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平村尚也コラム【琵琶湖リサーチ】=台風12号で攪拌される南湖=「濁度」と「COD」からパターンを読む①

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台風12号通過。雨は降水時間が短くて水位上昇は2㌢程度。水は入れ替わることなく水質悪化した水を撹拌しただけ

台風12号が7月29日未明に琵琶湖付近を通過。雨量は36㍉(24時間)となり、野洲川などの流入河川からの一時的な増水は見られたものの、降水時間が短く、琵琶湖の水位上昇は2㌢程度に留まった。
7月上旬から中旬の全開放流のあと、放流量は15㌧が続いており、気温35度超の灼熱の太陽に温められた水は33度台まで上昇。その結果、琵琶湖南湖の水はアオコが発生して、ドロドロのヨドみが見られるようになっていた。そのため、水位上昇による放流量の増加により流れの強まりによる水質改善が期待されていたのだが、その期待は見事に裏切られた。
今回の台風は被害がなかったことはよかったのだが、瞬間最大風速21㍍を大津で記録するなど、琵琶湖の悪化した水を攪拌するだけの結果となった。
そのため、琵琶湖南湖の30日の様子は、水温は29度まで低下。攪拌されたアオコと底から舞いあがった泥がまじる緑、茶色、白の濁りが各地に広がっていた。

濁りは発生したものの、台風では水位上昇はわずか2㌢

リアルタイム10分水位 琵琶湖

水質をネットで知る方法

琵琶湖・雄琴沖の観測塔のデータは、「川の防災情報」国土交通省水管理・国土保全局によって提供されており公開されている。ただ、昔は北湖の観測塔の数値もあったのだが、現在では雄琴中央、琵琶湖大橋、三保ケ崎のデータしか更新されておらず、沖ノ島、安曇川沖が閉所しているのが残念である。

■テレメータ水質  雄琴沖中央

この雄琴沖の観測塔のデータはネット上で入手可能だ

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