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【藤田知洋のベイトシーバス】「流れ」のない明暗攻略。強くて弱いバイブレーションで勝負アリ

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シーバス特集

ダイワフィールドテスター・藤田知洋さんとのシーバスゲームin広島。

ということで前回は、デイゲームでなかなかに厳しい状況の中で貴重な1尾を手にしましたよ!……というところまでお伝えしました。

日もすっかり落ちてナイトゲーム。ここではどんな攻略をしたのか、早速振り返ってみましょう!

【藤田知洋のベイトシーバス】状況判断とルアーセレクト

橋脚の明暗攻略

さて、前回の続きから。橋脚の明暗を狙ったナイトゲームへ。

秋のシーバスは、その捕食する対象が多岐に渡ることが多く、ボラ(イナッコ)、コノシロ、サッパ、さらにはサヨリなど、河川ごとに傾向が出る場合もあるという。フィールドによっては漁港回りでイワシの接岸…ということもあるそうだ。

いずれにしても、橋脚周りの明暗は一級ポイント。シーバスは明暗の境目、ストラクチャー、流れの変化(ヨレ)ができる所に、身を潜めてそうしたエサを待ち構える。

食わせのバーティスR98F

最初のポイント、橋脚周りで選んだのはショアラインシャイナーZバーティスR 98F

前作バーティスから、「R」を冠し、さらなる弾丸ぶっ飛びミノーとなったバーティスR。

出典:ダイワ公式 ※写真は140F

アイテム タイプ サイズ
(mm)
標準自重
(g)
色数 有効レンジ
(cm)
アクション 飛距離
(m)
標準装備フック メーカー希望
本体価格(円)
98F スローフローティング 98 16.2 15 約30~80 タイトウォブンロール Max:70
Ave:67.2
(当社テスト)
#4トレブル
リング#3
1,900
98S スローシンキング 98 17.7 13 約50~100 タイトウォブンロール Max:78
Ave:75
(当社テスト)
#4トレブル
リング#3
1,950
125F スローフローティング 125 20.5 16 約50~100 タイトウォブンロール Max:77.5
Ave:73.5
(当社テスト)
#5トレブル
リング#3
2,100
125S スローシンキング 125 23 14 約50~140 タイトウォブンロール Max:79.5
Ave:75.9
(当社テスト)
#5トレブル
リング#3
2,150
140F スローフローティング 140 27 15 約30~120 タイトウォブンロール Max:84
Ave:82.7
(当社テスト)
#4トレブル
リング#3
2,200
140S スローシンキング 140 28.5 13 約50~140 タイトウォブンロール Max:87.5
Ave:85.5
(当社テスト)
#4トレブル
リング#3
2,250

使用したバーティスR 98F、その前身となるのはバーティス97だが、97も元々抜群の飛距離性能。98Fはそれに輪をかけて9cmクラスミノーとしては最高クラスの飛距離が特徴。

その理由としてはタングステンウエイトの大型化や、ワイヤーオシレート機構のシャフトがサクサス加工されたこと、そしてキックバックスプリングの追加、エアロボディ化などが挙げられる。

また飛距離に目が行きがちだが、アクションレスポンスが抜群、立ち上がりが早い。多少の波気立つポイントでもウエイトの戻りが早く、着水後からリニアに動き出します。

アクションはタイトウォブンロールアクションで、ヌルヌルした感じというかナチュラル。もちろんファストリトリーブにすれば、その分キビキビとしたアクションに。とにかくあらゆる状況に対応する器用さも武器。

これを藤田さんは、基本的にはスロー気味に巻いてナチュラルに投入、場合によってはドリフトも…というアプローチだったのだが…。

いかんせん流れがない。そのためかシーバスたちもギュッと固まってエサを待ち構えている状況ではないと判断。

モアザン・ソルトバイブ

そこで取り出したのがモアザンソルトバイブだった。

出典:ダイワ公式

アイテム サイズ
(mm)
標準自重
(g)
フック仕様 メーカー希望
本体価格(円)
72S 72 15 ST-46 #6トレブル 1,200
80S 80 21 ST-46 #5トレブル 1,200

投入したのはモアザンソルトバイブ72S。72mm・15gのバイブレーションを撃つと…一撃!

影響したのは「流れ」で、非常に流れが緩い状況で、捕食モードではなくリアクションと判断しソルトバイブを選択。つまりはソルトバイブの波動を生かしたのでした。

ナイトゲームでは捕食のために浮いたシーバスも多いため、あくまで基本は…上からレンジを入れていくのがセオリー。バーティスはほんの数投、そこですぐに切り替えリアクションのモアザンソルトバイブ投入と、非常に判断が的確だったのが印象的。

なぜソルトバイブだったのか?

ただ、ひとつ疑問があって。バイブレーションにも多くのルアーがある中で、なぜモアザンソルトバイブだったのか?

デイゲームでも使用していたミニエントもあれば、リアルスティールもある。そうした大枠でのバイブレーションの中でなぜソルトバイブだったのが気になりました。

△鉄板バイブレーションのモアザン リアルスティール。こちらはより強波動で強制的にリアクションでスイッチを入れたい時に。塗装の剥がれ具合に愛とシーバスとのファイトの歴史を感じます(笑)

「まず食わせではないな、と判断してのバイブレーション。今挙がったミニエント、リアルスティールと比較するとソルトバイブは一番ナチュラル。波動は出るけど、ほかの2つと比べると弱いんですよね。鉄板のリアルスティールは最も強く、ソルトバイブと同じく樹脂製のミニエントですが波動の強さならミニエントの方が強め。普段からプレッシャーも高いであろう一級ポイントの橋脚周りでリアクションの釣りとなると、強過ぎない波動というのが良いのかなという判断でした」

そう話す藤田さん。また、レンジも浅いことからモアザンソルトバイブをセレクトしたという。

日中からバイブレーションを見ているだろうと予想できる橋脚周りで、リアクションすぎないリアクションの釣りを展開した結果だった。

ちなみに、基本的には鉄板>樹脂>シリコンの順で波動は強い。シリコンではちょっと弱い、樹脂の中ではナチュラルめがイイのではという選択だったそうです。思惑通りに釣れて、藤田さんもウレしそうだったなぁ~。

タックル

ちなみに、このポイントではタックルを変更。

それまではロッドにラテオベイトモデル 93MB、リールにジリオンTW HD 1000XHL(PE2号+リーダー7号)の組み合わせ。これをロッドにラテオベイトモデル 89MLB、リールにジリオンSV TW 1000XHL(PE1.5号+リーダー5号)に。

ナイトゲームの始まり。流れが出ることを予想し、バーティスR98Fなどでナチュラルなアプローチができるよう、ラテオ89ML+ジリオンSV TW1000XHLの組み合わせに

メインタックルとなったラテオベイトモデル 93MB+ジリオンTW HD 1000XHLの組み合わせについては、前回記事でもご紹介した通り。どちらかといえば重めのルアーを大遠投で攻略したい時のセッティング。

△こちらはラテオベイト93MB+ジリオンTW HD1000XHL

【シーバス・ベイトタックルスタイル】その利点とベイトフェチ藤田知洋の愛用タックル

 

一方で、ラテオベイトモデル 89MLB+ジリオンSV TW 1000XHLは、もう少しマイルドな軽量・中量級ルアーを使う際に用いるタックルだという。そもそもはミノーなどで食わせ系の釣りで、近・中距離戦を見込んだタックルセレクト。

△モアザンソルトバイブに変えて直後のヒット

ジリオンSV TWに関しては、ジリオンTW HDがMAG-Zブーストスプールなのに対し、SVブーストスプールを搭載。インダクトローターの2段階式調整が利く〝ブースト〟であるが、SV=ストレスフリー・バーサタイルということで、とにかくトラブルが少なく誰もが投げやすい。

ジリオンSV TW

出典:ダイワ公式

品名 巻取り長さ
(cm/ハンドル
1回転)
ギア比 自重
(g)
最大
ドラグ力
(kg)
スプール
寸法
(径mm/幅mm)
標準巻糸量
ナイロン
(lb-m)
ハンドル
長さ
(mm)
ベアリング
(ボール/ローラー)
メーカー
希望本体
価格(円)
1000P 59 5.5 175 5.0 34/24 14/45-90
16/40-80
90 8/1 44,000
1000PL 59 5.5 175 5.0 34/24 14/45-90
16/40-80
90 8/1 44,000
1000 67 6.3 175 5.0 34/24 14/45-90
16/40-80
90 8/1 44,000
1000L 67 6.3 175 5.0 34/24 14/45-90
16/40-80
90 8/1 44,000
1000H 75 7.1 175 5.0 34/24 14/45-90
16/40-80
90 8/1 44,000
1000HL 75 7.1 175 5.0 34/24 14/45-90
16/40-80
90 8/1 44,000
1000XH 90 8.5 175 5.0 34/24 14/45-90
16/40-80
90 8/1 44,000
1000XHL 90 8.5 175 5.0 34/24 14/45-90
16/40-80
90 8/1 44,000

中・重量級ルアーの大遠投ならMAG-Zブーススプール、近・中距離を抜群の飛距離と使い手を選ばないトラブルの少なさならSVブーストスプールとなると思う。

どちらも前提として後半の失速が少ないスプールであるが、そんなところを参考に選んでみてはいかがでしょうか。

さてさて、そうこうしているうちに、干潮に向かいこの日初めて流れが出始めたタイミング。藤田さんはウエーディングで再びラテオベイトモデル 93MB+ジリオンTW HD 1000XHLのタックルで大遠投。連発劇を見せることになる。

ダイワ(DAIWA)

1958年の創業、リール、ロッド、ルアー、用品などあらゆる釣り物のフィッシングタックルを扱う総合ブランドとして、国内、海外に多くのファンを抱えている。ジャパンクオリティの品質の高いアイテムを日々開発、その過程で、世界初となるテクノロジーも数多く輩出している!
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