BRAHMAN(ブラフマン)。
STARTの公式HPにて先行して情報公開となり、ファンをはじめシーンをザワつかせているSTART社の2本の新作ロッド。
先日とある機会があって、実際に触らせてもらったんです。
先に結論から言うと…文句なし、忖度なしに“良い”ロッドでした。
BRAHMAN(ブラフマン)
START公式「BRAHMAN(ブラフマン)」詳細ページはこちら
先にシリーズの紹介をしておくと。
そもそもSTARTのロッドといえば、3年前に登場したゴールデンミーン社とのコラボロッド「マシモフ」を思い出す方も多いんじゃないでしょうか。
これはこれで良いロッド。
ただし、タイラバを極めていく上で道具の進化は必要不可欠とし、オリジナルロッドの製作に踏み切った…というのが今回のシナリオ。BRAHMANは現在のSTARTが掲げる釣りの最先端を反映したロッドということになります。
釣りを“最高の遊び”と位置付けるSTARTにとって、ロッドはいわば「最高の遊び道具」。
だからこそ妥協することなく、現場主義を貫いて「ああでもないこうでもない」と試行錯誤を繰り返して仕上げた、オールソリッドとオールチューブラーの2本のロッドがBRAHMANシリーズ。
そして、ここが重要で。タイラバメーカーとして全国にその名を轟かせるまでになったブランドではあるんですが、元々ロッド作りのノウハウがあるのかといえばそうではない。とはいえ、取り組むのは“最高の遊び道具”、一切の妥協は許されない。だからこそ数々のサンプルを作って、実際に海上でテストを重ね「アタリをもっと取りたい」「もっと着底を感じたい」とブラッシュアップを重ねた…と。要は、開発陣がイチ釣り人として、そのこだわりを予算度外視で全部ブチ込んだ、という裏話があるんですね。
釣果にこだわるSTARTが、データに囚われることなく、実際に使い込んで、素直に“ほしいもの”に仕上げたロッド。
…気になりませんか?気になりますよね。
その特長は…
製品コード | タイプ | ルアーウェイト | PEライン | 自重 | 全長 | 仕舞寸法 | 継数 | ガイド | メーカー希望小売価格 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
BRM-B61UL-AT | オールチューブラー | 30‐120g | 0.6-1.2号 | 94g | 186cm | 143.5cm | 2本 | オールSicチタンフレーム | ¥34,800(税込38,280円) |
BRM-B66UL-AS | オールソリッド | 40‐120g | 0.6-1.2号 | 104g | 201cm | 156cm | 2本 | オールトルザイトチタンフレーム | ¥36,000(税込39,600円) |
素直にほしいものに仕上げた。それが一番伝わったのがそれぞれの特長についてお話を伺った時。
シリーズとしては「オールソリッド」と「オールチューブラー」の2本がラインナップ。スペック的には、オールソリッドが6.6ftでオールチューブラーが6.1ft。また背負えるウエイトはオールソリッドの40~120gに対し、オールチューブラーは30~120g。そう、そんなに大きな違いは見られない。
そういうケースでは往々にしてそれぞれ差別化していることが多く、記者として“どう使い分けるのか”を聞くのが定番。なんですが、聞けば「うーん…」と煮えきらない返事。
なんでも、オールソリッドとオールチューブラーそれぞれの特長を活かした2本のロッドを作る、というのは開発当初からコンセプトとしてはあった。ロッドを作るに当たって、重要視したのが「マダイが違和感なく食い込む=乗せと掛けを融合する」ということ。
そのことを、それぞれのロッドで目指していく中で、チューブラーは良さを残しつつよりしなやかに、ソリッドも良さを残しつつ張りを出して…と、煮詰めていくと、それぞれがメイン機を張れるレベルに仕上がってしまった。というのが真相。つまり使い分けるというよりも、好みやスタイルで選ぶ2本という感じ。
ある程度どんなロッドかを理解できた所で…実際に使わせてもらった印象がこちら。
まずは、特長的なグリップ。
感度と軽さを両立する、それぞれ専用に設計したオリジナルカーボンモノコックグリップを採用。持った感じはとにかく軽い。集積コルクのショートトリガーで握り込みやすく、滑りにくく、手にも優しい印象。長時間に渡る釣行やヘビーウエイトを使用するときなども、大きなアドバンテージになるのではないか…と。
また、感度については手元までしっかり振動が伝わる。ヘッド形状の違い、潮流の変化、着底の感触やベイトフィッシュがラインに当たる感覚、泥底からヌポッと抜ける感覚まで手元でしっかり。水中が頭の中で映像化しやすくなる、といえばわかりやすいでしょうか。
後は…シンプルでかっこいい。無駄を削ぎ落とし、その上でしっかり洗練されていて、どんなリールにも合いそうですよね。
ブランクスは、もちろんそれぞれオールソリッド、オールチューブラーの持ち味は残しつつ。共通して言えることは、いずれも極めてしなやかで、適度な反発力を持ち、そして素直に曲がりこむということ。素直に曲がることで「コンコンコン」というマダイ特有のアタリの一歩・二歩先の「…コン」まで絡め取ることができるという。
手元のブレや波によるブレも素直に曲がることでロッドが吸収する感じ。とはいえベナベナという訳ではなく、しなやかなティップに対し、ベリーからバットはしっかりハリがあって、変則巻きなどでアクションを入力するのも容易。
それぞれの特長はこちら
あえて個人的に使い分けを考えるなら、初場所とかあまり前情報のないエリアに持っていくなら…という感じ。
ブランクに採用されている素材は“しなやかで筋肉質”なソリッド。そしてガイドには、オールチタン・トルザイトリングが採用され、上記のグリップと相まって、海底が泥底であっても着底がわかるような感度がある。ひとたび魚を掛ければマダイ特有のタタキに合わせてブランク全体が追従、ロッドに仕事をさせることでバラしにくい調子。
その感度の高さからただ乗せるためだけのロッドではなく、仕掛けるときはしっかり仕掛けられる。それでいて不意な大物やディープにも対応する懐の広さも特長とのこと。ちなみにティップ部分のガイドスレッドは「赤」。
一方のオールチューブラーは、通い慣れたフィールドでさらに高いレベルのゲームを展開したり、海中をイメージしにくいビギナーの方が使っても良さげ…という感じ。
オールチューブラーの「軽さ」と「感度」を重視しつつ、しっかり曲がる調子になっていることで“乗せ”の要素もある。その軽さと感度は、巻き方を変えたりアクションを入れたり…よりテクニカルな展開も可能。またガイドはオールソリッドに対し、バランスに優れたオールチタンガイド(Sic)が採用されているのも特長といえば特長。
海中の微妙な変化や、マダイの繊細なアタリを明確に捉えることでアングラー側から仕掛けていけて、乗せられる…そんなロッド。ピーキーな印象のあるオールチューブラーですが、そこまで尖っている訳でもなくマイルドさも持ち合わせています。こちらのティップ部分のガイドスレッドは「緑」。
うーん。聞けば聞くほどに、使えば使うほどに、どちらも良い。こんなロッドがあれば、タイラバがもっともっと楽しくなるんだろうなぁと。
ロッド購入特典!限定カラーのロッドプロテクター【数量限定】
そういえば。STARTの隠れた名作と評されるロッドプロテクター。
こんなカラーあったかな?なんて思ってたら、こちらはこの先予定されるイベントにてロッドを購入するともらえる限定アイテムとのこと。
ちなみに、2024年は日本全国でのイベントが予定されているそうで、「ぜひロッドを触りに来てくださいね~」とのことでした。
さぁ、2024年もSTARTの動向から目が離せない!