レイズオルタ、フルモデルチェンジ
トラウトロッドとして、実釣性能はもちろん、気持ちのよい各フィールドとの景観にもマッチする美しさを持つシリーズがテンリュウの「Rayz(レイズ)」。
レイズの中で、エリアトラウトにも活躍するのがレイズオルタ。そのレイズオルタが、フルモデルチェンジを果たす。実に2018年以来、生まれ変わったオルタ。どんな特徴があるのかをチェックしていこう。
出典:テンリュウ公式
まずは全機種のスペックなどをチェック。
品名 | タイプ | 全長 ( m [ft]) |
継数 (本) |
調子 | 仕舞寸法 (cm) |
ルアーウェイト (g) |
ライン (lb) |
ライン (PE/号) |
リアグリップ (mm) |
先径 (mm) |
自重 (g) |
使用繊維 カーボン/グラス (%) |
本体価格 |
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RZA5102S-LLT | S | 1.78[5’10”] | 2 | R | 92 | MAX5 | MAX4 | MAX0.6 | 185 | 1.6 | 83 | 87/13 | ¥48,000 |
RZA602S-MLMT | S | 1.83[6’0″] | 2 | R | 94 | MAX6 | MAX6 | MAX0.8 | 185 | 1.2 | 85 | 94/6 | ¥49,000 |
RZA612S-LT | S | 1.86[6’1″] | 2 | R | 95 | MAX5 | MAX5 | MAX0.6 | 185 | 1.1 | 85 | 96/4 | ¥49,000 |
RZA622S-ULS | S | 1.88[6’2″] | 2 | R | 97 | MAX4 | MAX4 | MAX0.4 | 185 | 0.8 | 80 | 95/5 | ¥49,500 |
前作のオルタが3機種だったのに対し、NEWオルタは4機種になっているのがひとつ特徴だ。エリアトラウトは誰にでも手軽に始められる面がある一方、突き詰めれば奥深く、トーナメントでも活躍できるような性能を持たせ、機種ごとに役割を持たせた。
エリアでも自然渓流でも、自由に捉われずに
とはいえ、レイズオルタはエリアトラウトだけではなく、いわゆる自然渓流でもしっかりと使えるロッドシリーズであり、それは今作も踏襲。エリアで、自然渓流で…時期によってもしっかり使い込めるロッドで、固定観念に捉われることなく使ってほしいロッドだということだ。
より食い込みやすく
前作からの変更点はいくつかある。まず全4機種のうち、チューブラーティップモデルとソリッドティップモデルがあるのだが、いずれもマグナフレックス製法を用いている。マグナフレックス製法は弾性の異なるカーボン素材、カーボンとグラスという異なる素材をチューブラ上に成形できるテンリュウテクノロジー。
異なる素材や異なる弾性を一つにできるようなイメージで、実にキレイな曲がりとなる。
マグナフレックス製法自体は、前作から用いられていたが、チューブラーティップモデルに関しては、そのティップ部にNEWレイズオルタでは超低弾性カーボンを採用。前作オルタと比較し、さらにしなやかにバイトを弾かず食い込ませられる仕上がりになったそうだ。もちろん感度を損なうことなく。
ソリッドティップモデル( RZA622S-ULS)は低弾性チューブラティップに、極細カーボンソリッドティップを搭載。ティップのソリッド部以下、バットへ向かい超低弾性カーボン、中弾性カーボン…とすることでしなやかで食い込みのよさを感じるのにも関わらず、シャキッとしたフィーリング・ルアーの操作感も高い仕様となっているという。
全4機種の個性と統一感と
全4機種はもちろん個性があるんだけれど、持った時、投げた時の物理的なフィーリングをなるべく近しいものにする…というのもレイズオルタらしさ。
まず、グリップ長・太さを統一としているのは前作同様で、複数機種を使用した際の握り感で違和感がない。また、NEWレイズオルタは、バットガイド(ガイドはチタンフレーム・SiCリング)のリング径を統一。キャスト時に放出されたラインが収束されていく最初のガイドとなるわけだが、そこを統一することで微妙な感覚のズレを抑制するという。
リールシートは天然木。これにテンリュウのアイデンティティーともいえる西陣織仕様のカーボンパイプを組み合わせた所有感くすぐるデザインとなっている。
全速度域をカバーするクランキンスティック
ブランク全体に超低弾性カーボンを採用し、その許容範囲は巻き抵抗の強弱を問わず幅広い速度域のルアーに対応。止水域では様々なクランクベイトの扱いに長け、ストリーム系のフィールドではダウンストリームの攻略が得意。伸度が少ないラインを使う事で、ブランクの特性を最大限に引き出します。出典:テンリュウ公式
RZA602S-MLMT (Midge Minnowin’)
現代版ミッジミノーイン
フローティングミノーによる縦方向のジャークで誘うストップ&ゴーや、ボトムを意識したルアーのリフト&フォールに対応するモデル。マグナフレックス製法の低弾性チューブラティップはバイトを弾き難く、ベリーからバットにかけて張りを持たせる事によりルアーの操作性を向上させました。ポンドタイプの止水域から渓流域まで、エリアからストリームのフィールドで活躍します。出典:テンリュウ公式
RZA612S-LT (Midge Crankin’)エリア・バーサタイルモデル
スプーンやプラグ全般の、低速から中速域のリトリーブスピードで扱い易いルアーに合わせたモデル。マグナフレックス製法を活用した低弾性のチューブラティップは、ターゲットのバイトを弾き難く水中からの信号をアングラーに伝え、積極的にフッキングを入れていく事に長けた機種に仕上げました。活性が高いタイミングなど、早い展開でのゲームに向いたモデルです。出典:テンリュウ公式
RZA622S-ULS (Midge Spoonin’)マイクロ系ルアー対応モデル
マイクロスプーンなど、超低速から低速域でのリトリーブスピードで扱い易いルアーに合わせたモデル。マグナフレックス製法の低弾性チューブラティップに、極細カーボンソリッドティップを装着。巻き抵抗が少ないルアーの挙動を捉えやすく、弱いバイトであっても絡め取る様な向こう合わせが可能です。止水のフィールドなどで、活性が鈍いターゲットの攻略に向いた機種です。出典:テンリュウ公式
フェイテスからレイズオルタへと派生した、伝統のミッジミノーインをはじめ、新たにブランク全体に超低弾性カーボンを用いたという新たなスペックを持つRZA5102S-LLT(Variable Crankin’)など、マイクロスプーン、スピナー、トップウォータープラグ、メタルバイブなどなど、非常に幅広いルアーに対応してくれそうな隙のない陣容となったレイズオルタ。発売は2023年12月を予定ということで、もう間もなく…。
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天龍(TENRYU)
1961年、六角竹竿加工業として下伊那郡鼎町下茶屋に塩澤製作所設立。1990年、株式会社 天龍に社名変更及び改組。創業当時、六角竹竿で一世を風靡し、1970年には日本初となるバスロッドを自社ブランドで発売。以降、カーボン素材を主軸に幅広い時代のニーズを先読みしたアイテムを輩出している。ソルトウォーターでは超軽量&高感度のSWライトゲームロッド「ルナキア」、ライトジギングでは「ホライゾン」が有名なほか、バス、トラウト、エリアフィッシング、さらにはテンカラなど、非常に幅広いジャンルでこだわりの強いロッドを生み出している。