O.S.Pが手掛けるミノーシリーズの数々。
ルドラ、ヴァルナ、阿修羅、ドゥルガ。サイズの異なる4モデルが揃い、全モデル潜行レンジは1~2mライン。O.S.Pミノーシリーズには潜行深度の浅いショートビルミノーが充実しており、深場を攻めるロングビルミノーはラインナップされてきませんでした。その理由はショートビルミノーの方が、“使い手を選ばず定番、汎用性も高い”…、率直に需要があるから。ただ、O.S.P は、ショートビルミノーだけが定番ではなく、“汎用性を高くして同じように扱いやすく” すれば、ロングビルミノーも多用できるシーン・シチュエーションは多くあるのではないか!? ということに着目するようになり、こちらのアイテムの開発をスタート、ようやく完成に近づいてきたようです。
阿修羅89EX-DR SF【O.S.P】
最大潜行深度4.2m。
3.5m~4mの領域に達することに成功「阿修羅89EX-DR SF」。あえて使い手や状況を選びそうな水深2.5m以深のミドルからディープレンジで広く活躍するミノーを目指し、開発されたNEWアイテム。ただ、深場に達するだけだと極普通のロングビルミノーで終了…、O.S.Pが目指したのは阿修羅のDNAを受け継いだ“誰もが簡単に扱える”というトコロ。実際に開発スタッフにお話を伺いましたので、その内容を絡めて魅力をお伝えできればと思います。
Length:89mm
深く潜らせるために大きく工夫されたポイントの1つがサイズ感。
シルエットとアクションを本物のベイトフィッシュに近づけることは、ミノーのメリット。まず“サイズ感”は一般的にベイトフィッシュのサイズで多いとされる7~13cmの大きさの中で、今回はベイトタックルでキャストができるサイズ感にも追求。関西や関東のリザーバーはモチロン琵琶湖といったデカバス攻略も当然視野に入れているため、深場で掛けてウイードやストラクチャーに巻かれたり、ラインの伸びによるフッキングミスを防ぐためにも、ベイトタックルで扱えるということを大前提に。“ベイトタックルで快適にキャストできてベイトサイズに近い大きさ“という絶妙なバランスを考慮した結果、89mmというサイズ感に落ち着いたそう。
クランクベイトには様々なレンジを攻略できるモデルが沢山あるのに、何故ミノーは少ないのか? 感じたことはありませんか? クランクベイトはボディ幅があるため飛距離が出しやすく、浮力もあるので泳ぎも安定させやすい。それに対して細身ボディのミノーは、リップレスやショートリップなら飛距離が出るが、リップが多くなるほど飛びにくくなるという。「阿修羅89EX-DR SF」にはO.S.Pならではの、ボディ側面の肉厚を約40%(O.S.P比)薄くすることを実現して重心の集中化や低重心化に貢献する、薄くて高強度な構造“ハニカムスーパーHPボディ”の採用と緻密なボディバランスの調整で、泳ぎ出しが超スムーズ。そして、従来のO.S.Pミノーシリーズ特有の動きに少しスパイスを加えたような、“ロールの入ったタイトウォブルアクション”を生み、低活性時にも喰わせられるアクションになった。
コレはカナリ緻密なボディ設計によるもので、固定重心の板状ウエイトがフロントフックの前後に2個。そして阿修羅という名前の由来である3フックの予定をあえてワンサイズ上げた2フックへ変更。この時、阿修羅という名前にして良いのか?カナリ悩まれたそうです(笑)。名前の由来であった3フックをワザワザ無くすほど、動きを追求したシビアなボディ設計が施され、アイへラインを直接結べば名の通りスローフローティングですが、スナップ#0もしくは#1ではサスペンドになるという究極のバランス。
良く飛ぶという点も特筆すべき点。
ロングビルミノーはどうしても飛距離が出にくいことが弱点であるが、「阿修羅89EX-DR SF」は後部ギリギリまで寄る“Wタングステン重心移動”を搭載。良く飛ぶと言われているロングビルミノーと比較しても1.2倍程の飛距離を実現。
さて、最後になりますが使いドコロについても伺いました。
O.S.Pミノーシリーズの中で動きに関して言えば、名の通り阿修羅に近いそう。“ディープクランクベイトがミノーになった”と思えば、使えるシーンもイメージできるのではないかとO.S.P開発スタッフの方はおっしゃられており、ルアーの潜行レンジにベイトが居る時はモチロン、ディープクランクだと動きが強すぎる時、水が澄んでいるけどワームじゃ少し遅かったりアピール不足だと感じる時に有効。ルアージャンル的に通年使える物に仕上がりましたので、初めて使われる方、ロングビルミノーに苦手意識のある方でも簡単に使って楽しめますとコメントを頂きました。
深く潜らせることができる阿修羅「阿修羅89EX-DR SF」。よりミノーゲームの引き出しを増やしてくれそうなNEWルアーがまたまた登場しますね。