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【レオン北米釣り紀行/1996年〜1999年カリフォルニア】Vol3:レイクキャステイクの「怪」前編

連載:加来 匠レオン「ライトゲームマニア」
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全五回の予定でお届けしております「レオン北米釣り紀行」。

前回、前々回と配信しており、本記事で3本目の配信。今回はレイクキャステイクに訪れた際のお話です。今回もまた読み物として、お時間のある時にごゆるりとお楽しみくださいませ。

レオン 加来 匠(Kaku Takumi) プロフィール

加来匠(かく たくみ) 中国&四国エリアをホームグラウンドとし、メバルやアジ、根魚全般の釣りを得意とする生粋のソルトライトリガー。レオンというのはネットでのハンドルネームとして使い始めたが、いつの間にか、ニックネームとして定着。ワインドダートやSWベイトフィネスなどを世に広めた張本人、新たなスタイルを常に模索中! 「大人の遊びを追求するフィッシングギアを提供する」ことを目的としたプライベートプロダクション「インクスレーベル」代表もつとめる。

【レオン北米釣り紀行】1996年〜1999年カリフォルニア

第一話:そして旅人はサンディエゴで逮捕された

第二話:パシフィックベイビーと黒人ギャングと

第三話:レイクキャステイク前編 ボブ・クルピとクローダッドと

第四話:レイクキャステイク後編 Lower巨魁の揺らめき

第五話:レイクキャステイク結末編 Upperリザードとバスとコヨーテと

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第三話:レイクキャステイク前編 ボブ・クルピとクローダッドと

「フロリダバス」

バサーなら、いや、ルアーマンなら誰もが「一度は」と憧れる魚ではないだろうか。しかも10ポンドオーバーがウジャウジャ居るとなると想像するだけで身震いがする。もっとも10ポンドのバスがどれ位の大きさなのかはこちとら日本人で元々餌釣り師、トンと見当も付かないのだが(笑)

ともあれ単位換算表で換算してみると、1ポンドは約450グラムだから10ポンドは4.5キロと言うことだ。してみるといまだ釣ったことのない大きさのバスだろう。想像するに、フロリダ種は胴周りが極端に太いから、60cm近い魚体か?

憧れの湖レイクキャステイク

Fishing Castaic Lake

Gallery

仕事でロサンゼルスに赴任をして一週間がたっていた。

思い返せば1ヶ月前、北米赴任が本決まりになった瞬間に俺の頭に充満したのは「な、何から釣ってやろうか?」だった。全く不謹慎な話ではあるが、同じ「釣り吉」である諸兄には十分ご理解いただける心情ではなかろうか。

とりあえず赴任直後のやるべき仕事を全部済ませて一段落ついたこの日、デスクトップにかじりついて現地情報を仕入れる事にした。マアあるわあるわLA地区だけでも満載のフィッシングデータが。それも目と鼻の先にある海岸で色々な大物が釣れている。しかし何より俺を奮い立たせたのは巨バスの宝庫「レイクキャステイク」の情報だった。ロサンゼルスカウンティ内にあるこの湖の話は、日本でもバス関係の雑誌で取り上げられているので知っていた。

早速、セクレタリー女史に頼んでガイドを探す事にしてもらったが、俺の条件は「凄腕ナンバーワンガイドを探してくれ」だ。有能な女史はすぐに一人のガイドにコンタクトを取ってくれた。女史は釣りには疎い人物だったが、片っ端から大手ショップに電話を掛け、ショップ店長が「それなら料金は高いがこいつしか居ない」と自信を持って薦めてくれたのは「ボブ・クルピ」と言う一風変わったファミリーネームの持ち主だ。人気ガイドの彼はなかなかリザーブできないらしいのだが、幸運な事に四日後である土曜日が偶然にも予約キャンセルで空いていた。これは釣りの神様が俺に釣れって言ってくれているのだろうと納得し、料金も聞かないうちに「リザーブ!」と叫んでいた。

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