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大胆に水面を割る迫力を多くの方へ…、年間2000枚釣る“森浩平”が考える“チヌトップ”専用ペンシルベイト「シルバーウルフ ラフトリック90F」の全て

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チヌゲーム特集

水面で起こるド迫力バイト。

“チヌトップ”の魅力、それは何といっても水面で起こる迫力のあるバイト。チヌ/キビレは雑食性で、甲殻類や貝類、海藻などを普段捕食していますが、小魚もメインベイトの1つ。トップウォータープラグにも良く反応を示します。ポッパーやペンシルベイトを水面で動かしていると、突如水面が割れてチヌがルアーを捕食する姿を見ることができます。チヌ釣りには様々な釣法がありますが、その中でもチヌトップは、“臆病で繊細と称されるチヌが大胆に水面を割って捕食する音を聞き、姿を見ることができる唯一の釣法”です。この瞬間は、ルアーフィッシングの醍醐味と言えるでしょう。

森 浩平(Kouhei Mori) プロフィール

愛称は"もりぞー"。大阪湾の淀川をホームグラウンドに、ベイトタックルスタイルで年間2,000枚を超えるチヌ・キビレを水揚げするチニングエキスパート。 デイ、ナイト問わず、チニングをメインにシーバスや季節の釣りを楽しんでいる。

飛距離とアピール力を考慮した90mmボディ
チヌトップ専用「シルバーウルフ ラフトリック90F」とは?

さて、そんなチヌトップを楽しめるトップウォータープラグとして、2023年5月に「シルバーウルフ ラフトリック90F」というペンシルベイトがダイワから登場しました。

サイズ
(mm)
サイズ
(g)
色数 標準装備フック メーカー希望
本体価格(円)
90 13.5 8 サクサストレブル#6 1,600

ダイワ公式「シルバーウルフ ラフトリック90F」詳細ページはこちら

飛距離とアピール力を考慮した90mmボディ

チニング用ペンシルベイトは一般的に70mm程度の大きさの物が多いですが、「シルバーウルフ ラフトリック90F」の場合、チニング専用としてはやや大型の90mmサイズ。一回り大きいペンシルベイトです。広大な河口域では、広範囲をカバーできる飛距離と水押しによるアピール力が必要不可欠。荒れた状況でも快適にキャストができる自重と、安定したアクションを実現するウエイトバランスに設定されており、従来サイズのプラグでは攻略の難しかった状況でも快適に釣りを行うことが可能です。

大阪・淀川生まれのローカルハンドメイドルアー“イマペン 鮎90”をベースに製作

シルバーウルフ ラフトリック90F」は、大阪淀川生まれのローカルハンドメイドルアー、今村健治朗さんの“イマペン 鮎90”をベースに作られています。

イマペン 鮎90の生みの親「今村健治朗」さん

イマペン 鮎90は、淀川・武庫川で圧倒的な釣果を叩き出し、多くのファンに愛されているルアー。「シルバーウルフ ラフトリック90F」は、このイマペン 鮎90の性能をそのままに、インジェクション成型で量産化を実現したルアーです。立ち浮き姿勢とワイド過ぎないドッグウォークでチヌのバイトをはじかず、フッキングに持ち込む性能が非常に高い作りになっています。

フロントフック位置に、拘りアリ…。

シーバスやバスのように口の大きいフィッシュイーターは、小魚を捕食する際、頭から吸い込むことが多いですが、チヌはボディ側面や後方からのバイトが大半となり、フロントフックアイの位置を一般的なバス、シーバス用ルアーよりも5mmほど後方にセッティングしてあります。この僅かな差がフッキング率の向上に寄与しています。

飛行時の姿勢に拘ったウエイト配置

大河川河口域におけるチニングにおいては、沖に向かってフルキャストして使用することが多く、従来のプラグよりも遠投性能が求められます。ラインアイとリアアイを結ぶ直線状にウエイトボールを配置することで、キャスト時の飛行姿勢が安定し、ブレのない爽快なキャストフィールを実現しています。

このウエイト配置により、「シルバーウルフ ラフトリック90F」は従来のチニングルアーよりも遠投が可能になり、オープンエリアをサーチする際に大きなアドバンテージとなります。また、キャスト時の飛行姿勢が安定しているため、キャスト精度が求められる港湾エリアの使い勝手も向上しています。

水噛み◎!荒れた水面や時合後に、これまでの不可能を可能に

ドッグウォーク時の水噛みもバツグン。

波の発生する水面においても、上滑りせずに強く水を押してアクション。大型のウェイトボールによって奏でられるワンノッカーサウンドと共にクロダイへ強烈にアピールしてくれます。飛距離が必要なオープンエリア、風波でガチャつくラフウォーター、潮位上昇と共に“時合いが終わった”と言える高潮位タイミング。従来の小型ポッパーやペンシルでは出切らなかったようなシチュエーションでも、存在感をアピールして水面を割らせることを可能に。

スピニング&ベイトタックルどちらでも快適な操作を

ベイトタックルで扱いやすいのはモチロンのこと、ラインスラックが大きいスピニング使用時やラフウォーターでもアクションが破綻することなく、チヌへアピールができる点も魅力の1つ。

喫水が深い理由について

シルバーウルフ ラフトリック90F」の浮き姿勢について疑問に思われている方も多いのではないでしょうか? あえて、喫水が深い作りになっています。バイト時の弾かれにくさであったり、アクション時の水噛みを考慮し、浮力設定をしてあります。純正の#6フックをワンサイズ上げて#5フックに換えても、沈まないギリギリの設定に。

浮力を上げると水面から出ている部分が多くなることで、より跳ねるようなドッグウォークアクションに。ルアーが水面で良く見えるようになってアクションを付けやすいというメリットも生じますが、かえってバイト時にルアーが弾かれやすくなります。より規則正しいアクションと視認性は誰にとっても魅力的。ただ、現在のチヌトップシーズンは長く、高水温期だけの釣りではありません。連続ドッグウォークだけでは攻略できない状況や、低水温期でもチヌをキャッチするには、ポーズを絡めた誘い、ダイブからのスローアップなど、この浮力設定と浮き姿勢だからこそ生み出せる多彩なアクションが必要です。そのため、あえて喫水を深くすることで、これらの性能も付与しました。

ウロコにも秘密が

ウロコにも工夫が。

塗料のノリや発色を考えると、ウロコは彫らないか、彫ったとしても極力浅いツルッとしたボディが良いです。ただし、アクションとフッキング性能を考慮した上で、あえて深く彫っています。そうすることで、ドッグウォークさせた時の水噛みを上げつつ、チヌがバイトした際に歯がボディ側面を滑らずにグッと噛み込むようになります。

といったように、サイズやフロントフックの位置、浮き姿勢、ボディデザイン、様々な箇所に細かい工夫を施し完成に至った「シルバーウルフ ラフトリック90F」。既存の小型ポッパーやペンシルベイトと使い分けることで、チヌトップの可能性をより広げてくれると思います。ぜひ試してみてください。

チヌトップ使用タックルについて

最後、普段私がチヌトップで使用しているタックルを紹介します。

ロッド

ボトムを攻めている物と併用する形でOKです。

トップウォーターと言えば、バスフィッシングなどで使われている柔らかいロッドとナイロンラインというイメージが強いですが、ソルトウォーターでは魚との距離がフレッシュウォーターより遠いことが多く、遠投した先で得たバイトに対し、的確にフッキングする必要があります。そのためにより多くのパワーが必要になる訳で、私はボトムと同じタックルを使い、確実にルアーを狙いのスポットへ届けて操作、フッキングを決めれるようにしています。自分は「シルバーウルフAIR」(76MLB-S/72MLB-S)といったMLクラスのベイトロッドを使用していますが、「シルバーウルフ MX」(76ML-S)といったスピニングロッドでもOKです。

シルバーウルフAIR

品名 全長
(m)
継数
(本)
仕舞
(cm)
自重
(g)
先径/
元径
(mm)
ルアー
重量
(g)
適合
ライン
ナイロン
(lb)
適合
ライン
PE
(号)
カーボン
含有率
(%)
メーカー
希望本体
価格
(円)
72MLB-S 2.18 2 113 89 1.3/12.9 4~18 4~12 0.4~1.0 99 46,000
76MLB-S 2.29 2 118 93 1.4/12.9 4~18 4~12 0.4~1.0 99 46,000

シルバーウルフ MX

品名 全長
(m)
継数
(本)
仕舞
(cm)
自重
(g)
先径/元径
(mm)
ルアー重量
(g)
適合ライン カーボン
含有率
(%)
メーカー
希望本体
価格(円)
ナイロン
(lb)
PE
(号)
76ML-S 2.29 2 118 93 1.3/10.8 4-18 4-12 0.4-1.0 99 36,100
リール

ベイトロッドに併せるリールは使うプラグの重さによって使い分けます。

シルバーウルフ ラフトリック90F」などの大型メインの場合は、「シルバーウルフ SV TW PE SPECIAL」。

品名 巻取り長さ
(cm/ハンドル1回転)
ギア
自重
(g)
最大
ドラグ力
(kg)
標準
巻糸量
PE
(号-m)
スプール径
(mm)
ベアリング
(ボール/ローラー)
ハンドル
長さ
(mm)
メーカー
希望本体
価格(円)
1000XH 90 8.5 185 5 #0.6:90-180
#0.8:75-150
Φ34 10/1 90 50,500
1000XHL 90 8.5 185 5 #0.6:90-180
#0.8:75-150
Φ34 10/1 90 50,500

シルバーウルフ チニングバグ」や「STEEZ ペンシル75F」のような小型プラグがメインの場合は、「アルファス SV TW800S-XH」を組んでいます。

品名 巻取り長さ
(cm/ハンドル
1回転)
ギア比 自重
(g)
最大
ドラグ力
(kg)
スプール寸法
(径mm/幅mm)
標準
巻糸量
ナイロン
(lb-m)
ハンドル
長さ
(mm)
ベアリング
(ボール/ローラー)
メーカー
希望本体
価格(円)
800S-XH 85 8.5 175 4.5 32/21 8/40-80
10/30-65
12/25-55
85 7/1 33,700

スピニングロッドを使うのであれば、「23エアリティLT2500S-XH」や「ルビアスLT3000S-CXH」といったLT2500~3000あたりでしょうか。

品名 巻取り長さ
(cm/ハンドル1回転)
ギア比 自重
(g)
最大ドラグ力(kg) 標準巻糸量 スプール径
(mm)
ハンドル長さ
(mm)
ハンドルノブ仕様 ベアリング
(ボール/ローラー)
価格(¥)
ナイロン(lb-m) PE(号-m)
23エアリティLT2500S-XH 87 6.2 150 5.0 4-150 0.6-200 45 50 HG-Iライト 11/1 64,000
ルビアスLT3000S-CXH 93 6.2 180 10.0 6-150
8-100
0.8-200
1.0-190
—- 55 HG-T 9 / 1 43,800
ライン

浮いてほしいけれど伸びて欲しくない…。

ボトムではシンキングPEラインとフロロカーボンリーダーを使用していますが、トップウォーターでは通常比重のPEラインとナイロンリーダーを使用しています。ナイロンラインを使用するのは比重が軽く、水面に浮くためです。トップウォータールアーは通常、水面でアクションするため、この特性が重要です。ただし、ナイロンラインは伸びすぎると、フッキングの入力伝達をロスしてしまうため、低伸度ナイロンを使用しています。(港湾部など足場の高い場所からのアプローチでは、あえて比重の高いフロロカーボンラインを使う事もあります)普段使用しているラインを紹介すると、メインラインに「UVF PEデュラセンサー×4+Si²」(0.8号)、リーダーには「スティーズ デュラブラ マックス」(4号)を使います。

画像内の号数は0.6号と4Lbです

チヌトップは冬場の低水温期を含め、年中楽しめる釣りです。

特に、これから夏~秋にかけての高水温期は比較的釣りやすいタイミング。ロッドとリール、トップウォータープラグがあれば、河川や汽水湖、海(磯や砂浜)など、様々な場所ですぐに始めることができます。ぜひ、一度試してみてはいかがでしょうか。

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