ジグをスローに動かし、青物以外にも遊泳力の低い根魚なども釣れることから人気を博している、スロージギング。ジグをスローに動かすことはわかるけど、他のジギングとの違いがよくわからない…なんて方も多いのでは。
上手い人の話を聞けばわかる! ということで、スロージギングの名手「清水一成」さんの実釣ロケを敢行! ロケは清水さんがダイワスタッフの井田さんを生徒役に“スロージギングのノウハウを紹介していく”というモノ。
タックルの必要性やフォームの重要性などを、ジギングの激戦区明石沖を舞台にイロイロ聞いてきました!
実際に使用したロッド
ロケ当日は、さすがジグの墓場と言われるだけある明石沖。潮流は最大6ノットとかなり早く、ジグも必然的に重たくなる状況。
そんな中、お2人が使用していたロッドが、清水さんは「ブラスト SJ」、ダイワ社員の井田さんは「ヴァデル SJ」。
品名 | 全長 (m) |
継数 (本) |
仕舞 (cm) |
自重 (g) |
先径/元径 (mm) |
ジグ・ルアー重量 (g) |
ライン PE(号) |
カーボン 含有率 (%) |
税別価格(円) |
63B-1 | 1.91 | 2 | 141 | 105 | 1.8/8.4 | 90~150 | 0.6~1.5 | 99 | 27,300 |
63B-2 | 1.91 | 2 | 141 | 110 | 1.8/8.9 | 120~200 | 0.8~2.0 | 99 | 27,800 |
63B-3 | 1.91 | 2 | 141 | 115 | 1.9/9.4 | 150~260 | 1.0~2.5 | 99 | 28,300 |
63B-4 | 1.91 | 2 | 141 | 120 | 2.1/9.9 | 200~330 | 1.0~3.0 | 99 | 28,800 |
ダイワ公式「ブラスト SJ」の詳細ページはコチラ
品名 | 全長 (m) |
継数 (本) |
仕舞 (cm) |
自重 (g) |
先径/元径 (mm) |
ジグ・ルアー重量 (g) |
ライン PE(号) |
カーボン 含有率 (%) |
税別価格(円) |
63B-2 | 1.91 | 2 | 141 | 110 | 1.7/8.9 | 120~200 | 0.8~2.0 | 81 | 21,000 |
63B-3 | 1.91 | 2 | 141 | 115 | 1.9/9.4 | 150~260 | 1.0~2.5 | 87 | 21,000 |
63B-4 | 1.91 | 2 | 141 | 120 | 2.0/9.9 | 200~330 | 1.0~3.0 | 88 | 21,000 |
ダイワ公式「ヴァデル SJ」の詳細ページはコチラ
ちなみに「63B-2」は、63とはロッドレングスを表しており6ft3inということで、後ろのBはベイトロッドという意味。2というのは強さの位で、この数字が大きくなるほどパワーが強くなるということです。
番手の使い分け
「ブラスト SJ」は1~4番、「ヴァデル SJ」は2~4番までのパワーバンドが用意されていおり、ライトな1・2番~ヘビーな4番までがそれぞれラインナップ。
ビギナーにとって、どの番手が適しているかはわかりづらく気になるところ。実際テレビや動画でベテランアングラーはたくさんのロッドを持ち込んでおり、どのロッドをどう使うんだ?と。
実際、清水さん・井田さんがこの日船上に持ち込んだのは11本。ロケだから…という理由はあるにせよ、多いですよね。そこで、その使い分けを質問したところ…2つの答えが。
1つ目の答えは「ジグの重さ」。水深だけじゃなく、潮流の速さ、狙うレンジなどによって変わるジグの重さで使い分けることが多いそう。
「ソルティガ TGベイト」などの比重が重く小粒で水の抵抗を受けにくいジグと、「ソルティガ TBジグ セミロングアデル」のようにやや抵抗の大きいジグでは、シャクッた際の“抜け感”が違うため、ロッドのパワーを使い分けることがあるんだそう。
つまり、軽い力でシャクれるTGベイトならライトなロッドで良いし、抵抗があるならベリーからバットが強いロッドが適している…と。プラス潮の流れなども考慮し、現場でいろいろ使い分けるとのこと。
だから、ベテランになればなるほど、様々な状況に対応すべく複数本タックルを持ち込む…という訳です。
初めの1本におすすめの番手は?
これも、これからスロージギングを始める方は気になるんじゃないでしょうか。
最初の1本に最適な番手はどれか。
…清水さんの答えは「2番」。
理由は、強すぎず弱すぎず、どちらかというとややライトという2番の調子。様々な海の状況を感知しやすく、汎用性が1番高いからだそう。実際に横で見ていると、260gのジグも軽快にアクションすることができており、初めての1本としてベストマッチではないかと。
清水さんいわく、開始時に1番よく使うのも2番だそうで、汎用性を生かしてその日のコンディションを探っていく事が多いんだとか。ロケ開始時も2番でスタート、潮の流れがきつくなったタイミングなどで重いジグを使う時は3番にシフトするなど、1日の釣りの中の軸として使用されていました。
それではお2人が使っていた「ブラスト SJ」と「ヴァデル SJ」について見ていきます。
ブラストSJ【ダイワ】
スロージギングのベーシックモデルとして開発された「ブラスト SJ」。
ダイワのスロージギングロッドとして初のバットジョイント構造を搭載し、持ち運びも楽々。
バットジョイント構造にすると、バットに強度を持たせるためにバットが硬くなり、スロージギング特有のアクションが出しにくくなってしまうデメリットも克服しており、使いやすい1本に仕上がっています。
実際に清水さんがメジロをかけた際も、写真を見てもわかるようにロッドを立ててもしっかりバットが残って、強烈な潮の流れ+魚の引きに負けることなく、無事にキャッチすることができていました。
ロケの合間に記者も実際に使わせてもらったところ、やっぱりバットがしっかりしているなぁという印象。反発もしっかり強くジグが動かしやすい。ロッドパワーの高さを感じました。
ヴァデル SJ【ダイワ】
続いて「ヴァデル SJ」は、エントリーモデルという位置づけにして、スロージギングの基本性能を追求して作られたロッド。
今回のロケでは生徒役の井田さんが使用されていたモデルです。
税別価格が21,000円と手が出しやすい価格で、入門者にピッタリ。ただし、そのスペックは上位機種に迫るモノがあり実釣性能はお墨付き。実際にティップからベリーにかけてはしなやかに追従しつつ、バットはしっかりと強い。ジグを跳ね上げるアクションはモチロン、しっかりとロッドを曲げこみ大物とファイトすることも可能です。
下の写真はロケ中に80cmオーバーのブリを掛けたときのもの。見ての通り、ロッドを立ててのファイトでも、しっかりバットが残っているのがわかりますよね。清水さん曰く、上位モデルの「ブラスト SJ」と調子自体は同じ調子で作っているので、アクションやファイトなどの動作が同じような感覚で行えるとのこと。
上級者も満足できるスペックを有している「ヴァデル SJ」だからこそ、初めてスロージギングにチャレンジする方以外にも、すでにロッドを持っている方のサブロッドとしてや、遠征用に…など、普段使いしない番手を買うのにもおすすめとのこと。
アクションのつけやすさもさることながら、エントリーモデルなのにこんなに軽い!?と思えるくらい軽量。1日しゃくっても疲れにくいだろうなぁ、という感想を持ちました。
以上、清水一成さんに聞いたロッド選び術でした! まだまだたくさんスロージギングのお話を聞かせていただいたので、次はリールについてご紹介したいと思います。お楽しみに!