少し前に、天龍のシーバスロッドSWAT(スワット)のベイトモデルのうち、特にベイエリアや中規模河川でのピンポイントキャストが得意なSW842B-ML/Mをご紹介しました。
今回は待望のベイトモデルのもう1機種、SW932B-ML/MHについて。
天龍スワット SW932B-ML/MH
SW842B-ML/Mにしても、今回ご紹介するSW932B-ML/MHにしても、大枠でのコンセプトというのは変わらない。
とにかくキャスト精度。そして、とてつもなく広い守備範囲。ピンポイントを狙い撃てるだけの性能を持ち、ルアーウエイトやある程度の太糸への対応力は群を抜く。
そうした共通項を持ちながら、SW932B-ML/MHが持つ役割はというと、やはりより外洋での飛距離であったり、パワーファイトで負けないトルクなど。
モデル | タイプ | 全長 ( m [ft]) |
継数 | アクション | 仕舞寸法 (cm) |
ルアーウエイト (g) |
LINE (lb) |
PE (号) |
リアグリップ長 (mm) |
先径 (mm) |
自重 (g) |
カーボン /グラス (%) |
価格(税別) |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
NEW SW932B-ML/MH | B | 2.82[9’3″] | 2 | RF | 145 | MAX70 | MAX30 | MAX3.0 | 325 | 1.6 | 152 | 96/4 | ¥57,000 |
久保田剛之さん「想像以上の仕上がり」
メインで繰り返しテストしてきたのは、おなじみ久保田剛之(くぼた・よしゆき)さん。
久保田さんを持ってして、想像を超えた仕上がりとなった言わしめるSW932B-ML/MH。
港湾部でももちろん使えるのだが、やはり中・大規模河川・サーフ・干潟等で、遠投と多彩なルアーに対応するのが魅力のベイトモデル。
これまでベイトシーバスを楽しんでいた方も、普段はスピニングだけどこれからベイトシーバスを始めたいという方にも、「こんな釣りがあるんだ」と引き出しを増やせるロッドになるのではないかと言う。
型番のSW932B-ML/MH。「ML/MH」が示すのは、MLパワーのティップにMHパワーのバットであること。
バットはMHでおなじみのC・N・T(カーボンナノチューブ)もコンポジット。非常に粘る。主導権は渡さない。
強烈なまでの守備範囲
また、MLのティップとの組み合わせはとにかく強烈なまでに適合ルアーを幅広くしていて、表記の通りMAX70gまで! 2オンスクラスのビッグベイト系にフックを足した重量でも十分に振り切れる仕様。
強靭ではあるんだけれど、全体に追従するというのは、地形に不確定要素が多いフィールドでのランディングの助力にもなってくれる。
さて、MAX70gということですが、では下限は…というと10gくらいから使える! これはちょっと驚異ですよね。
ちなみに…実際のところ久保田さんはテストで7gほどのポッパーなども駆使しているとのお話も伺い、いかにこのロッドの守備範囲が広いのかを示している。
だからこそのレングスというか。9’3”というレングスも絶妙で、飛ばすだけでなくフィネスなだけでもない、あらゆるルアーを飛距離・精度・操作性で高次元で扱える、究極に万能なロッドといえるのではないでしょうか。
キャストの部分では、特に糸抜けを重視。本来のガイド数よりもひとつ減らし、抵抗を減らすことでより高いキャストフィールを味わえる仕様に。
そして適合ラインもPE3号までと非常に広い。だから、ルアーとの組み合わせも選べる。先に述べた通り、ルアー自体の選択肢も広いんだけれど、適合ラインも広いから同じルアーであってもラインウエイトで沈ませる、浮かせる…といった細かな調整ができる、そうした調整に違和感なく対応するロッドとなっています。
ちなみにSWATベイトモデルのサブネームはVariable Caster。
Variable=可変。まさに使用ルアーに応じて変幻自在に使い倒せるキャスターなのです。
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