スピニングリールを選ぶ
子供が使うには大人と同じサイズのスピニングリールは大きすぎます。具体的にはシマノさんの2500番では大きすぎます。出来るだけ軽量で、それでもスプール径が大き目で、ハイギア過ぎないことが良いと思います。軽さについては当然、非力な子供には少しでも軽い方が良いでしょう。スプール径の大きさは、糸ヨレを極力減らしたいですし、大人よりも太目のラインを使うことが増えるからです。ギア比についてはあまり気にしなくても良いですが、ゆっくり巻くということは子供にとって実はかなり難しいので、ノーマルギアが良いかと思います。となるとC2500番?2000番?そのあたりが選択肢となりますね。ここで注意しておきたいのは、初心者ですから、まずはスピニングリールから入るのは当然の流れです。しかし、実はスピニングリールを使いこなすのは子供にとって難しいことだということを覚えておくべきです。一連のキャストの動作(ラインを指にかけ→ベールを返す→投げる→ベールを戻す)が結構難しいし、スプールに指を添えて飛距離やラインスラックをコントロールする動作も、指の長さが短い子供には難しい(というか出来ない)。結果としてラインは風にあおられまくるし、テンションがダルダルのまま巻き始める(スプールに糸がきれいに巻かれない)し、あっという間に糸ヨレしまくってバックラッシュ(ラインが大量に放出して絡む)します。
ラインはフロロカーボンの3~5lbを選びますが、5lbの場合は小型のスピニングでは扱いにくくなるので注意が必要です。
出典:レジットデザイン
ベイトリールを選ぶ
ベイトリールの場合、僕が子供たちに練習させてきた経験上、明確に基準が出来上がっています。マグネットブレーキタイプ、小型で軽量なこと、軽いものを投げやすいこと、の3条件です。マグネットブレーキタイプを選ぶ理由は、ブレーキが安定して効くからです。子供のキャスティングは非力なため、スプールが高速回転する遠心力を利用してブレーキ力を発生させる遠心ブレーキが効果を発揮しにくいのです。マグネットブレーキは常に一定のブレーキ力を発生させるので、子供の安定しないキャスティングには向いているのです。ブレーキ設定は最初はMAX、慣れとともに徐々に緩めていくと良いでしょう。小型で軽量なのは、手が小さく、非力な子供には当然求められる性能です。ロープロファイル(背が低く)で自重の軽いタイプを選びましょう。子供にとってはそれでも大きいですが、極力小さめ、ということが重要です。出典:レジットデザイン
大人になれば、よほど変わったタックルでない限り(ジャイアントベイトなど特異なジャンル)、だいたいはキャストができるようになりますが、子供の場合、体の大きさ的に無理が生じます。
ロッドが果たす役割は小さくない
キャスティングとリトリーブの動作においてネックとなるのがロッドの長さでした。大人が当たり前に使うバスロッドは子供が使うには長すぎるのです。10歳男子平均身長:およそ140㎝成人男子平均身長:およそ170㎝平均身長で差が30cmあり、さらに手の大きさ、握力、筋力全てに大きな差がある子供が使う道具として、大人のロッドを流用することは無理がある、と言って良いでしょう。特にグリップ(リールより下のリアグリップ)の長さについては大人用では絶対的に長すぎると言えます。バス釣りはキャスト~リトリーブ~フッキング~ファイト~ランディングという一連の流れでロッドを立てたり寝かしたり、左右にティップの向きを変えたりということが非常に多い釣りです。その際に、手の短い子供にとってリアグリップが長いと取り回しに難儀するわけです。出典:レジットデザイン
こういう想いから生まれ、完成したのが、バスロッド・ワイルドサイドの子供用「CHILD SIDE(チャイルドサイド)」。
子供用だからといって一切の妥協はなし。鬼形さんの息子さんたちが何度もテストをし、作り上げた究極の子供用バスロッドなんです。
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