データを釣りに活かす
前回記事ではCODについて解説したが、これらのデータの中のCODの数値を利用すると、だいたいのパターンが分かる。例えば、CODの数値が3.0以下となっている場合は透明度が高くなっており、アユが流入している可能性が高い。そのため、CODの数値が3.0前後にある場合は、アユパターンが南湖内で発生している可能性からスタートしてみる。
一方、数値が高くなり4.0台となっている場合は、アユが流入河川に消えてしまっていることが多く、南湖内に残るのはハスやギルとなってくる。さらにボトムからの攪拌が続いており、濁りがキツいことを示す。
ただ、CODの数値の上昇は有機物の量の増加であり、濁りの濁度の数値のUPだけとは異なる。濁度だけが上がるのは大雨などの濁りによることが多く、CODの上昇はボトムからの有機物の攪拌で活性が低下することが多い。濁りで活性が上昇するのは濁度だけの上昇で、CODがともに上がっている時は苦戦することが多いのだ。
そのため、濁度だけの上昇時にはチャターベイト、マグナムクランク、スピナーベイトなどが有効となることが多く、台風後の爆発が起こるのは濁度だけが上昇したパターンだ。
活性が上昇するのは濁度の上昇時で、COD上昇時は苦戦が多い
一方、今回の台風のように雨が少なく、風が強かった「風台風」の場合は、活性が下ることが多く、CODの上昇が抑えられている風上側のシャローエリアが好調となり、チャターやスピナーベイトでのパターンが一部エリアで好調になる。そして大半のエリアは水質悪化により、ワーム系などを使うのならばスローダウンさせて、ていねいに誘う必要性がでてくる。
濁度とCODの違いを理解し、湖に何が起こっているのかを把握してパターンを組んでみてはいかがだろうか?