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【TICT×BIG HIP物語/第2章】2019年、始動した「ビッグヒップ」プロジェクト

寄稿:飛田 俊一郎
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メバリング特集

ビッグヒッププロジェクト始動

2020年春。ディレクター飛田、デザイン草嶋、テスター充彦、オブザーバー慎佑でスタートしたプロジェクト。

でも、すぐに次の壁にぶち当たります。それはルアーの“強度”の問題です。ビッグヒップの素材はUVレジン、本来ならばルアープロトを作るのに用いる素材。中でも透明な素材は特に強度が弱く、消波ブロックにあたっては粉砕。更にはゲストフィッシュのクロダイに噛み割られてしまう始末。

ころんでもタダでは起きない

すぐにチームで修正に入ります。いくつもの素材をテストしフォルムや内部構造を修正、塗装も最大限厚くした結果、ギリギリ使用に耐え得るまで強度を上げることに成功しました。そして全く期待していなかった嬉しい副産物として「更なる潮噛み」と「飛距離」が加わりました。そしてその形が現在のビッグヒップの原型となりました。

飛距離が出て、微妙な潮の変化がわかる、そしてもちろん魚を連れてきてくれる。いつしかビッグヒップは僕らにとって無くてはならないルアーになっていました。

ビッグヒップを全国へ

釣果が上がれば上がるほど、湧き上がる新たなる疑問。それは「他のエリアでもビッグヒップは釣れるのか?」ということです。

インスタグラムのフォロワーさんに託す

プロジェクト内で話し合った結果、インスタグラムのフォロワーさんに託してみることに。直接電話でよくお話しさせていただいた上でビッグヒップのテストをお願いしました。シーズン終盤の6月。季節的にちょっと厳しいかも?なんて思っていましたが、嬉しいことに、見事結果を出してくださいました。

その後、ビッグヒップへの問い合わせが増加したため、皆様のリクエストへ答える形でサンプルを全国各地に。そしてすぐに聞こえてくる朗報。釣果の喜びもさる事ながら全国のフィールドにビッグヒップが受け入れられた事、そしてそれをきっかけに熱いメバルアングラーさんと繋がれた事が何よりも収穫でした。

夢をもう一歩先に

その後も嬉しいことに、ビッグヒップを求める声をたくさんいただきましたが、すぐに踏み切れない理由もいくつかありました。

その理由は、元々仲間内の分くらいしか生産する予定はなかったこと。そして、生産に時間がかかること。そして、少数ではありますがやっぱり破損の声を聞いたことです。

ここまでの結果として、個人の楽しみレベルではプロジェクトは成功と言っていいでしょう。しかし、このままプロジェクトを終わらせてもいいのか?自問自答に明け暮れます。モノを生み出す責任、巻き込んだアングラーたちの声、応援してくださるフォロワーさんの期待。それを踏まえ熟考を重た結果、夢をもう一歩先に進める決意を固めました。

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