同じキャスト、同じアクションでも、エギの機能でもっとハイアピールに。
それが、このエギのコンセプト。いよいよ全貌が公開となったヤマシタの新しいエギシリーズ「エギ王SEARCH」。
出典:YouTubeチャンネル「YAMASHITA Maria」
とにかく“ハイアピール”を目指し、約10年ぶりとなる新型ボディを纏って登場するエギ王SEARCHについて、誰に話を聞けばいいのか。…この人しかいないでしょうと、早速電話であれこれ取材させていただきました。※お忙しい中ありがとうございました!
①何がどうハイアピールなのか
「アピールのサーチ」と川上さんが言うほどに、このエギはアピール力に特化したモデル。開発にはおおよそ3年ほど掛かっているとも。
そこで、まずお伺いしたのは何がどうハイアピールなのか。つまり、このエギに込められたギミックのこと。いわく、キモとなるのは2つの要素。フラッシングとラトル。
フラッシングの要素を高めているのが、これまでになかったギミック「ストロボフィン」。このフィンがエギをシャクり上げた時に水の抵抗を受け、強い平打ちアクションを発生させる。それに加えてもう一つ新しいギミック「フラットサイド」。
ボディ側面に設けられた広いフラット面によって、面で強くギラリ!光らせることができ、遠くのイカにアピールすることができると言う。さらに、シンカーはあえて凹凸のない仕上げが施されていて光を反射。ここもフラッシングに一役買っているとのこと。
つまり…アングラー側が意図的に、かつ効率よくエギを光らせることでき仕掛けていける。これが最大のポイント。
続いてはラトル。これまでのヤマシタのラトルタイプのエギに搭載されてきて、その実績は十分の「サーチラトル」を搭載。ちなみにこのサーチラトルはアオリイカがもっとも聞き取りやすいとされる600Hz(ヘルツ)中心としたラトル音を発生。
つまり、キモとなる2つの要素によって、アクション時に強烈なフラッシングと、最も聞き取りやすいラトル音を発生。より広範囲にアピールすることが可能。
では、フォール時やステイ時はアピールしないのか、答えは否。エギ王SEARCHでは、全6色のカラーすべてに紫外線発光の「ネオンブライト」を搭載。澄潮や濁り潮、あるいは朝マヅメ・夕マヅメ時、シチュエーションに応じて、イカの視線にエギの存在を届ける。
さらに、沈下スピードは2.5号で約3.6秒/m。これは同サイズに比べ“ちょい速”。これはこれでメリハリの効いたアクションでアピール力を高めるといえば高めるギミック。
サイズ | 2.5号 | 3号 |
---|---|---|
重量 | 12g | 17g |
沈下スピード | 約3.6秒/m | 約3.2秒/m |
そう、もう全部入り。これでもかというくらいにアピール力を高めたエギになっているとのこと。
②ハイアピールの可能性
続いては核心めいた部分、ハイアピールになることでできることや、その可能性についてお話を伺いました。
まず、アピール力の高さによるメリットはズバリ「広い範囲に散らばったイカにもエギの存在を知らせることができる」ということ。
例えば釣りをしていて、もう少しであの潮目に届くのにな…とか、あのシモリ周りにいそうだけどコース的に狙えない…そんなときに、高いアピール力があれば、ただ付近に投げるだけでも狙いたいポイントからイカを引っ張ることができるという。
もっと言えば、「エギ王SEARCH」はフラッシングやネオンブライトによる視覚へのアピール、ラトルによる聴覚へのアピールが可能なので、例えば岩陰やウィードでイカの視界を遮るモノがあってもラトルでアピールすることができる。もちろん濁り潮やローライト時、また光が差し込んだときには、強いフラッシングやネオンブライトがアピールしてくれる。
川上さんによると、フラッシングのアピール、音でのアピール、そして紫外線発光でのアピールしてくれるこのエギはアングラーの一投を三投分にしてくれるエギ。
つまり、どれかの要素に反応する可能性がある訳で、テンポよくランガンしていく時に重宝するという。また“ちょい速”という沈下速度もランガン時には優位に。また、初心者やビギナーの方にとっても高いアピール力はメリットになる。単純にイカにエギを見つけてもらいやすいという他、沈下速度の速さもボトムが取りやすいなどメリットは大きいとのこと。
③川上英佑の戦略
では、具体的に川上さんはどのように使っているのか。
ズバリ、パイロットルアーとして使用することが多いとのこと。ランガン中にそこにイカがいるかいないかを判断するために投げることも多く、また回遊待ちや潮替わりを待っているときなんかに、そろそろか?なんて投げてみるときにも使用。そして、付いては来るものの抱かない…なんてときは、「エギ王K」や「エギ王LIVE」を投入してフォロー。
ここでは攻撃的に使えるというのがポイントで、バスフィッシングでいうビッグベイトのようなイメージが近いとも。
どんなシーズンに使うのがオススメなのかを伺うと「高活性のイカがいるタイミング」。高活性のイカがいれば勝負は早く、具体的には夏~秋のハイシーズンが理想的ではあると。
④カラーについて
カラーは先述の通り、全6色がラインナップ。
ブルー、グリーン、レッドのネオンブライトにそれぞれ2色ずつがラインナップ。ここにもこだわりがあり、2色ずつのカラーは視認性が高いカラーとナチュラル系のカラーとなっており、このカラーラインアップで、様々な状況に対応できるという。
⑤2.5号から登場するワケ
発売日は2.5号が先行して2023年7月下旬に登場予定。
なぜ2.5号からなのかを伺ってみると、一部地域では近年秋イカのスタートが早まっており、8月中頃~後半にはもうシーズンがスタートするエリアも。さらに、秋イカを狙う際に2.5号をメインに使用するアングラーも多く、手元になるべく早く2.5号が届くように…という配慮もあるそうな。
というわけで、エギンガーの新たな引き出しとなる「エギ王SEARCH」。いやぁ、すごいエギが出てきましたね。夏イカに、秋イカにイカがでしょうか。