綾部 滝介(Ryusuke Ayabe ) プロフィール
こんにちは。 ジャクソンライトゲームテスターの「べーやん」こと綾部滝介です!
11月に入っていよいよライトゲーム本番となってきましたが、皆さん如何お過ごしでしょうか?
アジングと言ったら、オカッパリでのジグ単狙い? それとも尺アジ一択狙いのフロートアジング? いやいや、テラアジ狙いのボートアジング?
各エリアによって季節、水温、水深、狙い方、釣り方などアジのシーズンがバラバラ・・・
そんな中、今回は、アジの生態とアジングのHow Toについて解説出来ればと思います。
①アジングで狙うアジって!?
アジといっても実は色んな種類のアジがいます! そこで、一般的にアジングで狙うことの多いアジの種類についてご紹介します!
アジングで狙うアジの代表格といえるのが「マアジ」となります。
マアジは、南は九州南部から北は北海道南部までの全国沿岸~沖合いに分布しています。
また、日本では生活圏が異なる様々な系群が存在しています。日本海側では、対馬暖流系群。太平洋側では、太平洋系群が存在します。
尺アジになるまで3年以上かかるといわれています
また、アジの成長速度が、1年目で約18cm前後・2年目で26cm前後・3年目で30cm前後と皆さんが狙っている尺(30cm)アジになるまでの成長速度が3年以上とも言われています。
あと35cmに成長するまでに5年以上かかるとも言われており、夢のテラアジに成長するには8年以上かかるとも言われています。
ちなみに、アジの寿命が10年とも言われていますが、エリアによっては50cm、60cmにも成長するアジもいるので10年以上生きている個体もいるかもしれません。
マアジを狙っていると殆ど見分けがつかない「マルアジ」が釣れることがあります。
基本的には、マアジと捕食物、回遊ルートなど似ていることからマアジの群れの中にマルアジがいることがあります。
マルアジとマアジの見分け方がマルアジには、尾びれの付け根に「小離鰭(しょうりき)」と呼ばれるフィンが付いています。
※小離鰭とは・・・速く泳いだときに体の周りにできる渦を整えて、水の抵抗を減らす役割をしています。 マグロ、マルアジ、サンマ、サワラなどに付いています。
マルアジは、青森県から九州南岸までの沿岸域、瀬戸内海、東シナ海、沖縄県那覇にも分布しています。
メアジは比較的水温の高いエリアに分布しており、名前の通り目が大きくマアジに比べると獰猛(どうもう)で引きも強く、メアジをターゲットにされているエリアもある実は人気のアジになります。
メアジは、マアジを狙っている際、ワームでも釣れますが、甲殻類やベイトを捕食している為、プラグ・ジグでも狙うことが可能となります。
メアジは、太平洋岸では津軽海峡~屋久島までのエリアでみられますが、日本海側でも、散発的で津軽海峡から山口県までの沿岸や佐渡島でも見られます。
②重要なのは水温!?
アジングを楽しむ際、もっとも重要視されるのが「海水温」になります。
魚は外気温の変化に応じて体温が変化する変温動物と呼ばれており、自分の意志で体温調整が出来ません。
そのため、水温とほぼ同じ体温で過ごしており、水温の変化にとても敏感とされています。
※魚にとっての1℃の変化は、人間にとって10℃温度変化に相当すると言われています。
アジも人間同様、寒過ぎたり、熱過ぎたりと言った状況は苦手で季節に応じた「適水温」を求めて回遊を行います。人も冬場釣り行こう~って思っても家を出る際、外気温が低いとついつい温かい部屋に籠りがちになりますよね。
冬場は水温が温かく安定しているエリアを探しに行くとアジに出会える確率がUPするかも!?ですね。
ちなみに・・・アジの適水温が「16度~24度」前後と言われており、水温の安定している場所で活性が高まります。
夏場は海水温が高く、水温の安定しやすい河口・潮通し良いエリアでアミ・ベイトなどを捕食しています。
海水温も「春~夏」かけて水温が上昇するのと、「秋~冬」かけての水温低下ではアジの捕食・回遊ルートが異なります。
また、ポイントによっては、潮の満ち引きなどで水温が変化して、魚の活性も変化する場合があります。
③アジの習性
アジングにおいて、アジの習性を理解することで更に釣り方が絞れ釣れやすくなり、釣果に繋がりやすくなる!?
そんな中、実は、アジって昼行性って知っていましたか?
アジは昼間に活動しており、太陽が昇り明るくなると漁港やワンドなどから外洋に出て沖合の深場で活動を行います。
そして日中、沖の身を隠せる薄暗い水深のある岩礁帯や魚礁を回遊していたり、砂地エリアのアマモが点在している海藻エリアを回遊しています。
※一部エリアでは、夜に外洋の防波堤の際などを回遊して、太陽が昇り明るくなると漁港やワンドに入ってくるエリアもあります。
また、夜になると1年目未満の小アジは外敵から身を守る為に、海底付近で夜は寝ているそうです。成長に伴って眠りが浅く短く、マグロなどのように泳ぎながら短時間眠るようになり、捕食行動の時間が長くなり、夜間に釣れるようになります。
人間に例えると、何かしながら居眠りしている感覚なのでしょうか・・・?
④アジの食性について! アジって実は肉食!?
実は、アジは肉食系のフィッシュイーターと呼ばれる魚なんです。
主に動物性プランクトン、エビ、カニ等(甲殻類)、ゴカイや小魚などを捕食している肉食性のある魚なのです。
エリアや時期に応じて捕食物が異なりますが、メインベイトは動物性のプランクトンと言われています。
動物性プランクトンを捕食している場合:一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか「アミパターン」。
そもそもアミパターンってなんぞや?と思っている方も多いかと思います。
アミとは、全体としてエビ類に酷似した外見ではあるが、アキアミと呼ばれる小型なエビ(上部画像アミ)のことになります。
アジングでは、通年、プランクトンパターン(アミパターン)が主流とされてきており、アミパターンでの釣り方が、潮に同調させて張らず緩めずの「潮の流れに同調させる」釣り方となります。
というわけで、ここではショアでの潮の流れに同調させるアミパターン釣り方(ジグヘッド単体)を紹介させていただきます。
※アキアミとは・・・日本をはじめとした東南アジアに生息しており、名前にアミと付いていますが、れっきとしたエビの仲間で、サクラエビに近い種類になります。
オキアミと何が違うのと思われる方も多いと思われますが、名前も姿も似ていますが、全く別の生き物になります。
一般的に餌で販売されているアミエビが、「ツノナシオキアミ」となりますが、エリアによって、アキアミよりツノナシオキアミを捕食しているのエリアもあると思われます。
潮・水深の状況により異なりますが、ショアの場合、シャローエリアで水深が2m~4mの比較的、潮が緩やかなポイントでのジグヘッド使用gが0.3g~0.6gとなります。
※ボートアジングの場合になると、潮の速度(ノット数)でジグヘッド使用gが1.5g~3gとなります。
オススメのジグヘッドはこの秋、Jackson Mixtureから発売となったばかりのジグヘッド「スタンダードヘッド」。
オープンに開いた針先は、フッキングの入力があったタイミングで深く刺さるようセッティング。フッキング位置で魚の状況を把握できるなど、ライトゲームが楽しくなるジグヘッドです。
アジはプランクトン(アミ)を捕食している際、一つの集合体と認識して捕食しているとされています。
集合体として捕食している場合、ファットボディが有効とされており、私的にオススメのワームはJackson Mixtureから発売となった「ピピシャッド」です。
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ピピシャッドは、前方部に深リブが入っており、潮の流れに同調させる釣りに有効なワームとなっています。
また、潮の流れに同調させる際、フォール仕様にチューンされている後方部のテールが微波動により、捕食しずらいアジにスイッチを入れさせる効果のあるワームとなります。
小魚を捕食している場合:アジは主に動物性プランクトンを捕食していますが、季節によって小魚(ベイトフィッシュ)を捕食します。
実は・・・小魚(ベイトフィッシュ)を捕食しているアジでも2種類存在すると考えられています。
(1)回遊型(背黒アジ):回遊型のアジは外洋(外海)の沖合エリアや深場を回遊しており、時合い時や上げ潮で入って来て下げ潮で抜けたり通過していきます。
あまり接岸した状態で留まることはないが、ベイトを追って沖から接岸して、岸壁や常夜灯周りにベイトフィッシュを追い詰めて捕食を行います。
回遊型アジの見分け方については、口を開いてみると喉が黒っぽい、背中やエラ回りが黒っぽいアジの特徴を「背黒アジ」と呼ばれています。
(2)居着きアジ(黄アジ・金アジ):黄アジ(金アジ)と呼ばれるあまり回遊しない、居着きと呼ばれる個体(群れ)で特定のポイントに通年居着いているアジを表します。
居着きのアジが回遊しない主な理由は様々ですが、回遊を行わなくてもベイトを捕食することができたり、外敵もそこまで多くない快適な環境化から居着くと考えられます。
そんな居着きアジも回遊力の低い仔魚を捕食しています。
※小魚(ベイトフィッシュ)を捕食している居着きアジ・背黒アジを釣る際にオススメのワームが下記となります。
ベイトフィッシュパターン時、小魚の群れを追いかけ岸壁の際、常夜灯周りにベイトフィッシュを追い詰めて捕食を行っています。
そんなベイトフィッシュパターンにオススメしたいワームが、この秋、Jackson Mixtureから発売となった「ボーンベイトjr」が有効となります
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小さいながらも強い波動でターゲットにアピールするシャッドテールワームとなっており、水押しの強いテールアクションは、遠くまでルアーの存在をアピールすることが可能な為、
ベイトフィッシュを捕食しているアジにも非常に有効なワームとなります。
また、状況の分からない時にいち早く魚からの反応を得ることができるパイロットワームとしても優秀です。
・バチ(イソメ/ゴカイ)
小魚を捕食している場合:上記でもお話しているように、アジは主に動物性プランクトンを捕食しており、時期に応じて小魚(ベイトフィッシュ)を捕食しています。
じゃあ、イソメ・ゴカイの多毛類をアジは捕食しているのか?
皆さんがご存じなのが、表層をバチが泳いでいる「春のバチ抜けパターン」。
このシーズンになるとシーバス、メバルが表層で捕食を行っていますが、実は、アジもバチ抜けパターンで釣れる!?
バチ抜けパターンと言うとキーワードが「表層」と言うイメージですが、シーバス、メバルが表層で捕食している為、プレッシャーが高まっています。
じゃあ、アジはどこで捕食しているのか?実は、ボトムの「底バチパターン」が有効とされています。
大阪湾では、バチ抜けシーズンが4月~6月とアジの産卵後、回復に向かって来ているものの動き回る体力が回復していない為、底バチを捕食していると考えれています。
※勿論、産卵からの回復後、表層で釣れる釣れる場合もあります
「底バチパターン」にオススメのワーム
そんな「底バチパターン」にオススメのワームがこの秋、Jackson Mixtureから発売となった「アジパール」となります。
ジャクソン公式 アジパール 詳細ページはこちら
屈曲性に優れた楕円の連結。この形状は、ロングワームの欠点であった吸い込みの悪さを、アピール力は損なわずに改善してくれます。
またボール部分からカットすることで長さを調整し、適度なアピール力に調整することが可能なワームとなっています。
アジパールの使用用途としては、ジグ単・フロートアジングの他にバチコンアジングにも有効ですので、是非、今シーズンのバチコンアジングでご使用してみてください。
そもそもアジってカラーを見分けているのか? 気になりますよね!
魚も人と同じく、錐体細胞と桿体細胞を持っており、赤・緑・青の三原色の混合している色が見えますが、その他にも「紫」も認識出来ることが証明されています。
※紫が認識出来ていることから朝まづめ、夕まづめのケイムラカラーが有効となっています。
私の経験上、暗闇でもアジは色(シルエット)の認識しているのではないかと考えられます。
アジが捕食している状況、ベイトに応じてカラー、ワームのシルエットで食いの良し悪しがあるかもしれません。
アジは色覚の波長が短ければ色が見やすいと言われており、青や紫は水深が深くなっても水中では色の変化がないと色とされています。
赤は水深が深くなるにつれて黒色へと変化していきます。
⑤アジングのポイント
アジングのポイントと言っても季節によって、潮通しによっても付き場がバラバラ・・・
そんなアジの付き場を解説出来ればと思います。
ナイトゲームを行う際、アジを狙う定番ポイントとなる常夜灯周り。常夜灯の灯りでプランクトンが集まり、明暗付近でプランクトンの捕食を行っています。
通年、常夜灯周りが必ずしも釣れるとは限りません。季節に応じた水温、水深、アジが捕食するベイト状況によって釣れない場合もあります。
その場、その状況を探りながらポイントの特性も見るのもアジングの楽しみ方の一つになります。
潮通しとは? 分かりやすく言うと潮の流れがある場所になります。
潮通しの良いポイントには水中のストラクチャー、地形変化のある駆けあがりなどで出来る潮流のヨレにベイト・アミ類・バチが集まりそれらを捕食するため、アジが回遊してきます。
潮通しが良いポイントは比較的水温が安定しているなどから、アジが回遊して来たり、回遊の際、留まったりするポイントとなります。
※こちらも季節応じた、水温、水深、アジが捕食しているベイト状況によって釣れない場合があります。
ポイントによって、潮の満ち引きなどで水温が上がったり・下がったり変化して魚が回遊してくる場合もあります。
アジングでサーフエリアを選択する際、「砂地」が重要なポイント!?
③アジの習性にて、「砂地エリアのアマモ点在している海藻エリアを回遊しています。」とご紹介していますが、実は、アジは砂地を好む魚でもあります。
砂地にエサとなる『多毛類』のイソメ、ゴカイが生息しており、要素絡めば釣れる可能性が高まります。
④アジの食性(イソメ・ゴカイ)の部分が繋がってきますね。
サーフエリアを釣りを行う際、周辺の大小の石などを見ながらポイントを判断するのも一つの楽しみ方になります。
※急深エリアは手前から落ち込んでいるので、釣りをする際に十分注意しましょう。
現代釣り社会において、活躍してくるのが『Googleマップ』!
勿論、各釣具店の釣果情報やSNS情報からも釣れている情報を収集することが可能ではあるが、
季節に応じた、過去に自身の釣果情報を照らし合わせGoogleマップでポイントを探すのもまた一つの楽しみ方となります。
※Googleマップでポイントを探す際、立ち入り禁止エリアまでは記載していないので、お近く釣具店へ事前に釣りが出来るのかも確認しましょう。
⑥アジングにおける季節
春のアジングは1年の中でもっとも難しいと言われています。
春は水温の上昇に伴い、アジが産卵を行うシーズンとなります。
産卵の水温が18℃~24℃が適水温とされており、20cm~のサイズから沿岸で産卵を行います。卵は分離浮遊卵で水温が20℃では40時間でふ化します。
アジの産卵シーズンが、最も早い西日本エリアだと3月~5月。東日本エリアだと5月~7月に産卵を行います。
産卵前は荒食いで餌を捕食していますが、産卵期に入ると体力を温存する為、ほとんど口を使わなくなり、積極的に捕食してきません。
その為、釣る際はアジの目の前にルアーを通してあげることが釣れるチャンスになる為、レンジキープが重要となります。
産卵後は、体力を回復させる為、あまり回遊を行わず、効率良く体力を回復させてるため、口を大きく開けて「プランクトン」を捕食するようになります。
※春アジングの重要とされるポイントは④アジの食性(アミパターン)となります。
小型のアジが中心となりますが、エリア選択によっては中型・大型アジも狙えるチャンスとなります。
②重要なのは水温!?でもご説明させていただきました「河口エリア・潮通し」では酸素量が多い為、大型アジの回遊チャンスとなります。
夏場は春に生まれた豆アジ・小アジの数釣りや繊細な釣りも楽しめるので、ファミリーで楽しんでいただけるシーズンとなります。
秋はアジだけではなく、色々な魚のハイシーズンとなります。
活発的に餌を捕食を行う為、アジングを始めるのにオススメのシーズンとなります。
また、エリアにもよりますが、フロートアジングでサイズ・中型アジの数釣りを楽しめるシーズンとなるので、フロートアジングを始めたい方は是非チャレンジしてみてください。
冬になるとフィールドではいよいよアングラーが少なくなってくるシーズンとなります。
冬は外気温が下がっていても水温・ベイトが安定していればアジは釣れます。
但し、水温が極端に下がったり、水温が低い日が続くと喰いが悪く釣れにくくなってしまいます。
冬場はシャローエリアから水温が下がりやすくなる為、岸からどうしても釣れない場合は、ボートで大型アジを狙ってみるのも良いかもしれません。
以上、今回は、【アジの生態とアジングに関するHow To】をご紹介させていただきました。
アジの生態を少しでも知ることで海中を想像しながら釣りを楽しむことが出来るのでないでしょうか。
最後に
また、アジング(釣り)って人それぞれで・・・下図の様に楽しみ方が様々で現場で釣りの楽しみ方、考え方でのトラブルなどが増えて来ています。
勿論、ゴミ問題もその一つとなります。
一人一人の考え方は異なりますが、行き着くところは、「それぞれのスタイルで釣りを楽しむ」だと思います。
現在、釣り場ではポイントの問題(場所取り・駐車禁止・立入禁止エリアで釣りをする。)などで、釣り場が減ってきています。
海洋ゴミは毎年約800万トン(ジャンボジェット機にして5万機相当)に及ぶ量が新たに流れ出ていると推定されています。
身近なペットボトルの自然分解が400年、釣り糸に至っては自然分解されるのに600年もの時間がかかると言われています。美しい海がどこかで消えている…。
そんな状況を少しでも解消するべく現在、Jacksonでは、「#1パーセントのソーシャルグッド」釣り場での〝ゴミ問題〟に取り組んでいます。ただ1社ではどうしても限界があります。
今後、子供達に豊かな海を残す為、様々な企業様に、この活動への参加・協力を呼び掛けていますので、ぜひご協力いただけますよう、よろしくお願いいたします。