【一手間加えればもっと釣れる】レオン加来匠「プラグチューンのススメ」
市販のプラグに自身で手を入れてチューニングする。
これはですね、決して「釣れないプラグを釣れるようにする」という事では無く、基本はロケーションに応じたチューンを施してラインナップをいくつか作るためです。
レオン 加来 匠(Kaku Takumi) プロフィール
ロケーションに応じたチューニング
僕の過去の実例を紹介すると、例えばヘドントーピードシリーズの中で1番小さいティニートーピードをメバリングで使う際、丸く切った板オモリの真ん中に小さな穴を空け、フロントアイにかぶせるように嵌め込んで貼って使っていました。これの目的は、淡水用のプラグで海水では浮きすぎてメバルのアタックで弾き飛ぶので吃水下げるためです。
さらに例えば、リッジ35Fが発売されて間もない頃、オリジナルリッジ35Fとは別に、リップを短く細く削ったもの(ウォブルを抑える目的)と、アゴに板オモリを貼った物(ポンプリトリーブでサスペンドさせるため)の二種を必ず携行していました。前述したとおり、海や魚の微細な状況違いに対応させるためです。そしてこのチューンド達は見事に活躍してくれました。
つまり、リップ付きのフローティングプラグでは「リトリーブ時の潜行深度を浅くしたい」あるいは「全く潜らないようにしたい」などの場合には基本的にリップを削ることである程度達成できます。また逆に、リップの無いフローティングペンシルや、リップが立っているフローティングのシャロークランクなどで、「喫水線を少し下げたい」「フローティングをサスペンドにしたい」「水平浮きを45度浮きにしたい」などの場合は、板オモリを適所へ適量貼るだけで達成できるわけです。
こうやって僕はお気に入りプラグは大抵マイナーチューンを施して少しずつ違うラインナップを作り、一種類のプラグだけで刻々と変わる海や魚の状況に合わせてバイトを出し続けるのが好きだったので、ずっとナイショにしていました(笑)
チューニングの参考例
ティニートーピードやリッジ35Fは紛失したのか写真がみつかりませんでしたが、参考までにミニマルのシンカーを弄り、ドシャローチューンからドヘビーチューンを施した写真をご覧下さい。
①のミニマル50はリアにペラを入れてプロップにし、リトリーブバランスを取るためにシンカーをノーマル一より後ろにセット。②のミニマル65はシンカーを目の下まで移動させた急下降モデルで、③はシンカーを小さくして後ろへずらした平行姿勢水面直下モデルで④は軽いけれどもダートも可能な頭下がりモデル。
これはカサゴやキジハタなど根魚に特化したヘビーシンキングモデルで、エギマル3寸のシンカー使用し、鼻先まで移動させたモデル。
とまあプラグってのは、モノによってはこういう風に弄りやすい物もあるわけです。
J.BOYのマイナーチューン
さあ、実はここからが本題です。テーマはJ.BOY(ジェイ君)のマイナーチューンです。コチラは爪切りニッパーとヤスリがあれば簡単にできるチューンなのでお薦めです。
チューンの意味(目的)を説明しておくと、ジェイボーイはデカリップのシャロークランクですから、普通に巻けば最大50cm潜り込むので、チヌのトップゲーなどでは水面や水面直下で安定して使うことは難しい。
と言うことで、ロケーションに合わせてまずはリップのハーフカット。カットの形はスクエアビルとラウンドビルでは動きが変わるのでどちらもアリです。次はショートカット。これはリップを三分の一くらいまで削り込み、もちろん泳がせて調整は必要ですが、潜りたくても潜れないジタバタアクション用で引き波を立て続けたい時に有効。最後はリップを全て落としたペンシルモード。この場合はドッグウォークもさせたいので、合わせてシンカーチューンも必要。
写真はありませんが、下側お尻の直前辺りに2〜3gの板オモリを貼ると浮き姿勢が尻下がりになり、普段のジェイ君では出来ないドッグウォークが可能となります。
こう言うので釣れたら釣趣も満点でグッと楽しくなるし、ヘタすりゃ泳がせるだけで満足するくらい(笑)
チヌのトップゲームは10月一杯くらいまでは可能ですし、ソコから先はメバルが主なターゲットになりますので、秋の夜長を色々とチューンをしてお楽しみ下さい^^