドだ。
「H」という表記から、パワーのあるゴリゴリのロッドを想像するかもしれないが、実はそうではない。
このロッドの作り込みを開始した当初はティップから綺麗に曲がり込むレギュラーテーパーから開発がスタートしたのだと言う。
しかし、開発過程でロッド開発 村中義明氏とルアー開発 井佐知之氏でディスカッションを繰り返していく中で、現在のミディアムスローテーパーにリファインされて完成したそうだ。
ロッドとルアーのシナジー、相性の良さはそういったロッド&ルアー同時開発且つ、意気のあったチームワークといった観点からも抜群なことが伺える。
村中氏が開発するバスロッドは原理原則だ。彼曰く、短くて硬いロッドは曲がり代やテーパーデザインが制限されるためにロングロッドの設計よりも「曲がり」に対するマージンが狭いのだという。そうした中でティップがしなやか過ぎれば出したいアクションに対してティップが一瞬入り込んで、アクション入力に遅れが生じるため、アングラーの意思に忠実なクイックなアクションが出しにくい。それがティップセクションがしなやかなレギュラーテーパーを排した最たる理由なのだそうだ。
一方で、棒のような硬さにしてしまうとキャスト時にロッドの反発力を使えないのでアキュラシー的にもフィジカル的に厳しい。また、バスを掛けてからもトレブルフック一本掛かりになることも少なくなく、ジャンプや身切れでバレのリスクも否めない。そうして導き出されたのがロッド全体が大きな弧を描くように曲がるミディアムスローテーパーだ。
ティップからバットにかけてスムースにベンドしていくレギュラーテーパーに対して、スローテーパーは不用意にティップが入りにくい。従ってアクション入力時は極めてクイックな入力が可能だ。一方で、高負荷時にはロッド全体が大きな弧を描いて曲がり込んでイージーなキャストフィールやバラシにくさに貢献してくれる。
この特性が2oz前後のスイムベイトを扱う上で非常に優れているという結論に辿り着いた。
ヘビーパワーを擁しながらもキャスタビリティー、軽快なハンドリング、操作性、バラしにくさは勿論、軽量バランス設計についても隙なく作り込まれており、フィジカル面も含め、トータルバランスが極めて高いロッドに仕上がっている。
特に移動距離を抑えたデリケートな演出や、アクションに強弱を付けた緩急でバイトトリガーとなる喰わせのモーションを生み出すことに関して特出した性能を誇る。
ロングレングスロッドではアキュラシーキャストに難があったり、水面を叩いてしまったり、大味なアクション入力になってしまうことが時としてあるが、ショートレングス化され、コンセプトが明確化された中で開発されたEKC66H “Extreme Custom”性能の高さはその煩わしさから解放してくれる。
豪快なイメージがあるスイムベイトゲームだが、近年のプレッシャーが掛かったフィールドでバイトを得るには意外なほどにフィネスなアプローチを強いられることが多い。
カバーに寄せたアプローチでバスの視界にルアーを送り込み、アングラーの意のままに仕掛けるショートディスタンススイムベイトゲーム。
「グランドエッジ190SF」、「ランナバウト210F」にもバッチリ対応する一本として、是非とも替えが効かないショートディスタンス専用スイムベイトロッドを導入してみては如何だろうか。
EKC66H “Extreme Custom”ショートディスタンスのスイムベイトゲームに特化したロッドとリリースされたが、開発 村中氏曰く、ロングディスタンスでのアプローチ、ラインメンディング性、エイトトラップなど、目的やシチュエーションに応じてスイムベイトロッドにはロングロッドも絶対に必要だと言う。
今後、そうしたコンセプトのスイムベイトロッドが開発される可能性もあり、非常に楽しみである。
専門性が高く明確なコンセプトの基に作り込まれるグラスルーツのバスタックル達。今後もますます目が離せないメーカーである。
ちなみに、グラスルーツ公式YouTubeチャンネルでアップされた最新動画で、井佐氏が使用しているのもEKC66Hだ(※動画撮影時はプロト)。
出典:YouTube「GRASSROOTS OFFICIAL CHANNEL」
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