今江克隆のルアーニュースクラブR「酷暑のラスボス級デカバス狙いに!『群れサイト』と『爆速シヴァーリグ』」の巻 第1158回
猛暑に効く!夏の両極パターン
例年以上に猛烈に暑い8月、しかしバスのコンディションは、ようやくダラダラ長かったアフターモードから完全回復し、真夏特有の強弱両極に振り切ったパターンが効き始めている。
真夏の両極パターンとは、早朝↔日没寸前、雨↔晴れ、表層↔深層、強烈ルアー↔最弱ルアー、超スロー↔超ハイスピードと狙い時、狙い場、釣り方等の振り幅が極端に大きくなり、その振り幅に合わせて狙い方も極端に、ダイナミックに振り切った方が良い結果が出やすいということだ。
この時期は、中途半端な普通の時間帯、釣り方、狙い方でダラダラ釣っているとレギュラー以下の豆バスのみで1日終わってしまうことが非常に多く、逆に両極に振り切った狙い方をすると“当たれば”ビッグフィッシュ連打、もしくはMAX級捕獲という、これまた極端な釣果差が出やすい季節である。
分かりやすくいえば、夜明け&マジックアワー短期決戦、ゲリラ豪雨待ち勝負、水面一本勝負、超ディープ勝負、ジャイアントベイト勝負、虫並セコサイト勝負といった、いずれにしても両極端、一点張りの勝負が奏功するシーズンということだ。
先週、3年ぶりに訪れた早明浦湖でのルアマガロケでは、この両極要素の中でも「バカデカさ」と「激速さ」、さらに「激セコさ」の三極を選んだことで、とてもよい釣りをすることができた。
今回、ロケのお題がルアーに関してではないので、「バカデカさ」と「激速さ」に関して真夏のデカバスのキモを紹介しよう。
高水温は「ビッグルアー=ビッグバス」
まず今回、久々の早明浦湖に行って感じたことは、やはりバスは温水性の魚、高水温を好む魚だということだ。
水温は30度に達する高水温だが、バスの状況自体は明らかに回復しており、ダラダラと24~26度前後を彷徨っていた7月までとは明らかに回復具合が違い、より回遊性を増し、動きも速くアグレッシブ度が上がっている印象を受けた。
ただその反面、バスはいたるところで目視できるが、判断力、視力、遊泳力、警戒心も正常に戻っており、特に大型の個体ほど、釣るのはアフター回復期より格段に難しく、「見えるが釣れない」、「チビしか喰わない」といったサマーパターンの典型的状況となっていた。
だが、これは裏返せば、動きの速い小魚を追い回す体力も回復し、デカいバスほどバス本来の獰猛さ(気の強さとも表現できる)が回復したということであり、それを逆利用することでバスフィッシング本来の刺激的な釣りが楽しめる季節でもあるということだ。
そしてこの状況になった時から明確に「ビッグルアー=ビッグバス」の方程式が、早春に並んで高確率で成り立つ季節の再スタートとなる。
レイジーナイン無双!
今回のロケで自分でも驚いたのだが、最も強烈無双にバスが反応したのは、大小問わず間違いなく「レイジースイマー9インチ(レイジーナイン)」だった。
減水が進んでおり、BW(バックウォーター)への流入はほとんどない状態で、BW手前のやや深みのある淵周辺を35~45cmのバスが10数匹のスクールで回遊している状況だった。
だが、夏休みもあって平日にもかかわらずバスボートの数がかなり多かったためか、なかなか一筋縄では釣れないスクールだった。
そして、その中にたまに50cmを超えるバスが混じり、55cmを超えるバスがごく稀にどこからともなく悠然と現れては消える状況だった。
これらの回遊バスを釣るには、浮きゴミなどのカバーに入ったタイミングで、吊るしやネズミを仕掛けるか、回遊ルートを先読みしての虫系サイトで釣れるのだが、それで釣れるのは45cmまでがほとんどで、ラスボス的55cm以上を狙って釣るのはなかなか難しい。
自分がこういう場面で最強一手として常用いているのが「『レイジーナイン』の群れサイト(フィッシング)」である。
ラスボス狙いの群れサイト
ちなみに55cm以上のバスは、35~45cm前後のバスのスクールとは一線を画し、単独で遊泳することが多いが、基本的にデカバスが現れる場所は、やはり流れやエサ的にも一等地であり、それは中型クラスのスクールもやはり頻繁に回遊してくる場所でもある。
一番のデカバス狩りのヒントは、その中型スクールとラスボスサイズが交わるタイミング、もしくはスクールとラスボスの位置が近い時に、バス達が一番気にしている場所を見つけ出すことだ。
あとはそこにSPチューンした「レイジーナイン」をよい音を出して派手めに着水させる。
まず100%、スクールバス達は「レイジーナイン」の存在に興味津々で、一斉に近づいてくる。
「初手」ならば、ほぼこれは間違いなく絶対に起こる現象だ。
ポイントは、一場所に対し「初手」、「二手」までが最大最強のチャンスということと、コイツらがいくら喰いそうになっても動かしたりアワセたりしないことだ。
要はスクールバスが喰うことを躊躇する大きさ(のルアー)を使うことが、逆にキモでもある。
SPチューンは、45度姿勢でボトムに立つ調整もポイントだ。
トリガーアクション
もうここまで解説したら、あとはよく周りを観察していれば、誰でもラスボスの狙い方が分かると思う。
滅多に反応しないラスボスのスイッチを入れるために、スクールバスを利用するのが、自分の「レイジーナイン」アプローチの最強パターンだ。
もう一つコツを教えておくと、「レイジーナイン」のトリガーアクション、「逃がし」は本当に超軽くでよい。
テールが「ボヨン」か、ボディが「ビクッ」程度で、驚かさないことがベストだ。
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