オールシーズン、イカの有望なポイントとして知られる“潮目”。
もちろん秋のエギングシーズンも有望なポイントのひとつ。海草帯、沈み根、岩で形成されたスリット、河口など秋のエギングポイントは多岐に渡りますが、エギングを始めた方がもっとも見つけにくいポイントが潮目であることが多いです。
その理由には「いつも現れるものでは無いこと」「そのうち消えてしまう、風があると分かりにくい」といった点があり、見過ごされがちなポイントのひとつです。
そもそも潮目とは
「潮目」は、潮の流れと流れがぶつかり合って境目のように見えるところ。
海水の温度差や塩分濃度が原因で起こり、プランクトンが豊富。海面に模様となって現れ、その境目は水中までカーテンのように伸びることもあります。プランクトンを狙ってアオリイカの餌となる小魚も集まるため、アオリイカだけでなく大型漁を狙ったルアーの釣りでも非常に有望なポイントです。
潮目は形を変えながら移動していくため、常にあるわけではなくいずれ消えてしまったり、遠くへと移動してしまいます。また、潮が良く動く時間に現れる事が多く、満潮・干潮の前後は潮目が発生しやすいタイミング。多少の風や小雨が降ると非常に見つけやすくなるため、高い位置から注意深く海の表面を観察するとわかりやすいと思います。
エギングにおける潮目の存在
この潮目は100%釣れるといった確証はないですが、潮の動く時間や朝・夕マズメの光量変化と並ぶチャンスのひとつです。
高活性のアオリイカが潮目と共に回遊してきたり、今まで反応の悪かったその場のイカの活性がいきなり高まってエギを盛んに追うようになったり、…とプラスに働く要素があります。
ただし、アオリイカがいなかったり、アオリイカの天敵の大型魚が回遊してくることもありますので、釣果にたどり着けなかったとしてもあきらめず、また次の潮目を狙ってください。
実際に潮目を狙う
潮目が現れたら、その潮目にエギが届くかどうかで釣果の確率も大きく変わってきます。
現れても岸から届かない位置に現れる場合もありますし、また岸に寄る前に消えてしまうことも。そうなると、次の潮目を狙いましょう。
潮目は潮通しが良く地形変化のある場所や湾口、岬の先端、堤防の沖向きや先端に頻繁に発生します。潮目が良く表れる場所は他の釣りでも好スポットのため人気がありますが、入ることができたらチャンス大です。
潮目がキャストで届く範囲に現れたら、漠然と潮目の中に投げ込むのではなく、潮目の奥、中、手前と境目を意識して探るようにしてください。
縦に沖へと伸びる潮目なら、両サイドと潮目の中心と、やはり境目を意識したコースを探ります
前述のように潮目は海中まで伸びていることもあり、潮流がぶつかり合ってできた境目のどちら側にイカが潜んでいるか分からないため、なるべく潮目に対して手数を増やしたアプローチする必要があります。
潮目は形を変えながらどんどん移動していくので、撃てる範囲の潮目を数多くキャストで狙うことが大切です。高活性なイカが潜んでいることも少なくないので、届かないと判断した場合は飛距離を稼ぐために自重の重いディープタイプを持っておくの良いでしょう。
秋エギングのポイントは多岐に渡りますが、潮目の狙い方はこれからの晩秋の良型、冬季の気難しいアオリイカを狙う際にも有効なテクニックです。是非お試しください。