=秋に向けての鍵は放流量=
こうした状況から秋の荒食いでの数がでる展開が今後は続くと予想されるのだが、その鍵を握っているのは瀬田川堰の放流量だろう。
今回も台風前から水位が秋の洪水期基準水位のマイナス30㌢を超えるマイナス28㌢などに上昇したために、放流量が15トンから70㌧、120㌧、200㌧と増加した。そして、今回の台風21号が通過することによって、さらに増水することになれば、放流量はさらに増加してきて、南湖内の水はさらにクリアになるだろう。
こうなると、パターンは一気にクリアな水に強いワーム展開となってくるだろう。濁るとしても台風直後の爆風濁りで、これは一時的なクランク祭になるかもしれないが、放流量が多いのならば、すぐにクリアに変わることが予想される。
そして、水位がマイナス30㌢にまで低下すれば、再び放流量は減少してしまう。そのタイミングでまた南湖は釣りづらくなってしまうだろう。
そのため、この先の1週間から10日程度の期間は、水位と放流量に注目が必要だ。釣行するのなら、マイナス30㌢よりも水位が高い時に行くのが得策だ。その水位によって濁りも変わり、パターンも変わるのだから、水位操作を無視して南湖のパターンは語れない。
=パンチショットリグはカナダモからエビモへ=
さて、湖上でのパターンは基本ウイードを狙うのだが、チャターはシャローに残ったカナダモの上を引く展開だ。今年は沖のウイードが減少傾向なので東岸を中心にシャローエリアに残るカナダモの上で、濁りがあればチャターを、濁りが取れればワーム系となる。
そして、カナダモが抜けたエリアでは、エビモにバスが付くので狙うのはエビモパッチとなる。パンチショットリグ(リーダーレスダウンショット)では、カナダモドームが崩壊しだした8月下旬頃から、カナダモドームに変わってエビモパッチでの展開が中心となった。
ただ、カナダモに比べてエビモの方が茎が強く、ヒット後に茎を切り裂きながらのランディングが困難であるため、ロッドの番手を上げて、ラインも20㍀以上というヘビーな展開となっている。
今年は人工島水路内などのヒシモも藻刈りの影響を受けていないので、シャローのマットパンチングというのもコンスタントな釣果を残していることから、エビモ、ヒシモと残るウイードでの展開が続く。
=今後のメインパターンはミドルのカナダモ=
一方、シャローのカナダモは巻き展開だが、ミドルレンジの下物、赤野井、西岸に残る3㍍レンジのカナダモは、ウイードの上や半分中を釣る展開だ。中途半端にウイードの中に入れずに、ウイードの上を釣るというパターンだけに方法は分かれるが、基本はテキサスリグとなってくる。ウエイトは5―7㌘となってくるのだが、ワームは少し浮かせるためにカーリーテールが有効だ。
この応用としてフリーリグ、キャロなどが使われており、崩れたカナダモ対策というのも南湖では今後の鍵となる。特に、シャローの水温が下ってきてシャローのカナダモが壊滅したら、残るのはこのミドルレンジのカナダモだけになってくるから、実は9月下旬から10月のメインパターンとなる可能性が高い、今後の要注意パターンだ。