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今江克隆のルアーニュースクラブR「決戦直前!TOP50最終戦!異世界化?した桧原湖で勝つためにどう釣るべきか?」の巻 第1118回

連載:今江克隆のルアーニュースクラブR
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水位変動が鍵に

では、本戦もこの状況が維持するのかといえば、ことはそう簡単ではない……。

まず、冬水位への減水は滞在9日間でも明確で、2週間後にはシャローは例年通り相当な範囲で消滅することはほぼ間違いない。

そしてまた台風でもくれば話は別だが、水位を下げる急放水のためか、濁りが日に日にクリアアップしてくるエリアが出現し、それが湖流の影響なのか日替わりで変わる奇妙な状況へとプリプラ後半は変化していった。

初日20度と高水温を維持していた水温も、地元アングラーの予想では13~15度台に確実に低下するといわれ、フタを開ければ例年通りの10月半ばの桧原湖になるのではないか……という予想も十分に考えられる。

特にプリプラ期間最終日間際には、今までチリチリバラバラだったワカサギが大挙して群れとして固まりだしたエリアが出現し、そのエリアでは今まで大苦戦していた水深10m前後で600gならリミットはイージーに思えるほどの例年通りの釣れ方に変化しはじめていた。

このままシャロー~ミドル勝負かと思いきや……練習後半は散っていたワカサギが固まりだし、ディープで500~650gがイレグイになることもあった

しかし、ことをさらに難しくしているのは10月1日をもって放水を止めるという桧原湖の水位管理の情報だ。

もしプリプラ最終日29日の水位のまま放水(減水)が止まり、同時にクリアアップも止まれば、濁りは維持されシャローにグッドスモールが居残る可能性が高く、逆に流れを失った湖のディープは、またベイトが散ったうえにターンオーバーの水が滞留し、500g5本も厳しい、もとの難易度の高い状況に戻る可能性も否定できない。

「ミノー1インチ」や「ベビーサーディン」などのマイクロベイトが常識だった桧原湖。今年に限っては全く違った湖になっているのかもしれない

ここで最大の決断が必要になる。

間違いなくいえることは、10月半ばのTOP50で、リズムもタックルも180度変わってしまうシャローとディープの組合せで3日間釣り続けることは奇跡だ。

シャローで勝負するか、ディープでネバってリミットメイクで勝負するか、その判断が今回ほど難しい桧原湖を自分は見たことがない。

シャローで勝負したとして、仮に800gを3本釣っても2,400g、リミットを作れなければディープの5本3,000gにあっさりと負ける。

例年なら予選通過最低ラインは最低3,000g、予選2日で6,000gであり、予選2日間をシャローで勝負して3本獲ってからディープに参加してリミットを立てることは至難中の至難だ。

かといってディープで3,000g揃えてからシャロー勝負にいって、獲れなければただの平凡なスコアだ。

逆に5本早い段階で揃えられたなら、ネバり切って3,600gまで入れ替えをした方が確実に上位と考えれば、シャロー勝負への気持ちはゆらいでしまうだろう。

いいかえれば、プリプラ終了時点で全試合時間をシャロー勝負使っても、ディープタコ粘りに使っても、今回の3,500gの壁はどちらも極めて高い。

いや、むしろ3,000gの壁になる可能性もあるだろう。

運よく1日はシャロー勝負に成功しても、3日間の勝負となれば後者の成功確率の方が断然高く、前者のリスクは極めて危険だ。

選択肢は決まった!

一つだけいえる確かなことは、中途半端になることが最悪だということだ。

どのみち全時間をどちらかに捧げなければ、どちらもクリアできない難関なら、最後は腹をくくるしかない。

4戦終了時点での自分の年間ランキングは35位。

残留圏である30位までは予選を通過すれば残留はできる点差である。

通常であれば、ここは予選通過を確実にクリアするための釣りが当然の選択なのだろう。

だが、それははなから勝ちを捨てた守りの試合に過ぎない。

そこを目指しても、今の自分には得るモノも失うモノもない。

今年の自分の目標は初志貫徹、今の自分の限界を試すことにある以上、選択肢はおのずと決まっている。

口腔内のルアーは、試合後すぐに発売のルアーマガジンにて公開しています

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