今江克隆のルアーニュースクラブR「ハドルテール新作!常識を覆す注目のフックシステム!イマカツ関連2024年新製品情報を紹介」の巻 第1184回
ギルロイドjr サイドハンガーフック
さて、池原ダムで森村君が釣っていた「レイジー9」がサイドフック仕様ってことで、サイドフック繋がりで春に限定リリース予定なのが「ギルロイドjr サイドハンガーフック」。
これは「バッファローホーンフック」仕様ではなく、サイドにトリプルフックを2個標準装備したファクトリーボディーチューンモデル。
長年、自分だけ工場で改造しシークレット的に使っていたチューンを、今季WEB限定(たぶん)でリリース予定。
「バッファローホーンフック」との一番の違いは、この「サイドハンガー(トリプル)フック」は、ルアーを目視してなくても全然普通に掛かるってところ。
ちなみにコレに気付いていたのかどうかは不明だが、池原で森村君が使っていたのはサイドトリプルフックで、普通に巻いていて釣れている(実釣動画を参考に)。
シングルフックが固定された「バッファローホーンフック」と違い、「サイドハンガーフック」はトリプルフックがブラブラとフリーなので、吸い込みバイトや瞬間的なバイトでもバッファロー以上に掛かりやすくなっている。
今江的には、実はこの「サイドハンガーフック」は、重いシンカーで顎(アゴ)リグ仕様にし、ベッドの手前のブレイクをブラインドでボトムパンプする釣り方に使っていた。
これがベッドの手前ブレイクに隠れて見えないメスには強力な武器になる。
そして「サイドハンガーフック」は、ボトムに腹を完全に付けても置いても倒れにくく、根掛かりリスクが少ないため、ボトムジャーク時の瞬間的なリアクションバイトも獲りやすく、置くのを躊躇するウッドカバーなどにもしっかりと置きやすい。
「サイドハンガーフック」の地味に優れた点
余談だが、この「サイドハンガーフック」の地味に優れた点は、フックが稼働しやすいのに背中側にフックが回ってしまう「フック背負い」や、フックが背中越しに絡むことを防ぐ「オーバーハングストッパー(意匠登録済)」が設けられていることだ。
「レイジー9」、「レイジー7」、そして「ギルロイドjr」に装備されたサイドフックは、実際に釣って慣れないと正直なかなか信頼しきれないキワモノ的なフックセッティングではある。
だが、ビッグベイトユーザーがヘタをすれば昔のシャッド使い以上にポピュラーかつ、高頻度に使われる時代になった現在、なかなか並大抵のビッグベイティングでビッグベイト慣れしたバスに口を使わせるまでに至るのは難しくなった。
「意図的に意図しないイレギュラーな状況を生み出すこと」、コレが近年のビッグベイトを使ううえでのキーワードだ。
言い換えれば「偶然を生み出せ」という、なんとも難しいことだが、それが起こった時のバスの反応の新鮮さを経験した方も多いはずだ。
サイドフックは「プラグのトリプルフックはルアーの下側」という常識を覆す、非常識でもある。
「逆の時代」、「そして非常識の時代」、バスフィッシングは、流行を追うのも楽しいが、時に非常識にチャレンジしてこそ、永遠に飽きない感動と楽しさを与えてくれるのだと思う。