サンサンと輝く太陽、青い空、入道雲…、冷水を好む関東以北のロックフィッシュ達にとっては地獄のような季節…、それが“夏”です。しかし、“ロックフィッシュ達は夏になると全然釣れなくなるのか?”と聞かれると答えは即答で“NO”です! 確かに真夏は中々ロックフィッシュ達が口を使ってくれない厳しい季節ではありますが、ロックフィッシュ達もエサを食べなければ生きていくことが出来ません。一定の条件が揃えばシッカリと魚を手にすることは可能な季節と言えるでしょう。
今回はそんな夏枯れを攻略するヒントを解説したいと思います。
塩津 紀彦 (ハンター塩津)(Norihiko Shiotsu) プロフィール
真夏は知られざるモンスターシーズン
真冬が“中々釣れないけど釣れるとデカいモンスターシーズン“て言うことは皆さんもご存知と思いますが、実は真夏も意外や意外知る人ぞ知る、モンスターサイズを手に獲れるシーズンになります。
何故このシーズンに大型が釣れるのか? 理由を説明しますと答えは至って単純。
夏はエサの種類も数も多いのにも関わらず、普段ならエサを取り合う他のロックフィッシュ達も、高水温に耐える体力がないために、水温の安定した深場へ逃げてしまう…、つまりシャローはエサが食べ放題! なので、真夏のシャローで釣れる個体はコンディションも最高で、そのファイトもオールシーズンを通して最も力強い。人間側が暑さに負けさえしなければ、非常に面白いシーズンと言えるでしょう。
サマーロック狙いのキーとは?
“夏はコンディションの良い大型が狙えますよ!”とは言いましたが、なんだかんだ言っても真夏はやはり水温が高くなり、ロックフィッシュを釣ることが難しいシーズンではあります。特に水の動きの少ない堤防などのデイタイムは、ただただ灼熱地獄なだけで魚の反応は皆無…。そんな気難しいロックフィッシュを手にするために、重要なキーとなるのが“水温と水の動き”。
暑い時間帯に屋外で過ごす時、人間ならばどういった行動をとるでしょうか? 恐らく大抵の人は風が当たる木陰を探し暑さを凌ぐことでしょう。もちろんロックフィッシュも人間の行動と全く同じで、少しでも涼しい場所を求めて移動したり、直射日光を避けて身を隠したりします。つまり、狙いとなるのは、“潮通しの良い岬の先端や水が掻き回せられやすいサーフやゴロタ浜”、“潮が大きく動く時間帯(潮止まりじゃない時間)”や、“風やウネリで海面が波気だった時”、“光量の少ないマヅメ時や夜間”、“起伏に富み海藻等が多く暗部に身を隠せる”エリアなど。このようなロックフィッシュの避暑条件が複数絡むエリアを見つけ出し、タイミングを合わせることが夏を攻略するキーになります。
サマーロックでメインとなる2つのエリア
そんなサマーロックでメインとなるエリアは大きく2つ。
まず1つ目はが“サーフとゴロタ浜”。サーフやゴロタ浜は、ベイトの種類が豊富で尚且つ水が動き溶解酸素濃度が高いポイントになります。水深が浅いため、日がすっかり上がってしまうとサッパリ釣れなくなりますが、朝夕マヅメ時になるとやる気満々のロックフィッシュ達が沢山入ってきたりして、思わぬ良い釣りができることがあります。
サーフ&ゴロタ浜の魚は1箇所に溜まっていると言うことは少なく、広く散らばっている為、遠投能力の優れたスピニングタックルを使用して、遠投&スピーディーに広範囲を探りながら釣るのが鉄則になります。ベイトを食べに入ってきている魚なので、スイミングやリフト&カーブフォールなど横の動きを主体にした釣りが非常に効果的です。使用するワームもシャッド系やピンテール系・ストレート系のワームへの反応がすこぶる良いのでオススメです。
そして、サマーロックの2つ目のメインとなるポイントは潮通しの良い岬エリア。起伏に富んだ海藻エリアになります。
イメージとしては風通しの良い木陰で休んでいる人に冷えた麦茶を差し出す感じ(笑)。朝夕のマヅメ時はモチロン活性が高くて釣りやすいタイミングですが、サーフやゴロタ浜と違って、日中でも、そこそこバイトを得られるのが特徴。岩礁のスリットの奥の奥や海藻のジャングルの中を、ダイレクトに攻めるため、パワーのあるベイトタックルを使用した釣りがメインになります。岩礁帯や海藻の影に潜み、目の前に落ちてくる甲殻類などを捕食するため、甲殻系やホッグ系ワームへの反応が良く、それに合わせてアクションもリフト&フリーフォールで縦方向の動きを意識するとより良い反応を得られます。マヅメ時は速めのアクションに反応が良いこともありますが、スロー気味のアクションで攻めるのが基本パターンになります。
堤防サマーロックも時間帯によって楽しめる
夏場は水の動きの少ない堤防で日中にロックフィッシュを狙うのは難易度MAX。
テトラの穴や敷石の穴などで辛うじて魚の顔を見ることが出来るくらいでしょう…。ただ、マヅメ時や夜間になると暑くて日中身動きの取れなかった魚達が動き出すため、ライトロックタックルで楽しい釣りができます。小型〜中型のクロソイやベッコウゾイ、メバルなどがメインになり、ベイトもふわふわ中層を漂う小型のベイトフィッシュやエビ類などのため、ライトテキサスやジグヘッドリグでフワフワとスイミングさせたり、リフト&フォールでスローに誘うのが効果的なパターンに。大型はあまり出ない釣りですが、夕涼みを兼ねた釣りとしては充分に楽しめるでしょう。
真夏もロックを楽しもう
条件が揃えばハイシーズン並みの釣果も期待できるサマーロック。
とは言っても、夏磯は冬と違って草が成長して足元が見えづらくなっていたり、熱中症の危険があったり、蜂やダニなどの毒虫が多かったり、熊が出たり…、とにかく危険がいっぱい。行き慣れた磯に複数人数で水分を多めに持ち、トラブルを未然に防ぎ、安全には十分注意して釣りを楽しんでください。コンディション最高な大型個体が姿を見せてくれるサマーロック。この夏、暑さに負けず是非チャレンジしてみて下さい。
サマーロック/使用タックル
ロッド:ソルティーステージプロトタイプ XHRC-872EXH【アブ・ガルシア】
リール:レボ5 ロケット【アブ・ガルシア】
ライン:フロロカーボンライン(18Lb)
シンカー:バークレイ スイベルシンカー(18〜35g)【バークレイ】
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ロッド:エラディケーター ロックスイーパーERSS-811MH-ARTISTA -(アルティスタ)【アブ・ガルシア】
リール:ZENON 4000SH【アブ・ガルシア】
ライン:PEライン1.2号
リーダー:フロロカーボンリーダー20ポンド
シンカー:バークレイ スイベルシンカー(14〜28g)【バークレイ】
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使用ワームについて
使用ワームについても紹介。
夏のロックフィッシュゲームはお伝えしているように、大型が釣れやすい反面食いが渋い時もしばしば。そんな状況が多い時こそ、インパクトがあってなおかつ味と匂いでターゲットをおびき寄せるワームが有効になってきます。そんなサマーロックにオススメワームがこちら。
比較的ボリュームのあるボディーに小さめのシャッドテール。弱りきった小魚がフラフラと泳ぐ動きと波動をイミテートした喰わせ系シャッド。強い波動を出すシャッドテールを見切る事の多い大型個体にも、ナチュラルに口を使わせます。
バークレイ公式「パルステール4.2in」詳細ページはこちら
味と匂いで誘うだけではなく、ガルプ!素材特有の水に絡む波動がロックフィッシュの捕食中枢を刺激します。低活性時のロックフィッシュのメインベイトとなる甲殻類が、潮流に揉まれながらフラフラ落ちる時のアクション&波動を演出。“困った時のパルスクロー”と言われるほどの実績ワームです。
バークレイ公式「ガルプ! パルスクロー3in」詳細ページはこちら
ダートさせれば逃げ惑う小魚、リフト&フォールで使用すれば弱って沈む小魚、スイミングで使用すればナチュラルに泳ぎ回る小魚…。見た目はシンプルな形状ですが、多彩なリグやアクションパターンで様々なケースの小魚を演出する事ができる万能シャッドワーム。5inというボリューム感がフィッシュライクな大型ロックフィッシュの捕食スイッチをダイレクトに刺激します。
バークレイ公式「パワースウェイ 5in」詳細ページはこちら
以上、夏枯れ攻略におけるヒントを紹介しました。
そう簡単に数を伸ばせる季節ではありませんがシッカリ粘れば大型を狙って獲れる季節。ぜひチャレンジしてみてくださいね。