根強い支持のシャロークランク、スクエアA
ボーマーのシャロークランク「スクエアA」。
厳密に言うとそのリップ形状は角の取れたコフィン形状でもある。
そのためカバークランキングで使用すると、障害物に接触後に弾き飛ばされにくく、舐めるように障害物をトレースすることができる。スクエアAが多くのバスアングラーから支持されているのはそのような特徴があるからだ。
また、スクエアAは入手しやすい価格設定も魅力の1つと言えるだろう。これはボーマーブランドの母体ともいえるプラドコ社の意向によるもので、バリューアイテムと呼ばれる幾つかのアイテムは意図的に価格が抑えられているのだ。
これにはジュニアアングラーや初級者層にもプラドコ社のルアーを普及させようという意図がある。具体的にはレーベルのスーパーティニーウィーR、一部のレーベルミノー、コーデルのスーパースポット、そしてボーマーのシャローA、そしてこのスクエアAが該当する。
リミテッドカラーの再販要望を受けて
実は、スクエアAのスミスリミテッドカラーは2022年春に1度発売されている。その際は限定販売カラーとしてB05SL(3/8oz)のみが発売された。
しかしながら、ファンの熱量は高く、アッという間に市場から姿を消してしまったのもまた事実。ゆえに、スクエアAスミスリミテッドカラーに対しては引き続き要望も多く、またB04SL(1/4oz)での展開希望も多く寄せられた。
となれば…やはり期待に応えかなければ。ということでスミスより朗報! スクエアA・スミスリミテッドカラーが2023年秋に新たなラインナップで発売されることとなった。さらに今回はB04SLとB05SLの両サイズでの発売となる。
B04SL、B05SL。つまり/4ozと3/8ozの2サイズ。共に使い頃サイズと言えるだろう。
全長:1-5/8″(4.1cm)
自重:1/4oz 7.0g
標準小売価格 オープンプライス
全長:2″(5.0cm)
自重:3/8oz 10.0g
標準小売価格 オープンプライス
日本のフィールド状況も加味した全8色
アングラーや販売店からの要望、そしてスミススタッフの意見を踏まえてラインナップされるカラーは全8色。2022年に発売されたリミテッドカラーは全て反射板入りのカラーだったが、今回はそれ以外のカラーもラインナップされている。
特に意識したのは日本のフィールドをシャロークランキングで攻略する際に、通常の現行カラーラインナップではカバーしきれない部分をフォローできるカラーを組み入れたということだ。
SSA7 Silver Flash Purple Back Scale
2022年に発売したリミテッドカラーの中で、ブルーバックの反射板入りカラーの人気が高かったのだそう。今回それをパープルに変更したのは、ヒロ内藤さんからの「パープルバックのシルバーも良いよ」という意見もあったからだそうだ。
SSA8 Clown Flash
ジャークベイトで人気の高いクラウンカラーをラインナップ。スクエアAはタダ巻きでも良いが、細かくトゥイッチを入れながら「つんのめり続ける」ように引くのも良いのだ。その際にルアーの姿勢がランダムに動くため、バスからは背中の「赤」「黄」とシルバーの反射光が不規則に見える。クラウンカラーは特にアングラーが意図的にロッドワークでルアーを動かす際に高い効果がある色だと覚えておくとよいだろう。
SSA9 Chartreuse Flash Lime Chartreuse
シャロークランキングでは視認性の高いカラーを用いることがメリットを生むことが多々ある。何せルアーの位置が目で追えるのだから障害物の際を通したりといったルアーコースが狙い通りに決められる。シャロークランキングの精度が上がるのだ。
背中がライムグリーンで塗られたこのカラーはマッディーウォーターでもアングラーが視認しやすいカラー。ゴールド系の反射板が生み出すフラッシングもステイン~マッディーな水質で有効なものとなっている。
SSA10 Chartreuse Flash Green Baby Bass
シャロークランクのセールス的な話をすればチャートリュース系やホットタイガーといったハイアピール系のカラーが圧倒的に売れるのだそうだ。いずれもマッディーレイクでは不可欠なカラーではあるものの、時として強過ぎる刺激をバスが嫌う時もある。先行者がアピール系カラーのクランクベイトを使っている場合もまた然り。そうした際に効果が高いカラーの1つに「グリーンゴールド」がある。今回のスミスリミテッドカラーにおいては「反射板入り」「バスカラーのパターン」でグリーンゴールドをアレンジしたとのこと。
派手なカラーでヒットが得られない時に試してもらいたいカラーになるという。
SSA11 Chartreuse Flash Blue Back Scale Orange Belly
ご存知の方もいるかもしれないが、水面直下でルアーを操作した場合ルアーの背中の色が水面に反射されて映る。バスがルアーを誤爆しやすい状況が生まれてしまう事があるのだ。ブルーバックの場合は背中のブルーが青空の色に溶け込むためにバスが誤爆しにくいと言われる(実際のところはバスに聞いてみないとわからないが)。
ゴールドの反射光とオレンジベリーでバスを水面下からコールアップさせて喰わせることが出来るカラーであり、ミスバイトを減らすことも意識されたカラー。
SSA12 Matt Chartreuse
かつてモデルAには「FY」という色番号のマットチャートカラーが存在した。あいにく現在は廃盤となってしまっているのだが、マッディーウォーターでの爆発力は特筆すべきものがあったそうだ。マットチャートがシャロークランクのスクエアAにあれば高い効果があるのは間違いないということで今回ラインナップされた。赤いエラなどはFYとの差別化を図るためのアレンジとなっている。
SSA13 Gold Chrome Black Back Orange Belly
クランクベイトのベーシックカラーとしてクロキンを挙げる人は多いだろう。ボーマーにもかつて「MK」という色番のクロキンが存在していたのだが、どういうわけかスクエアAにラインナップされることはなかった。かねてから「スクエアAにクロキンがあればいいのに」という要望は多く、今回ようやくスミスリミテッドカラーで実現されたというわけだ。
SSA14 N294
あれ?このカラーって…と見覚えのあるベテランアングラーも多い事だろう。アメリカの老舗ルアーメーカーB社の有名なカラーパターンだからだ。このカラーに関してはかつてノーマン社がB社とのカラーコラボを行った経緯でラインナップされたものなのだが、ノーマンがプラドコ傘下に入ったのちにもカラーラインナップに残ったという経緯があるのだ。今回はそのカラーパターンをプラドコ内で転用したものとなっている。単なるパールチャートカラーに留まらず、オレンジ色のヘッドやストライプ模様といった複数のアピール要素を組み入れてある。一見するとオールドテイストに感じるが、実は極めて実戦的なアピールカラーになっている。
要望の高いカラーは継続生産の意向も
今回のスミスリミテッドカラーに関しては限定販売とはせず、引き続き要望が高いカラーに関しては継続して生産していく考えとの事。改めてシャロークランキングの奥深さにドップリと浸かってみたい、そう思わせるカラーラインナップだ。
余談になるが、現在スミスでは「スミス×プラドコ バスダービー2023」を開催中でもある。プラドコ製品を用いたラージマウスバスの釣果写真をInstagramにハッシュタグ「#スミスプラドコ2023」を付けて投稿するというもの。こちらもぜひぜひご応募あれ。なんといってもウレしい賞品がめじろおしだ。
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