テンリュウのタイラバロッド「レッドフリップ」。
現在のタイラバシーンは、状況によって細かくアジャストしながら釣りをした方が釣果に結び付く。
フック(ユニット)が固定式から遊動式が当たり前になったり、ひたすら巻くだけなアプローチから掛けのタイラバも状況により有効になったり、使うルアーもそのテクニックも、比較的短期間で随分発展が見られた釣りのひとつがタイラバ。
そうした現状に、全6機種のラインナップでそれぞれ役割を持たせているのがレッドフリップといえるでしょう。
船の流し方・水深・乗せor掛け
レッドフリップが、多様化するタイラバに対応するために考慮したのが、船の流し方・水深・掛け方という部分。
流し方では、バーチカルかドテラか。水深はシャローかディープか。そして乗せか掛けか、という部分。
これが機種名の表記にも表れている。
モデル | タイプ | 全長 ( m [ft]) |
継数 | アクション | 仕舞寸法 (cm) |
適合ルアーウエイト (g) |
ライン (PE/号) |
ドラグ MAX (kg) |
リアグリップ長 (mm) |
先径 (mm) |
ロッド自重 (g) |
カーボン /グラス (%) |
価格(税別) |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
RF5101B-UL/VSN | ベイト | 1.78[5’10”] | 1 | RS | 178 | バーチカル 30-100 , ドテラ MAX150 | MAX 1.0 | 2 | 425 | 1.4 | 96 | 83/17 | ¥37,000 |
RF5101B-ML/VSK | ベイト | 1.78[5’10”] | 1 | F | 178 | バーチカル 45-160 , ドテラMAX200 | MAX1.2 | 3 | 425 | 1.2 | 100 | 87/13 | ¥37,500 |
RF642B-L/VDN | ベイト | 1.93[6’4″] | 2 (O.S.H) | RS | 144 | バーチカル45-120 , ドテラ MAX180 | MAX 1.0 | 2 | 425 | 1.5 | 113 | 91/9 | ¥39,000 |
RF642B-M/VDK | ベイト | 1.93[6’4″] | 2 (O.S.H) | F | 144 | バーチカル 60-180 , ドテラ MAX250 | MAX1.2 | 3 | 425 | 1.4 | 116 | 93/7 | ¥39,500 |
RF6102B-MH/DK | ベイト | 2.08[6’10”] | 2 (O.S.H) | RF | 159 | バーチカル60-200 ,ドテラ MAX300 | MAX1.5 | 4 | 425 | 1.5 | 129 | 84/16 | ¥40,500 |
RF672S-ML/CK | スピニング | 2.00[6’7″] | 2 (O.S.H) | RF | 160 | バーチカル45-160 , ドテラMAX200 , キャスト MAX75 | MAX1.2 | 3 | 405 | 1.1 | 101 | 92/8 | ¥38,000 |
表記 | バーチカルorドテラorキャスト | シャローorディープ | 乗せor掛け |
VSN | V=バーチカル | S=シャロー | N=乗せ |
VSK | V=バーチカル | S=シャロー | K=掛け |
VDN | V=バーチカル | D=ディープ | N=乗せ |
VDK | V=バーチカル | D=ディープ | K=掛け |
DK | D=ドテラ流し | – | K=掛け |
CK | C=キャスティング | – | K=掛け |
上記がその内訳を示したものだ。状況別に、特に得意とするところを持つのがレッドフリップの各機種。
C・N・T
現行レッドフリップは4代目となり、この最新レッドフリップからバット部にC・N・T(カーボンナノチューブ)をコンポジットしている。
ここが前作モデルとの大きな違いで、シンプルに粘り強さ・復元力が高いために魚を浮かせるリフト力がアップ。
そしてバット部にC・N・Tがあることで、最後で主導権を握らせないという担保ができるから、言い換えればベリーからティップにかけてはより繊細にすることが可能になった。
カーボンフレックスだからこそのチューブラー
そして、もうひとつのテンリュウ独自テクノロジー「マグナフレックス製法」。マグナフレックスは、弾性の異なるカーボン素材を一体成型で焼き上げるカーボンフレックスと、カーボン素材とグラス素材を一体成型で焼き上げる「グラスフレックス」があるが、レッドフリップはマグナフレックスを採用。
つまりは弾性の異なる素材をシームレスにひとつの素材として焼き上げている。そのため、N=乗せモデルであっても、ティップは低弾性・中弾性……とつながるチューブラー。
乗せ系のタイラバロッドというとソリッドティップのイメージも強いが、このカーボンフレックスがあるために非常に繊細でしなやかなティップが作れる。であれば感度も高くネジレに強いチューブラーでも、ごくしなやかなティップになる。
マグナフレックス製法・カーボンフレックスが採用されているからこそのチューブラーティップともいえる。
もちろんK=掛けモデルもチューブラーなのだが、こちらは中弾性カーボンのチューブラーティップで、これは「掛け」であるために、アングラーのフッキングに対するレスポンスを高める狙い。実際テンリュウのタイラバ実釣動画などで、かなり早く掛けにいって実際面白いくらい掛かるシーンも多く見られる。
浅場のドテラモデル、スピニングも
また、DK(ドテラ・掛け)モデルとなるRF6102B-MH/DKは、比較的浅場のドテラ流しに対応するモデル。関東では常磐(茨城)エリアなどは、流し方は大流しで、時期にもよるが比較的浅い。このような浅場のドテラで掛けていく状況にマッチした張りのあるモデルとなっている。
そのため、例えば日本海側などのディープドテラはRF642B-L/VDNやRF642B-M/VDKがマッチ。VD(バーチカル・ディープ)となってはいるが、ドテラ流しにも対応する。
そしてCK(キャスティング・掛け)である、唯一のスピニングRF672S-ML/CKもラインナップ。
基本的には潮や風の関係で船が流れない時に自ら広範囲を探っていく時や、比較的シャローでキャストからの斜め引きでマダイを呼べるような時は積極的に使いたいモデル。基本的には浅場に向くが、張りもある程度あり、それなりの深場で投げて掛けていくような場合にも対応可能。
全国的なオフショアゲームとなったタイラバ。多様化する状況にマッチする、6機種となっているのでは?