カヤック青物ゲームが盛り上がっている今の時期は、凪が良ければ青物を追い求め漕いでトップウォーターを投げている…bifarrテクニカルアドバイザーの赤澤克哉です。こんにちわ。
そんな青物狙いの外海のポイントは風が弱くても波が高いと海に出れない日も多々あり…そんな時に波が立たない東京湾内のカヤックチニングが手軽に狙えるターゲットとしてとてもおもしろいのです。
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赤澤 克哉(Katsuya Akazawa) プロフィール
東京湾クロダイ、キビレ増殖中
僕自身、カヤックを始める前の若い頃に落とし込みでクロダイを狙っていたこともありまして。まぁ、昔から東京湾にクロダイはたくさんいました。
ただ、近年はさらに東京湾ではクロダイが増えている印象。海苔の養殖棚が食い荒らされるのが問題になっていたりします。
冬場の海苔の最盛期に海水温が下がりきらず、クロダイの活性が落ちないのが原因らしいのですが、たしかに釣りをしていてもそれは感じていて、近年は私も冬のシーバスやフラットフィッシュの外道としてクロダイがよく掛かるようになったと感じています。
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12月末、富津エリアでの寒ヒラメ狙いのワーミングにもクロダイ
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3月のまだ水温冷たい時期に湾奥でカヤックからシーバスを狙っていて2週連続年無しのクロダイがヒット
そしてキビレ。これも釣りをしていて実感として増殖していると感じています。
僕がカヤックフィッシングで東京湾のシーバスを狙い始めた20年ぐらい前はキビレがシーバスに混ざって釣れるということは皆無でした。きっとその頃から東京湾にキビレはいたのだと思うのですが、そうとう数は少なかったはずです。その頃、関東のアングラーがカヤックでキビレを狙って釣るには浜名湖に遠征に行く……というイメージでした。
それが、12〜13年前からシャローのカヤックシーバス狙いでキビレが時折混ざって釣れるようになり、ここ数年は秋にカヤックシーバスを狙っていると毎回のようにキビレが混ざって釣れるような状況になってきています。
逆に20年前はよくシーバス狙いの外道でヒットしたアイナメがまったくかからなくなりました。
ここ数年、湾奥での秋のシーバス狙いにはキビレが毎回のようにヒット。
富津岬の干潟でも秋は同様の状況です。
これが温暖化なのかどうか?キビレの生態について詳しくは専門家ではないのでわかりませんが、釣り人の肌感覚として海水温は関係しているような気がします。その分、クロダイやキビレが釣れやすくなってきているのも事実。ここ数年は東京湾でも陸っぱりやボートでチニング専門のアングラーが増えて盛り上がってきています。釣具屋さんにも特集コーナーができていたりもしますよね。
そして、さらにカヤックからチニング専門で狙う方も増えてきました。今年おこなわれた東京湾のショアからのチニング大会T.B.G(TokyoBreamGame)で優勝したフクシマアキラさんが、カヤックからもチニングを開拓していて、多い時は一回の釣行で20枚〜30枚釣っています。
チニングは腕の差が大きく出る釣りですが、上手い人がカヤックからやるとそれぐらい釣るんです。考えただけで楽しいですよね〜!
カヤック・ボトムチニングに初チャレンジ
僕はこれまで浜名湖、淀川ではカヤックからポッパーオンリーでのチニングはやったことがあったのですが、東京湾でのカヤックチニングは未経験でした。東京湾でもクロダイ、キビレはたくさん釣ってきましたが、それはあくでもシーバスゲームの外道でシーバス用ミノーやトップにヒットするというもの。
今回、カヤックからのチニングで爆釣しているフクシマさんにアドバイスもいただいて、初めてチニングオンリーで出撃してみました。
場所は東京湾の最奥部の船橋三番瀬。
この場所は広大な干潟になっていて、水深1m台のスーパーシャローでカヤックシーバスが楽しめるエリアです。この干潟にはカニが生息しているし、貝もたくさんいるし、小魚(ハクやイワシやサッパなど)もクロダイやキビレの餌になっていると思います。
特に小さいカニは干潟を歩いていると踏みそうになるほど膨大な数がいて、これがおそらくメインベイトとなっていると思われます。(カニってどう考えても美味しいし)だから東京湾奥でとりあえず一枚釣りたいならボトムチニングで甲殻類イミテートが近道だと思います。
今回、ボトムチニングは初体験の僕が選んだのはこのセット。
Jacksonちぬころり(10g)+ちぬころクロー(1.7in)
ちぬころクローを半分にカットして装着することが多いらしいのですが、今回、僕はアピール重視でちぬころクローをそのまま一匹掛けしました。ちぬころりのフックサイズは大きいものに変更しています。
このセットはちぬころりの形状にプラスして、エアチェンバー内臓のちぬころクローの浮力によってボトムに立つので、根掛かりしにくく、ハードプラグ感覚でリグらなくてもスナップに手軽にセットできて、僕のようなボトムチニング初心者にはもってこいですよ。
出典:YouTubeチャンネル「studio jackson」
結果は…はい、とてもイージーに良型のキビレを釣ることができました。
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46cm
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44cm
この日の釣行の模様はYou Tubeにもアップしているので、ぜひご覧ください。
初チャレンジでもいいサイズのキビレが釣れてしまうので、やはりカヤックで竿抜けポイントを広範囲に探れるメリットは絶大だと思います。今回釣れたのは水深1.3mの干潟の砂地。キャストしてボトムを取ってからボトムに当てながら巻きつつ、時折シェイクを入れてあげるという感じでした。
ちぬころりには5g、7g、10gとウエイトがあるのですが、流されるカヤックで10gは確実にボトムが取れて初心者には使いやすかったです。そのかわり、Jacksonちぬころり10g+ちぬころクロー一匹掛けは良型を選んで釣ったようなイメージで、何度かあった小型らしきバイトは乗せることができませんでした。
慣れてきたら軽いウエイトのちぬころり+ちぬクロー半分カット掛けでシルエットを小さくした方が数は釣れるかもしれません。そして、さらに本気でチニングをやりこもうと思ったら同じく jacksonから出ているチニング用ワームのちぬころホッグをフリーリグやネイルシンカーで使ってみるといいと思います。
Jackson・ちぬころホッグ(2.6in)
そして小型ベイトが上ずって見えていたり、たとえベイトが見えなくても釣り味としてトップウォーターにこだわりたいという場合に小型ポッパーに切り替えていくイメージでしょう。ただしシーバスとの釣り分けは難しくなってくるはずです。
Jackson・RAポップ(70mm・7g)
穏やかな干潟の水深の浅い場所でのカヤックフィッシングで、手軽に狙えるのにファイトは強烈。カヤックチニングはこれからきっと盛り上がってくるはず。僕は今回の釣りですっかりハマってしまいました。ぜひ一度チャレンジしてみてください!
今回の使用ロッド
現在、テスト開発中のカヤック用ティップランロッド。グラスティップでティップランエギングのアタリをしっかり取れるようにしつつ、カヤックで多用するキャスティングティップランに対応するために40g程度まではオーバーヘッドでキャストできる仕様になっています。
それ故に春イカのキャスティングエギングやフラットフィッシュ・ボトムチニングなどのキャスティングでのワーミングゲームにも幅広く対応。さらにひとつテンヤにもとても使いやすい。ゆっくり動かすものを弾かずに食い込ませる釣りのオールマイティーロッドとしてテストは順調に進んでいます。