今江克隆のルアーニュースクラブR「極小ルアーがヤバい夏!大型ルアーの実釣力をはるかに超える最強スモールルアーに迫る!」の巻 第1153回
昨今のバスルアートレンドとして、年々ルアーサイズが大型化する傾向がある。
確かにバスの平均サイズが40cm台になったといっても過言ではない現在、ルアーの大型化は、より大型のバスを狙って釣るうえで確率の面でも王道だ。
だが、大型ルアーは決して万能ではなく、その時々の状況、条件、もっといえばバスの気分に左右されることが多く、出しドコロをよく理解していることが大前提になる。
ゆえにその対極として、状況やバスの気分に左右されにくい「極小」ルアーが、時として大型ルアーをはるかに超える高確率で大型バスを釣るための有効手段になる。
ある意味、近年のバスフィッシングは、大型バスを釣るための巨大化と極小化の両極化が進んでいるともいえるかもしれない。
特にバスがメインに喰う稚魚(フライ系)やエビ、虫など、ベイトのサイズがまだ小さい今の時期は往々にしてスモールベイトに軍配が上がることが多い季節でもある。
今週は地味ながら強力な実績を持つイマカツの、この時期、最強になるスモールルアーの使い方を解説しよう。
「ハドルスイマー」にミニマムサイズが登場
まず、すでに発売15年以上の人気と実績をもつイマカツ最強のフィネスワームが「ハドルスイマー」シリーズだ。
「ハドルトラウト」からインスパイアされたハドルテール(リッジテール)を極小のミノー型ワームにコンバートしたこのシリーズは、現在も多くのTOP50プロがサポートの垣根を越えて愛用するほど人気のルアーだ。
エラストマー化された高浮力の「ハドルスイマーエラストマー4インチ」は、「浮かせバマスト」の大流行で自分が使う分もないほど在庫切れの大人気ワームになっているし、サイトフィッシングでの「ハドルフライ・リアルカラー」シリーズのプロ人気で、今でも入荷即完売を繰り返すほどの定番となっている。
それだけケン・ハドルストン氏に仁義を切ってまで溺愛したハドルテールの威力は、唯一無二の「釣れるテール」なのだ。
ホバスト、i字引き、スイミングDSに対応
その「ハドルスイマー」シリーズ正統進化モデルとして、先月「ハドルスイマー2インチ」と「ハドルスイマー2.4インチ」が、新たにリリースされた。
この二種は、近年もはや必須テクニックである「ホバスト」、「i字引き」、「スイミングDS」対応機種として開発した新型である。
一見、従来の「ハドルスイマー」の小型版に見えるが、実は、かなり考えられた狙いがある。
「ハドルフライ」との違い
まず「ハドルスイマー2インチ」は、「ハドルフライ2.4インチ」よりも小さいが、テール部分に重量を持たせた大きめのテールの効果で、クラス最小2インチでも最後方に重心があるためノーシンカーでもよく飛ぶ。
スクエアなボディは細く小さいがテールが大きいため、スイミングでのナチュラルな集魚波動は大きく、ダウンショットのシェイクではサイズ以上の攪拌力が発揮できる。
この点が、全てを限界まで弱くした「ハドルフライ」とのコンセプトの違いだ。
そして、逆に「ハドルスイマー2.4インチ」は、テールが小さく設計されている。
これはネイルリグなどでi字スイミングさせた時、ハイスピードでピャーッと水面直下を早く巻けて、ピタッと止めてワンジャークで「逃がし」を入れれるように、テールの水掴みをベストサイズに落とし込んだ設計だ。
「ハドルフライ3.5インチ」より飛んで、真っすぐ早く巻け、オフセットフックでのネイルリグに対応できるボディ厚になっている。
ホバストや表層では、高浮力な「ハドルファットフライ エラストマー2.8インチ」に軍配は上がるが、逆にミドスト、ボトストにはワーム素材ゆえの艶めかしさから自然な微ロールでの演出ができ、エラストマーより適性は高い。
「ハドルスイマー2インチ」、そして「ハドルスイマー2.4インチ」は、キャスタビリティを犠牲にせず、現代のフィールド状況、釣り方へのフィッティングに最も即した極小サイズに仕上げたサイト専用の「ハドルフライ」と並ぶ必携最終兵器だ。
さらにヤバい極小ルアー!