皆さんこんにちは! O.S.P TEAM OCEANの“岡元 健二”です。
さて、もうチェックはお済でしょうか? O.S.P初となるタイラバ「コト玉」の製品情報が遂に解禁となりましたね。こちらの製品は僕自身が「なぶらフィッシング」の船長をこれまで務めてきて、タイラバのガイドであったり、僕自身が釣りをする中で「もっとこうだったら、こんなのが欲しい」という想いを形にした製品になります。
ルアーニュースRでも「コト玉」の様々な情報が公開中ではありますが、今回は開発者の僕目線で、開発経緯や魅力を皆様にお届けできればと思います。
岡元 健二(Kenji Okamoto) プロフィール
コト玉【O.S.P】
ウエイト:45g/60g/80g/100g
付属品:フィネスWカーリー、O.S.Pマルチユニット
東京湾のタイラバについて
本題に移る前に、少し東京湾のタイラバについて簡単に解説させていただきます。
一年を通して狙えるターゲットである“マダイ”。
春先は乗っ込みで大型が狙え、秋は数釣りが楽しめる東京湾。1月~3月は水深80m前後の深場 9月~12月は50m前後の水深を釣ることが基本に。4月~8月は浅場でキャスティングタイラバで大型を狙います。時には水深10mをきるようなポイントも。比較的、地の固いポイントでマダイを狙いますが、そこまで寝掛かりは多くありません。
ベイトは甲殻類やゴカイ系など…、イワシなどのベイトフィッシュを捕食していることは少ないように思います。
アタリ方に関しては、啄む、引っ張る、モソモソっとした感覚が多く、比較的繊細なアタリが多い印象を受けます。
開発経緯と特長
そんな、四季によって様々なメソッドが存在し、繊細かつテクニカルな状況も多い東京湾で、何度もテストを重ねて完成に至った「コト玉」。
開発には相当苦労もしましたし、様々な箇所に拘りました。
東京湾においてヘッドは丸型が主流、ラバーの波動で魚の注意を惹き、アタリを出すスタイルが定番ではありますが、ラバーの波動+ヘッドの音で、さらに魚の注意を惹けないか? という発想に至ったことが始まりです。
どのようにして音を出そうかと考えた末、辿り着いたのが、ご覧の通り、“ヘッドにジョイント構造を採用”するという点。流れの速い所に入ったり、フォール時、または着底した時など…ヘッドにある程度の負荷や衝撃が加わることで音を発します。ネクタイやスカートの波動だけでなく“音”という要素が更に合わさることで、より魚を引き寄せることができると僕は考えていますし、釣果でも実際に証明できています。
もう1つ、拘った点であり注意した箇所でもあるヘッド形状。リトリーブの際に引き重りを出しすぎないように、ラバーの波動を消さないように、フックがテーリングしないように、など…音を出すことに拘り過ぎて他の大事な要素を失わせないように、ヘッド形状はあえてシンプルな丸玉に。ただ、良く見てもらうと、お分かりいただけると思いますが、ただの丸玉ではなく、水の抵抗をシッカリ逃がすことができる形状にも拘っています。ココに関しては特に、O.S.Pスタッフの方と何度も釣行テストを行いました。
やはり、魚に口を使わせる最大のキーはネクタイやスカートの波動や形状、カラーなど。“音”はあくまで魚を寄せつけるキッカケ作り。
ネクタイやスカートの仕事を邪魔しないような、ヘッド形状に拘りました。
ユニットへの拘り
次に拘ったパーツである“ユニット”。
この形になるまで試行錯誤しましたが、求めたトコロに関してはシンプル「ネクタイを簡単に、素早く交換できるユニットが欲しい」。主な構造としては上下に大き目の穴を設け、お互いのネクタイが干渉せず、クロスでネクタイを挿すことができ、なおかつユニットの装着方向を上下に変えることで、ネクタイをアシストラインに同調し易くさせたり、逆にフレアさせ易くできたり、状況に応じたセッティングが可能に。
また、最近はビッグネクタイも使用するシーンが多々あり、他社メーカー様のネクタイも装着可能になっています。
3タイプ揃うラバー
ラバーに関しては、潮の強弱に合わせて、潮が強い時の強波動、弱い時に良く動く弱波動のラバーをイメージで制作していただき、“フィネスWカーリー”、“フィネスストレートカーリー”、“アシンメトリーカーリー”の3タイプを作りました。
こちらはサーチなどに向いており、アシストラインやフックにも絡み難く、潮の緩い時でもシッカリなびき、無駄のない誘いを生んでくれるスタンダードなWカーリー。
(O.S.Pアシストライン スタンダード 20mm*80mm使用時)
こちらは分かりやすく言うと渋い時に活躍します。
こちらもアシストライン&フックに絡み難く、食い渋りの状況でバイトを誘い出すスタンダード形状に。
(O.S.Pアシストライン スタンダード 20mm*80mm使用時)
こちらは他モデルとは性格が異なり波動を強めにしてあります。潮流の速い時でも使いやすく、形状違いの2対が異なる波動を演出。こちらもアシストライン&フックに絡み難く、活性を問わずターゲットを誘い出してくれます。
(O.S.Pアシストライン スタンダード 20mm*80mm使用時)
カラーに関しては、定番色のオレンジゼブラはモチロン、潮の色、季節に合わせたカラーを展開しています。
マダイの口に纏わりつくフック
フックは、アシストラインの長い二段フックを採用。
下からバイトしてくる場合は、一番下のフックが口元に掛かり、マダイが反転した際に、上のフックがエラブタにアシストとして決まるイメージ。
ヘッド近くにバイトしてくるパターンでは、上のフックが口元に、一番下のフックがファイト中にエラブタの中央にアシストとして決まるイメージで制作いただきました。
東京湾の四季に求められる要素を詰め込み、多くのお客様、ユーザー様により釣っていただく目的で、今回製作させていただいたO.S.P初のタイラバ「コト玉」。
ヘッドからユニット、ネクタイ、フック各パーツに徹底的に拘り、完成まで至りました。夏頃登場予定なので、ぜひ発売されましたら一度試してみてください。
最後までのご閲覧、ありがとうございました。