【アジングはタックルを使い分ける時代へ!】スピニングとベイトタックルの使い分け方法
WEB連載「トモ清水のガッ釣りソルト」第206回
【アジングはタックルを使い分ける時代へ!】スピニングとベイトタックルの使い分け方法
こんにちは! トモ清水です。
関東は紅葉のピークを迎えています。
そして今、香川に♪一緒に釣りに行ったゲンキマンが良型のマダイを釣るなど、香川のソルトは好調。サワラも好調に釣れているようです。
香川と言えば讃岐うどん。釣りだけでなく、食や温泉を楽しめるのも旅の魅力。この後、山口県や大分、島根や鳥取でアジングなど、ロッドのテストで各地を巡る予定です。
さて前回、ベイトフィネスアジングに関して、そのメリットや楽しさをお伝えしました。続いて今回は、アジングなどのソルトライトゲームにおける、ベイトタックルとスピニングタックルの使い分けについて、それぞれの長所、短所に触れていこうと思います。
先日ロケでの一コマ
先週、アジングロケで初冬の日本海に行ってきました。ロケということで、下見もバッチリ行って、ロケ当日。
「あれっ魚が少ない」
ロケあるある、というか釣りあるあるなのですが、入食いだった下見も、一日単位でアジの行動が変わり、取材苦戦。狙ったプラクティス通りのプランにならないのが、この時期のアジングの難しさ、面白さであります。
アジングは、そのパターン探し、考察、アジャストしていくのが、楽しいところですね。
スピニングタックルとベイトフィネスタックルを駆使し、何とか取材が成立するも、取材が終わった後に入食いになるという、何とも皮肉な展開。
下見、ロケ本番で全く反応がないポイントが、ロケ終了後に澄んだ潮が入ってきて、新しい群れのアジが回遊してきて高活性状態。一日単位での変化はもちろん、時間単位でアジの行動が変わっていきます。
そういったアジングのゲーム性が人気の秘密かも知れませんね。
ジグヘッドのウエイトが1gが境界線?
もはやスピニング領域の1g以下のルアーも、ベイトタックルでキャスト出来るようになりました。
前回も書きましたが、リール、ロッドの進化がそれを可能としました。
1g以下のジグ単をベイトフィネスタックルで、いかに遠くに飛ばせるか、調整しながら挑むのも楽しいもので、コアなアングラーはそれを楽しんでいたりします。
ただ実用的な釣りのシーンにおいては、風が強かったり、ナイトゲームで手元が暗かったり、軽いリグを扱うのには、条件次第でストレスが掛かることもあるのも事実。
よってトモ清水的に1g以下のウエイトでないとアジが口を使い辛い状況では、スピニングタックルを多用しています。ベイトフィネスの場合、やはり1g以上のウエイトが快適に扱えます。ベイトタックルに慣れていない場合は、さらに重い1.5g以上がオススメです。2gでもOKです。
そこで次項は、ベイトタックル初心者と経験者では、実際に軽量リグにおいて、どれほどの飛距離の差が出るのか見ていきましょう。
ベイトフィネスタックルとスピニングタックルの飛距離の検証
こちらは無風の体育館で飛距離実験を行ったデータになります。縦軸は飛距離(m)、横軸はジグヘッドのウエイト(g)になります。被験者は、大野氏がベイトタックル経験者、田中氏がベイトタックル初心者になります。
このデータを見て分かる通り、ベイトフィネスタックルではかなり二人の間で飛距離の差があることが分かります。
一方、スピニングタックルでは二人の差はほとんどありません。
これがベイトタックルが難しい、とアングラーに認識する要因と、ライトゲームにおけるベイトタックルの浸透率が低い理由と考察しています。
やはり、これからアジング、メバリングなどのライトゲームを楽しむなら、スピニングタックルから始めるのが無難だ、ということがこのデータからも言えます。
またこのデータを見る限り、ライトゲームでベイトタックルは不要だと言われるのも納得です。実際にスピニングタックルだけで十分釣りが成立します。
ただベイトタックルを使いこなせばこなすほど、飛距離がどんどん上がって、キャストアキュラシーも向上し、その過程を楽しむことができます。現在の進化したベイトフィネス専用のリールを使用すれば、昔と違って誰でもすぐに上達出来るのでご安心を。
是非ともベイトフィネスアジングに挑戦して頂いて、最初は難しいと感じるかもしれませんが、上達していく喜びや満足感を味わって頂けたら幸いです。
ベイトタックルとスピニングタックルの長所・短所の比較
ベイトタックルをソルトで使う上で、そのメリットとデメリットをしっかり把握しておくことは重要。
スピニングタックルと比べ、良い悪いではなく、お互いの長所・短所を理解した上で使い分けることが最も重要だと考えます。
ベイトタックルとスピニングタックルのそれぞれのメリット・デメリットをおさらい。
ベイトタックルのメリット
・太いラインが使える(飛距離が落ちない)
・感度が高い
・手返しが良くなる
・クラッチ親指一つで切れ、すぐにルアーをフォールさせられる
・キャストアキュラシーが高い
・巻き上げトルクが高い
・キャストが楽しい
・「釣れちゃった」という感覚が「狙って釣った」という感覚に
ベイトタックルのデメリット
・バックラッシュが発生(この最大のデメリットが最新のリールによって激減出来ます)
・ベイトフィネス専用の軽量化されたリールでないと、軽いルアーのキャストが難しい
・1g以下の軽量ルアーの飛距離が落ちる
・ベイトフィネス専用の軽量化されたリールが必要
・1g以下のルアーのフォールスピードがスピニングより遅い
・キャストや操作に慣れが必要
スピニングタックルのメリット
・1g以下の軽いルアーにおいて、飛距離を出せる
・より細いラインが使える
・スピニングリールのドラグ性能が高い
・誰でも扱いやすい
・誰でも軽量ジグヘッドが飛ばせる
・フリーフォールがスムーズ
スピニングタックルのデメリット
・太いラインを使用すると飛距離が落ちる
・力の伝導率が悪い(巻き上げトルクが落ちる)(リールの構造上)
・時々バックラッシュすることも(フェザーリングが必要)
・糸フケが出やすい(メリットになることも)
このように各タックルの長所、短所を比べると、お互いの正反対であることが多く、逆にベイトとスピニングの両方を使い分けることでお互いの良いところだけ利用することができることも理解して頂けるかと思います。
タックルデータ
ロッド: 5ft9in ベイトフィネスロッド
リール:ZENON LTX-L【アブガルシア】
amazonの「ゼノン LTX / ゼノン LTX-L」販売ページ
ライン:スーパーファイヤーライン・ウルトラ8(0.5号)【バークレイ】
リーダー: バニッシュレボリューション(3Lb)【バークレイ】
ルアー:バークレイ アジデント(1.5g)【バークレイ】+マイクロクローラーアジングカスタム3in【バークレイ】
■スピニングタックル
ロッド:5ft10inスピニングロッド
リール:ZENON(1000S)【アブガルシア】
ライン:スーパーファイヤーライン・ウルトラ8(0.3号)【バークレイ】
リーダー: バニッシュレボリューション(3Lb)【バークレイ】
ルアー:バークレイ アジデント(0.8g)【バークレイ】+ガルプ!ソルトウォーター ベビーサーディン2in【バークレイ】
これからはスピニング、ベイトの両方を使い分ける時代へ
同じアジングでもタックルが変われば、全くゲーム性や操作性、面白さが変わってきます。今の時代、どのタックルでもとても性能が高く、必要十分な性能を備えています。コスパの高い安価なタックルでも、高価なタックルとそこまで正直釣果は変わりません。だからこそ、より楽しいタックル、より楽しめる満足出来るタックルが求められているのかも知れませんね。
是非、スピニングタックルとベイトタックルをアジングで使い分けてみてはいかがでしょうか!?
より成熟してきたアジング。今後は新たな楽しみ方、スタイルが必要だと思うのです。
トモ清水でした!
See you next time!
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