【イベント限定ロッド】プランクトンパターンに特化した軽量ジグ単を扱いやすい機種！家邊克己が解説するNEWアイテム「PSR-52」

2023年06月18日連載：家邊克己の「週刊！アジングマニアックス」

全国の釣具店で行っているイベント限定ロッドがいよいよ発売開始となりました。

これまでもイベント限定のロッドはありましたが、既存のロッドのカラー・デザイン違いでした。今回のPSR-52は完全に新しいロッドで、まさにイベント限定でしか手に入らないロッドとなっています。どういった経緯で作られたロッドなのかを、紹介したいと思います。

家邊克己　Yabe Katsumi プロフィール

サーティフォーCEO、製品開発責任者。全国津々浦々、アジが釣れると聞けば、ドコへでも足を運び、実際に釣って、アジングの楽しさを広く世に伝える、まさに「アジングの伝道師」というべき人物。かなり頻繁に全国各地で参加費無料のアジングセミナーも開催中！　釣具メーカー「34（サーティフォー）※社名は［みんな幸せに！］に由来」を立ちあげ、自身のノウハウを詰めに詰め込んだ製品開発に没頭中。京都府出身、福岡県在住、1958年９月生まれ。

【イベント限定】遂に登場した「PSR-52」の開発経緯

今全国ほとんどの場所でナイトアジングのメインベイトがプランクトンになっています。潮によって運ばれるプランクトンがエサであるため、潮の流れの方向や速さを知ること、同じ場所に投入する技術は釣果を得るための必須条件になります。

再度同じ場所に投入することがアジングにおいてキモ

より具体的に説明すると、流れによってできる「潮目」という潮の溜まり場にプランクトンは引き込まれ、塊状になります。アジはよりエサの多い所に入ってエサを食べるため、潮目を見つけることができれば、それはすなわちアジの居る場所を見つけたことと同じになります。潮目の場所は潮の抵抗によるジグヘッドの重さの変化で、知ることができます。また、潮目の場所が分かれば、そこには何尾もアジが居るため、同じことをすれば繰り返しアジを釣ることが可能ですが、そのためには再度同じ場所に投入する技術が必要になります。

軽量ジグヘッドの使いやすさを追求

潮は速い時があれば緩い時もあります。速い時は重いジグヘッドでも流されますが、港内がメインの釣りですから、それほど潮が速いことはまれで、多くの場合1g以下の「軽量ジグヘッド」を使うことになります。つまり、今のロッドにはそういった軽量ジグヘッドの使いやすさ、感じやすさが求められるわけです。

スローアクションがコンセプト

昔はメインベイトが小魚だったため、アジングロッドにはキビキビしたアクションを起こしやすく、アワセ遅れしないようにシャンとした張りがある、棒のようなイメージの「ファストアクション」のロッドが多かったです。しかし、プランクトンパターンの状況下では、前述した理由から軽量ジグヘッドがメインになるため、ファストアクションのロッドでは投げることも操作することも、上級者なら可能ですが通常は中々難しいものです。そこで、アジング初心者でも上級者でも軽量ジグヘッドが扱いやすく、皆様に納得していただける「スローアクション」のロッド、これが今回のPSR-52のコンセプトになりました。

ジグヘッドの潮流抵抗の変化を知るには、ティップの性能が非常に重要になります。なぜならば、軽いジグヘッドはヘッドの表面積が小さくなり、ほとんどがワームの受ける水流を感じないといけないからです。僅かな抵抗の変化を捉え、分かりやすく釣り人に伝えるには「F-tunedティップ」を使用するのがベストです。このティップはわずか30cm程ですが曲げるとUの字曲線を描くほどしなやかで、僅かな水流抵抗の違いを明確に釣り人に伝達します。

そして1g以下のジグヘッドをより遠くに投げられるように、曲がりの頂点を後ろにズラし、よりロッドのシナリを使えるようにしました。これにより軽量ジグヘッドの飛距離がカナリ延び、投げることがままならない初心者の方でも、カナリ投げやすくなっています。ロッドは軽くフワッと握ってもらうことで、色々な情報を感じ易くなりますのでフロントグリップに膨らみを持たせ、軽く握っても手のひらにフィットし繊細なロッド操作がしやすくなっています。このようにプランクトンパターンに特化し、より軽量ジグヘッドの扱いやすさと感度を特化させたのがこの「PSR-52」です。より高次元な軽量ジグヘッドの世界をお楽しみください。