今年もまた新たなロッドを多数展開するロッドメーカーTENRYU。無事閉幕した釣りフェスティバル2023で、それらを実際に触った方も多かったことだろう。
記者も〝釣りフェス〟には足を運び、もちろんテンリュウブースも見てきた。
多くのお客さんがいて、その中でも足を止めて見ている人が多かった印象を受けたのが、ジグザム・ドラッグフォースだった。
ジグザム・ドラッグフォースが変わる。
ジグザム ドラッグフォースがモデルチェンジ
ジグザムは大型青物を対象とした近海ジギングロッドシリーズで、ドラッグフォースはそのフラッグシップといえるモデル。
近海ジギング用ロッドであり、待ち望んでいた人も多いのではないだろうか。まずはスペックを駆け足で紹介したい。
出典:テンリュウ公式
MODEL | TYPE | ロッド全長 ( m [ft]) |
継数 | アクション | 仕舞寸法 (cm) |
ルアーウエイト (g) |
Bestルアーウエイト (g) |
ライン (lb) |
ドラグ MAX (kg) |
リアグリップ長 (mm) |
先径 (mm) |
ロッド自重 (g) |
カーボン /グラス (%) |
税別価格 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
JDF631S-2/3 | S | 1.90[6’3″] | 1 | R | 190 | 100-180 | 100-120 | MAX PE 4.0 | 5/0° | 495 | 2.0 | 189 | 87/13 | ¥57,000 |
JDF621S-3/4 | S | 1.88[6’2″] | 1 | RF | 188 | 120-200 | 120-150 | MAX PE 4.0 | 7/0° | 495 | 2.1 | 198 | 87/13 | ¥57,500 |
JDF611S-4/5 | S | 1.86[6’1″] | 1 | RF | 186 | 120-230 | 150-180 | MAX PE 4.0 | 8/0° | 495 | 2.3 | 206 | 87/13 | ¥59,000 |
JDF601S-5/6 | S | 1.83[6’0″] | 1 | RF | 183 | 150-250 | 180-200 | MAX PE 5.0 | 10/0° | 495 | 2.5 | 213 | 87/13 | ¥59,500 |
テンリュウ公式ジグザムドラッグフォース詳細ページはこちら
トガったスペシャリティに磨きをかけて
話を聞いたのはもちろんこの人。
舟木雄一さんは「ドラッグフォースも10年目を迎えてのフルモデルチェンジとなりますが、ドラッグフォースらしさは失わずにさらにそのコンセプトを突き詰めていったロッドになったと思います」と話す。
元々ドラッグフォースは、かなり専門性というか地域色も絡めてココで使うならコレだ的なスペシャリティを持つ機種が多かった。
ドラッグフォースが狙うのは近海ジギングといっても、大型青物であったり、基本的にはバタバタと連発するようなサイズでないだけにブランクス設計もシビア。さらには潮流なども地域色があるため、掛けるまでのキャストや誘いにおいてのストレスのなさや掛けてからの安心感などが必要。特化型が生まれるのは、この釣りに限ってはフラッグシップの宿命かもしれない。
そうした、いわばトガったドラッグフォースがさらに磨きをかけた。
まず、バット部にはC・N・T素材をコンポジット。驚異の粘り強さを発揮するのだが、例えば千葉外房のヒラマサなど、かなりシャローでどデカい個体が掛かるといったシチュエーションで、C・N・Tの恩恵を感じることができるだろう。
実は新生ジグザム・ドラッグフォースは、このシャローでの大型ヒラマサなどをより強く意識している。浅場で10kgどころか20kg前後もヒットしてくると、まぁとにかく生半可なロッドでは一瞬で走られ、止められないままにゲーム終了…ということも少なくない。
そしてこれが何度もバイトがあるならよいのだが、それは千載一遇のチャンスだったりする。
ゆえに、そのバイトさえあれば、確実にファイト・ランディングまで持ち込める…ということを想定して製作したという。
ガイド設定も、わずかなミスを少しでもなくすための設定。
バットガイドはRVガイド。ご存じの方も多いと思いますが、これはキャストティングロッドでよく用いられるガイド。キャスト時の糸抜けがよい。
このRVガイドの設定は、前述したように外房のような遠浅の地形では水深自体は浅いわけで、そのままバーチカルに落としていたら、そもそも探れる範囲が狭くなってしまう。
ゆえに、アンダーハンドでフルキャスト…みたいな勢いで投げることも多々。だからこの設定は非常に重要なキーとなる。
また、面白いのが、全機種ともにシャクり感が非常に似ているという点。
レングスは違う、けれどジャーク時の感覚がどれも同じようなリズムでシャクれるのだそうだ。
これはジギングをやったことのある人ならお分かりかと思うのですが、同じ硬さでジャーキングすると長くなればなるほどリズムがつかめなくなる。今回のドラッグフォースはレングスこそ違えど、そのジャーキング時に違和感を与えないようバランス設計されているそうだ。
今回は速報でお伝えしましたが、また改めて詳細をご紹介します!