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本質は「スイッシャー」にあらず。スローに誘うためのプロップ「バンタム ジジルプロップ 67SS」

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タダ巻きではI字、ラインを緩めると自発的に首を曲げアピール。I字系ルアーの中でも多くの支持を得ている「バンタム ジジル」。

2024年には派生モデルが登場します。

バンタム ジジルプロップ 67SS【シマノ】

発売中

シマノインストラクター奥田学氏プロデュース。

氏が独自にジジルをプロップチューンしているのを開発スタッフに見つかったことが開発のきっかけ。オリジナルモデルよりもデッドスローに引くことができる新たなジジルが「バンタム ジジルプロップ 67SS」です。

ただジジルにプロップを付けたわけではなく、ボディ・ペラ共に新しく設計されており、現代のごくわずかなスピード域でしか口を使わないナーバスなバスに、よりデッドスローで口を使わせる新兵器に仕上がっています。

スペック
製品名 カラー タイプ 全長(mm) 重量(g) フック 税別価格
バンタム ジジルプロップ 67SS 8 スローシンキング 67 5 #12 x 2 1,980円

シマノ公式「バンタム ジジルプロップ 67SS」の詳細ページはコチラ

ジジルプロップの本質は「スイッシャー」にあらず。

一見プロップチューンと聞くと、アピール力を増すためにスイッシャー化したルアーに感じるアングラーもいるかもしれません。しかし、このルアーの本当の狙いは“極限までスローに引ける”ということ。

I字形ルアーは文字通り「I字」で一直線に泳がせるため、ルアー自身に抵抗となるパーツがほとんどついていません。リールを巻く速度を落とし、極限までゆっくりと動かそうとしても、ラインの自重や風、波などの影響で、ルアーが自走してしまうという現象が起こります。

それを解決するためにプロップを搭載したのが「バンタム ジジルプロップ 67SS」。プロップによってルアーがアングラー側に自走してしまうことを防ぐブレーキとなり、さらに巻く際の抵抗となるため極限のスロー領域でのコントロール性能が向上しています。

専用設計プロップとこだわりのボディ形状

ジジルプロップ専用にデザインされたプロップは、回転性能を高めるため極薄に設定。デッドスローリトリーブでもレスポンス良く回転するように水受けを考慮した設計にしています。

ボディには姿勢を安定させるフィンを搭載。リトリーブ中にルアーが頭上がりになることを抑え、安定した姿勢を維持します。また、プロップの回転する力に負け、ボディが回転することもこのフィンにより姿勢の制御を達成しています。

また、プロップという空気抵抗の大きなパーツを搭載しつつもオリジナルに引けを取らないキャスタビリティも実現しています。

独自のワグロックジョイントを搭載

オリジナルモデルにも搭載されているワグロックジョイントは「バンタム ジジルプロップ 67SS」にも採用。

一定速で巻き続けることで効果を発揮する本ルアーに搭載した理由は、プロップによる水流や振動をボディが受け、わずかな振動が発生させるため。

ワンピースボディや様々なジョイント構造をテストした結果、バスからの多くの答えが返ってきのが「ワグロックジョイント」構造を採用したボディだったそう。

奥田学氏のインプレッション

ジジルは独自のワグロックジョイントにより、誰が巻いても綺麗に泳がせることができるi字系ルアー。ですが超デッドスロー領域では、こちらの意図に反して自走してしまうことがある。しかし、この領域は追ってきたバスとの距離を縮めやすく、より多くのバイトチャンスが期待できるのです。そこで、なんとかジジルを前に自走させず、超デッドスロー領域に対応させる方法はないものかと。リップをつけたり、ヘッド部分をポッパー形状にしたり、いろいろ試していく過程で、プロペラ付きが生まれたわけです。その結果、超デッドスローでもイメージ通りのリトリーブが可能になりました。それが自ら仕掛けていけるi字系であり、プロップベイトでもあるジジルプロップの胆です。

特にサイトフィッシングですごく頼りになりますよ。バスとの距離を巻きスピードのコントロールでいかに縮めるか。これが喰わせるためのキーポイントですが、この場面でのスローな操作にとても優れています。またプロペラが装着されても、ジジル特有の真っ直ぐ引きやすい性能は変わりません。ジジルに限らずi字系は巻き抵抗が少なく、どのように操作しているか伝わりづらいものですが、プロペラによって引きが感じやすくなったのも大きなメリットです。またプロペラが回ることによって、ボディから微振動を発生する。さらにプロペラ回転によるサウンド効果も期待できます。お陰でこれまで獲れなかったバスが数多く獲れるようになりました。

ジジルプロップの出しどころは、泳層レンジである水面直下から50cmくらいにバスが到達するような季節やシチュエーションであることが前提。バスがシャローにあがっている、水面下1mくらいにサスペンドしているような状況なら季節関係なく使えます。川であれ、リザーバーであれフィールドも選びません。流れを利用すれば、ずっとその場で泳がせることも可能です。大切なのはルアーのレンジ泳層が浅いので、バスがその泳層とリンクするロケーションで使うことです。

ノーマルのジジルとの使い分けですが、ジジルプロップは超デッドスローの領域でとてもレンジキープしやすいルアーになっています。ノーマルジジルはこのスピード域だとシンキングは沈みすぎるし、フローティングは浮きすぎる。ですからこれまでのジジルとは巻きスピードによる使い分けが基本となるでしょうね。

使用タックルですがシューティング性能を重視する場合はバンタム264L/M&ステラC2500XG。距離を投げるのであればバンタム274M +&ステラC3000XG。ラインはシチュエーションで変わります。ピットブルG5の0.6号〜1号。リーダーは8〜16lbでフロロとナイロンの使い分け。フロロは太めを使うとラインの重さで沈み気味になる。なのでレンジを下げたくない時はナイロンを選択。そうでない場合、あるいはレンジを下げることでバスに近づけると思った時はフロロを使いますね。

出典:SHIMANO公式

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