4月にスミスから発売となった、ポッキンこと辻本ナツ雄さんプロデュースのハタ専用ワーム”グルーパーバグ”。
気になりスギるグルーパーゲーム用ワームということで、辻本ナツ雄さんご本人に、あれやこれやと直撃してきました。
Vol.1では、そのコンセプトを。そしてVol.2では「リグ職人・ポッキン的オススメリグ」を直撃。この項最後に、前回までの記事リンクもありますので、ぜひそちらもお読みください!
辻本 ナツ雄(Natsuo Tsujimoto) プロフィール
となると、次に気になるのはカラーではないでしょうか。グルーパーバグには厳選された10色のカラーラインナップがあるけれど、どのようにセレクトしたら良いのか悩む人も多いはず。今回はグルーパーバグの各カラーについてどのような状況で有効なのか聞いてみました。
フィールドと時間帯
その前に、辻本さんは瀬戸内と日本海側でのグルーパーゲームをメインにされている。まずは、それぞれのフィールドによる傾向の違いがあるのかを聞いてみた。
同じキジハタを狙う場合でも瀬戸内はナイトゲーム、日本海側はデイゲームが中心となります。その理由は瀬戸内も日本海でもボクは「でかい奴」をメインで狙っているからです。
瀬戸内でデイゲームが成立しないわけではありません。しかしナイトゲームではエサ取りも少なく、大型個体が狙えるという理由からナイトタイムの防波堤を選ぶようになりました。
また、瀬戸内の海は穏やかですから夏の暑い日には夕涼みも兼ねて楽しめますしね。
そして日本海でのボクのメインフィールドは防波堤ではなくロックショア。安全を兼ねてデイゲームにしています。また、最大の目的は大型キジハタをはじめクエや最近ではアカハタまで狙えます。いずれも大きな夢を見ながら釣行できる可能性を追いかけた結果がボクスタイルとなりました。
だからグルーパーバグのカラーについても「瀬戸内×ナイトゲーム」での高実績カラーと、「外海側×デイゲーム」での高実績カラーを中心に構成しているんです。
カラー構成について
「瀬戸内×ナイトゲーム」と「外海側×デイゲーム」における高実績カラーを中心に構成したというラインナップ。とはいえそれだけでも欲しいカラーは多くなるもの。その中でまずは10色に絞ったわけですが、どんな絞り方をしていったのだろうか。
カラーについてもスミスから全てお任せという事で依頼を受けました。カラーのテーマは「絶大なる実績」です。
カラーの候補を考えていた時には信頼のおけるクラブ内のメンバーにも相談してさんざん悩みました。そして最終的には自分自身が自信を持って「釣れる」と感じているものを選びました。
セールス的にはあまり売れそうもない色も入っているんですが、ボクの手掛けるワームだからということでワガママを通してもらいました。
候補として挙げたうちの何色かは不採用になっているんですけれど、それは売れる売れないというより同系色がダブっているものはどちらか選んで欲しいということで絞っていった感じです。
例えば、不採用カラーの1つに「コットンキャンディー」があるんですが、これは薄いピンク系の「スキンピンクホロ」があるのでどちらかにして下さい、という具合にです。
つまりは高実績で幅も広い。初回発売の10色でおおよそのシチュエーションはカバーできるはずです。
そう話してくれた辻本さん。全体的なカラーラインナップと、いかにして絞り込んだかを聞いたところで、続いては各カラーについてのコメントを頂いた。
01.ウォーターメロンペッパー
「辻本さんはグリーン系が大好きですよ」ってOFT時代から付き合いのあるSさんがスミスの担当者に伝えていたそうです(笑)。
でも、確かにそうなんですよ。ウォーターメロンペッパーはバスでは一般的なカラーだと思いますけれど、ハタにも本当に良く効くカラーなんです。瀬戸内のナイトゲームで高実績のカラーです。
02.グリーンスパークル
コレの元ネタはロッキンホッグのパンプキン/グリーングリッターだったんです。これをそのままグルーパーバグでもやりたいと。ところが試作の過程でやけに緑色が濃いものが出来上がってしまったんですね。
それを見てこれはイイぞと(笑)。で、こちらを採用することにしたんです。これは外海のデイゲームに良いカラーです。
03.スモークレッドフレーク
この色、バス釣りの人達に言わせると「古い色」らしいです(笑)。昔はよく見たけど、最近のワームにはほとんど見ないって。
でもこの色は瀬戸内のナイトゲーム用に高実績なので外せないんです。OFT時代に販売していたロッキンホッグやキラーシャッドのこの色が凄く良く効いたんです。
04.クリアーレッドフレーク
メバル用のスクリューテールグラブに同じ色(N5)があるので、それと同じに作って下さいとスミスの担当者に伝えました。甲殻類の色なのか、やっぱり赤って効く時があるんですね。
このカラーでは瀬戸内テストで朝夕のマヅメに使うと、多くのキジハタはもちろんマダイまでも釣れた経験をたくさんしました。時期的なものは4~7月。
その釣れっぷりにマダイ遊漁の船長が遊漁でのテンヤ仕掛け(浅場にて)で試したところキジハタもマダイもよく釣れた報告も入ってきました。
それ以降は、マヅメのキトサン(甲殻類)カラーとしてボクの中で君臨しています。
05.ピンキーオレンジ
スミス側からアピール系の色も入れて欲しいという事でオレンジ系のカラーを入れることにしたんです。
ベースにしたのはスーパーベビークローバグのオレンジ/ブラックフレーク。そのカラー試作を進める中で、サンプルの中にピンクっぽいオレンジがあったんです。
スミスの担当者からは、これは元の色を再現できていないのでボツカラーですと言われました。でもそれが気になり試してみたら結果も良かったので、あえてこのカラーを採用することにしました。
06.ブラウンシュリンプ
ボクがスミスに移籍してから、根魚大将というスミスのワームを分けてもらったんです。その中にこのカラーがありまして、初めは「こんな色、大して釣れないだろう」と思っていたんです。それが実際に使ってみたらめちゃくちゃ釣れる!とにかくびっくりしたんです。
それからというものボクの中での一軍カラーになりまして、グルーパーバグにもそのまま採用させてもらったというわけなんです。
07.ホログラムスパークル
これは、スミスの艶魚やヴィヴィッドライブ(廃盤品)にあった色で、外海のデイゲームで良く効いたカラーです。ベイトフィッシュを捕食しているタイミングで良く効くカラーです。
08.スキンピンクホロ
これもスミスの艶魚や根魚大将にある色です。これも外海のデイゲームで良く効くカラーです。
スミスのワームって、ちゃんと実績が出せるものを厳選してラインナップしているんだなぁと非常に感心しました。スミスに来るまで、ボクはこんな色はほとんど使って来なかったんですよ。
51.FTシュリンプ
FTというのはファイヤータイガーの略です。要は、元々はバス用のフロッグカラーなんですね。僕が使っていたのはYUMのウーリーホッグのこのカラー。
ソルトっぽくない色だと言われてしまいますが、このカラーは自分が主宰していたウェブ内の釣果投稿でぶっちぎりの釣果を叩き出していた物凄いヒットカラーなんです。
スミスの担当者からは、ファイヤータイガーとかフロッグというカラー名はソルトでは敬遠されるから止めてくれって言われまして、FTシュリンプとなっています。
52.モルトシュリンプR
これは脱皮したての甲殻類のイメージで使っています。瀬戸内のナイトゲームで欠かせないカラーです。ボクがOFTさんで手掛けさせてもらったロッキンホッグにモルトシュリンプという色がありまして、グルーパーバグにも採用させてもらったんですよ。
で、出来上がってきたカラーサンプルを確認したスミスの担当者が謝ってきたんです。すみません間違えました!って。
というのも、オリジナルのモルトシュリンプは背中側がブルーパールでお腹側がスモークなんです。スミスの担当者は無意識にそれを逆にしてしまったようなんです。
スモークで水の色に馴染んでいるところで、リフトさせてお腹の色が翻った瞬間にパールカラーでアピールするイメージだったって…。でも、「言われてみたらそうだな…」と(笑)。で、オリジナルのモルトシュリンプを上下反転(Reverse)させた方を採用することにしたんです。
辻本さんにカラーについても色々と教えてもらいました。
グルーパーゲームは各メーカーの製品カラーラインナップにも幅があり、そのチョイスに迷う人もいることだろう。
全国各地のフィールドによる違い、ナイトゲームなのかデイゲームなのかによってもチョイスは変わってくるはずだ。経験豊富な辻本さんによるカラー指南はきっと参考になったはず。
条件に合ったカラーチョイスで良い釣りを楽しもう!
LENGTH | WEIGHT | PACK | 適合フックサイズ | PRICE |
3.5inch | 約4.8g | 6本入 | オフセット#1/0~3/0 ※フック形状により異なるので目安として |
¥600(税別) |
スミス公式グルーパーバグ3.5インチ詳細ページはこちら