ハードとソフト素材の融合。
情報公開後、まだかまだか…。と待ち望まれて大方2年。ようやくリリースが迫るO.S.P初のビッグベイト“火蓮(カレン)”。“炎のようにテールが動く”という意味を込めた、次世代ビッグベイトに今回は迫っていきます。
火蓮(カレン)【O.S.P】
“ボディ前半がプラスチックで後半がワーム素材”。
ハードベイトとソフトベイトのメリットを融合させた新感覚ビッグベイト「火蓮(カレン)」。ビッグベイトではありますが、誰にでも扱いやすいということを考慮されており、巻きモノもしくはスイムベイト感覚で使用できる設計に。リザーバーや河川、ため池など、様々なフィールドで多彩な使い方ができ、オープンエリアやこれまでビッグベイトで攻めることの難しいとされてきた、カバー周辺へのアプローチも可能に。
Length | Weight | Type | Color | Hook Size | Ring Size |
180mm | 約50g | Floating | 7 | 前/ケンクローフック#1(ハヤブサ製) 後/ケンクローフック#3(ハヤブサ製) | ラインアイ#4、フロントフックアイ#4、リアフックアイ#3 |
ロッド:MH〜Hパワーの7ft.前後のベイトロッド
ライン:フロロカーボンライン14〜20Lb
使用フック:ハヤブサケンクロー(フロント#1、リア#3)
ハードとソフト素材の融合
ボディ後半がワーム素材によるメリットは本当に様々。
ハードベイトが持つ波動に加えてワームならではのナチュラルさも秘める「火蓮(カレン)」。ビッグベイト特有の圧倒的存在感を放ちながらも、チェイスで終わらせない艶めかしいワーム素材による動きでシッカリバイトへと繋げます。
ボディにワーム素材を採用するという特殊な構造をしているため、どうしてもヘッド側のハード素材よりワーム素材が重くなってしまい、直立姿勢で浮くという問題も…、ただ、ワーム素材のジョイント形状や厚み、テールの長さはモチロン、最も完成へと大きく導いたとされる、内部にエアホールを設けるという工夫でそういった問題を解決。
この特殊な内部構造と前途したワーム素材に対する緻密な設計によって、やや頭上がりの絶妙な姿勢で浮き上がらせることができ、リトリーブでは多連結ボディのような安定した艶めかしいナチュラルスイミングを演出。
「火蓮(カレン)」の水中アクション映像(映像はプロトタイプです)
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ボディ後半がワーム素材。
スキッピングがやりやすく、リアのトレブルフックを外せばより攻めのアプローチが行えます。通常のビッグベイトでは入れることのできない所にもスムーズに入ってくれるので、カバー内のビッグベイトの存在に違和感を覚えていないバスを魅了。
ワーム素材が傷むのでは?
という心配も無さそう。見切れや破損に強い丈夫なマテリアルが使われていて、しなやかさを残しつつハリを持たせた高強度仕様に。
とはいえワーム素材…。プラスチックに比べると強度が落ちるのも事実。長く使っていれば身切れや破損も付き物ですが、「火蓮(カレン)」には初めからスペアも付属。万が一現場でそのようなことが起きても簡単に交換することができますよ。
「火蓮(カレン)」の付属品がこちら
もう1つの大きな魅力!スクエアリップ
もう1つの大きな魅力が標準装備の“スクエアリップ”。
タイトで安定した直進的なウォブリングアクションを発生してくれると共に、こちらもスナッグレス性に貢献。ボディ後半のワーム素材による力でカバーへスムーズに入り、その後のリトリーブでは、ボディ幅より広い幅を持たせたリップが、先に障害物へコンタクトしてくれるため、根掛かりや障害物へのスタックを軽減します。
使い方も様々
巻きモノもしくはスイムベイト感覚で使用できると前途しましたが、本当にその通りで、アクションの種類も本当に様々。タダ巻きでもファストリトリーブとミディアムリトリーブを使い分けることができたり、ストップ&ゴーでもボディ後半のワーム素材だからこそ可能なステイ中に誘うことも◎。首振りなどのトップウォーター的な使い方も有効です! では、O.S.Pが推奨するオススメアクションもいくつか紹介。
表層付近にバスの意識が向いているタイミングで有効。
存在感を放ちながらステイ中のバイトの多さはソフトマテリアルボディだからこそ実現可能。必要以上に動かず薄いテール部分がナチュラルになびくことで、バスの判断を狂わせるバイトトリガーに。存在感とナチュラルさを両立した「火蓮(カレン)」は、スロー系攻略にもベストマッチ。
動かして誘い、止めて喰わせる基本的なアクションも「火蓮(カレン)」の得意分野。ショートトゥイッチの首振りは瀕死のベイトフィッシュを演出。ショートジャークではワイドウォブルで瞬発的に逃走する小魚を演出し、思わずバイト。
無防備なベイトフィッシュを演出。ハードマテリアルヘッドのウォブンロールで波動を出しつつ、尾側のソフトマテリアルボディは、ナチュラルになびきます。追尾してくるバスの判断を曖昧にさせ、バイトに持ち込ませるのはハイブリットだからこそ。
速すぎるリトリーブに対応できず、アクションが破綻してしまうビッグベイトが多くある中、「火蓮(カレン)」は別格な存在。ハードマテリアルヘッドにより、驚くほどブレのないバツグンな安定感を実現。
開発秘話や使い方など!より踏み込んだ内容はあの方へ伺うことに
さて、「火蓮(カレン)」の魅力を沢山伝えましたが、より踏み込んだ内容もお届けしますよ! 先日開発に大きく携わられた“小林明人”さんに開発秘話やテクニック的なことを色々教えていただきましたので、伺った内容を順番にお届け!
小林 明人(Akihito Kobayashi) プロフィール
ビッグベイトの難しいイメージを無くし、巻くだけで釣れるモノが欲しい。
こう思ったことが事の始まり。近年ビッグベイトというルアーが数多く普及される中、扱うためのテクニックや専用タックルなども必要とされ、“難しい”という印象が根付く中、小林明人さんは逆の発想で巻きモノのように扱うことができ、簡単で気楽に扱えるビッグベイトを目指して開発。それともう1つ、20年前に流行ったタイミングで“小林明人”さん自身も愛用していたスイムベイトである、キャスティークの“リアルベイト”。使っていて釣り人に“釣れそう”だと感じさせるルアーであり、それに近づけたい思いから、“気軽&簡単に扱えて使っているだけで釣れそうな気持にさせるビッグベイト”を目指して、「火蓮(カレン)」の開発を本格的に始動させました。
開発中の思いがけないエピソード。それは「津久井湖でテスト中に並木敏成さんがイキナリ60UPを釣り上げたことですかね」とコメント。その他に小林明人さん自身もテストで、関東のほとんどのエリアで50UPに近いバスを釣り上げているそう。
ワーム素材の硬度やバランス。
コレが最も苦労したポイントだそうです。ただ自分が使うだけであれば簡単に作ることができるが、製品を売るということは、ベストな物を世に出す必要がある。正確性を出すためにカナリ緻密にボディ設計を行ったそう。ワーム素材も自重があるので尻下がりになり、ボディを丈夫にしようと素材を硬くしてしまうと動きが鈍くなる。そういったことを長期間試行錯誤した上で、エアホールをワーム素材内部に採用するという答えに。ルアーの浮き姿勢を良くすることだけでなく、硬い丈夫なワーム素材をチュラルに泳がせるという意味もエアホールには込められています。
また、ワーム素材に標準装備となっているアシストフックを接続するアイにも苦労。小林明人さんから取引先の工場にアドバイスをしたり、逆に取引先の工場からアドバイスを貰ったりしたこともあったそうで、その結果アクションを損なわせないように、ワイヤーの代わりにボディ内部にPEラインを通してスプリットリングを接続というセッティングに。リップの厚みに関しても、厚くすると動きが鈍くなり、薄くすると強度が心配ということで、強度のある素材を薄くすることを実現するのも大変だったそう。
ハードとソフト素材によるメリットも訊いてみました。
スイムベイトの食わせ力とハードルアーのカバー回避能力を高次元に融合したルアーとコメント。リップが先に障害物へコンタクトしてくれて、引っ掛かりそうになれば止めると浮いてくる。本来スイムベイトの場合は投げて通したいレンジまで沈ませてからリトリーブをする必要がありますが、「火蓮(カレン)」は巻くと任意のレンジまで沈んでくれて止めると浮くということがメリットだとおっしゃられていました。慣れればスキッピングも簡単にできるので、カバーにも入れやすいとのこと。
多用するアクションについても教えてもらいました。
最もオススメなアクションが物に当てながらの早巻き。リザーバーなら岩盤などにこすらせながら。また、ラインアイにシンカーを装着してボトムで放置するというサイトフィッシングで使っても面白いそうですよ。
カラーは全7色
カラーは全7色展開です。
因みに小林明人さんオススメカラーは“ロクマルシークレット”と“チャートバックシャイナー”。濁っていてバスの活性が高い時に投入することが多く、そういった時に効くルアーがこの2色だそうです。
待ち望まれて2023年、ようやく世に放たれる「火蓮(カレン)」。全国のフィールドで一体どのような釣果をもたらすのでしょうか?