【徹底インプレ】ゼノン“LTX”と“BEAST”を1年使い倒した結果
初夏を思わせるような天候が続き、新緑眩しい季節。それに伴い釣果もうなぎ登りな5月。連載のタイトル通り、ガッ釣りといろいろな釣りをしているトモ清水です!
前回はアブガルシアのフラッグシップモデル「ゼノン」のスピニングリールを3年間使ってみた結果をレポートしました。
今回はベイトキャスティングリールの「ゼノン(ベイトリール)」を1年以上使ってみた結果を、最近の釣行レポートと合わせてお伝えしていこうと思います。
使用リールはほぼゼノン!
雪が融け、新緑が芽生えるこの季節。ソルトだけでなく渓流に入り、春を感じ、山菜を探し、綺麗な魚達と出会う。長い冬を乗り越えたからこそ感じられる本格的な釣りのシーズンの到来です。
秋に続く1年で最も釣りに忙しく、タックル開発、テストに専念できる時。ロッドは多岐に渡るあらゆるジャンル、タイプ別にテストしている一方、それに伴うリールはベイトキャスティングもスピニングタックルもほぼ「ゼノン(スピニング)」、という自分でも笑えるくらいゼノンを愛用しています。
そんなあらゆる釣りに使い倒しているからこそ見えてくる本当の実力をお伝えしていきます!
ゼノン(ベイトリール)のファーストインプレッション
来月6月で、アブガルシアのベイトキャスティングリールの最高峰として発売されてから丸1年。
はじめてそのプロトタイプを触った時の衝撃はゼノンのスピニングリールと同様、その驚異的な軽さからくるインパクトはもちろん、超軽量なリールにありがちな「脆さ」が一切感じない、むしろ逆のただならぬ剛性感とその存在感、そして握りやすい、そういった印象でした。
そのファーストインプレッションから、実際に1年以上使い続けてきて、どう変わったのか、その使用感、耐久性など、気になる点とは?
ゼノンを1年以上使った結果
個人的に「ゼノン LTX」を2台、「ゼノン BEAST」を1台を所有しており、ソルト・フレッシュ、またはショア・オフショア問わず、あらゆるシーンにおいて自分のメインリールとして1年以上使い倒してきました。
外装には所々傷がついて使用感を増していますが、心臓部にあるメインギアは、ヘタることなく、ほぼ初期性能に近いかたちで使用出来ています。
あえてラフに扱ってきたにも関わず、この性能は正直驚き。海水での使用後は軽い水洗いと時々ベアリングなどにオイルを注入するくらいのメンテナンスのみ。
今後さらに長く使用していきたいので、1度メーカーにオーバーホールに出し、「良いものをより長く」使用していきたいと考えています。そうすることでアブガルシアのリールは相棒として、より愛着が沸きます。
軽さが前面にくると、その反対側にある「強度」「耐久性」が一般的には気になると思いますが、1年以上使い倒した結果、まだまだ長く使えそう、というリールが「ゼノン」です。
ゼノン LTX【アブガルシア】
製品名 | 自重(g) | ギア比 | スプール径/幅 | ハンドル長 | ライン巻き取り長 | 最大ドラグカ | ラインキャパシティ | PE1号 | ボール/ローラーベアリング | 本体価格(税抜) | ||
ZENON LTX | 150g | 8.3:1 | 30mm/22mm | 85mm | 78 cm | 5kg | 0.205mm/6Lb : 70m | 0.235mm/8Lb : 50m | 0.265mm/10Lb : 40m | 100m | 9/1 | ¥45,200 |
ZENON LTX-L | 150g | 8.3:1 | 30mm/22mm | 85mm | 78cm | 5kg | 0.205mm/6Lb : 70m | 0.235mm/8Lb : 50m | 0.265mm/10Lb : 40m | 100m | 9/1 | ¥45,200 |
アブガルシア公式「ゼノン」 詳細ページはコチラ
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ゼノン BEAST9【アブガルシア】
製品名 | 自重(g) | ギア比 | スプール径/幅 | ハンドル長 | ライン巻き取り長 | 最大ドラグカ | ラインキャパシティ | PE3号 | ベアリング | 本体価格(税抜) | |
ZENON BEAST9 | 195g | 9.5:1 | 32mm/22mm | 95mm | 95cm | 5kg | 0.33mm/16lb: 100m | 0.37mm/20lb : 75m | 100m | 9/1 | ¥45,200 |
ZENON BEAST9-L | 195g | 9.5:1 | 32mm/22mm | 95mm | 95cm | 5kg | 0.33mm/16lb: 100m | 0.37mm/20lb : 75m | 100m | 9/1 | ¥45,200 |
アブガルシア公式「ゼノン」 詳細ページはコチラ
amazonの「ゼノン BEAST9 / ゼノン BEAST9-L」販売ページ
トモ清水的、ゼノン LTXとゼノン BEAST9の使い分け
「ゼノン LTX」は、ベイトフィネスという位置づけのベイトリールですが、自分にとってベイトフィネスという枠を超えて、もはや万能リール。
アジング、メバリングなどのソルトのライトゲームから、ロックフィッシュ、シーバス、エギング、マイクロショアジギング、そしてブラックバスなど、ルアーフィッシングゲームにおいて全て使える万能リールとなっています。
海のしぶきが飛び、波でタックルが打ち付けられる比較的、過酷なシチュエーションのボートシーバスでは「ゼノン BEAST9」を使用。
PE3ライン号が100mと「ゼノン LTX」と比較してもラインキャパにゆとりのある「ゼノン BEAST9」。
ボートシーバス、大型ロックフィッシュなど、太いラインが必要なジャンルと、使用するルアーウエイトに重さがあるジャンルに多用します。つまり「ゼノン LTX」にはカバー出来ない釣りで多用します。
名前に劣らず、大型魚に対抗出来るポテンシャルを秘めています。

写真のようにビッグベイトルアーも楽々ストレスなく使えるリールが「ゼノン BEAST9」。

横浜ストライカーの早川キャプテンもボートシーバス、特にビッグベイトパターンに「ゼノン BEAST9」を愛用。
磯場での大型狙いのロックフィッシュでも、「ゼノン BEAST9」は、やはりその巻き上げスピード、トルク、ハンドル長95mmのパワーハンドルが役に立ってきます。
メインラインは「スーパーファイヤーライン ウルトラ8」の1.2号、リーダーも20Lb前後を多用。
「ゼノン LTX」で狙ったターゲット魚種が同じでも、「ゼノン BEAST9」ではより太いラインが必要、ルアーが軽いものではない時、そういったシチュエーションで必ず「ゼノン BEAST9」が必要となってきます。
よって極論を言えば、「ゼノン LTX」と「ゼノン BEAST9」があれば、ルアーフィッシングを全てカバー出来る、といっても過言ではないのです。